きのうは肉吸い。
やはり肉吸いは牛肉で作ると、やさしい味でいいですわ。
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三条会商店街の抽選会で当たった高級・すき焼き用牛肉が、あと一回分だけ残っていた。これで何を作ろうか考え、きのうは「肉吸い」。
肉吸いは「肉の吸物」のことで、東京では一度も食べたことがなかったが、関西では非常にポピュラー。もともと大阪・千日前のうどん屋が、二日酔いだった吉本新喜劇・俳優の「肉うどん、うどん抜き」との注文に応えたのが発祥とのこと、そこから一気に広まったものだそうだ。
豚肉好きのぼくは、これまで肉吸いも豚肉で作っていたのだが、関西で「肉」といえば、もちろん牛肉。
きのうはせっかく牛肉があるので、これで肉吸いを作ることにしたわけだ。
「吸物に肉はどうか」と思う向きもあると思うが、これが、実にウマイ。だしを強めに取るのがポイントで、肉のうまみの中に削りぶしの風味がプンと立つのがいいのである。
それから絶対に忘れてはいけないのは、卵。
きのうは卵かけご飯にしたが、汁に割り落として半熟くらいにしてもよく、いずれにしても卵を入れると、ちょっとすき焼きっぽい味になる。
まずは2杯分、2カップのだしを取る。
3カップの水に10センチくらいのだし昆布を入れ、煮立てないようにしながら、15分くらい、コトコト煮出す。
昆布がビロ~ンと、だらしなく伸びたところで、削りぶし、これは正確にいえば2カプ分で10グラム、ミニパック4袋分なのだが、簡単にいえば「一つかみ」を入れる。
5分くらい、やはり煮立てないようにしながら煮出し、削りぶしの風味がきちんと立ったら、昆布はとり出し、削りぶしも絞ってとり出す。
これでだいたい2カップくらいのだしが取れるはずなのだが、ここに、
- みりん 小さじ2
- 淡口しょうゆ 大さじ2
で味付けする。
もし肉のニオイが気になるようなら、酒を大さじ1くらい入れてもいい。
この汁で、まず豆腐を5分くらい煮て、それから肉、さらにきのうはシメジをサッと煮る。
もし卵を割り落とすなら、肉にはあっという間に火が通るから、豆腐と一緒に入れるのがいいと思う。
たっぷりの青ねぎと、好みで一味をかけて食べる。
豚肉とはまた違ったやさしい味で、何ともいい。
一杯目はこれを肴に酒を飲み、2杯目の共に、卵かけご飯。
これが、最高の相性なのである。
昆布と削りぶしのだし殻は、じゃこ炒めにした。
だし殻の活用法を迷う人も多いと思うが、もちろん活用するに越したことはないのだが、「無理をしない」ことが大切だとぼくは思う。
だし殻は、だしを毎日のように使う人だと、けっこうな量になるはずだ。これを「かならず活用しなければいけない」と思ってしまうと、毎日だし殻料理を食べなくてはいけないことになるわけで、それはさすがに飽きて、イヤになる。
「もう一品、何かあったらいいな」と思うときに活用するくらいにして、あとは捨ててしまうのがおすすめだ。
だし殻料理は、「じゃこ炒め」にするのが一番簡単。
フライパンにゴマ油少々と、ちりめんじゃこ、輪切り赤唐辛子を入れて中火にかけ、食べやすい大きさに切っただし殻を炒める。
昆布がやわらかくなってきたら醤油で味をつけ、汁気がなくなるまで炒める。
あとは、セロリの酢の物。
うすく切ってサッと塩ゆでし、よく水気をふき取ったセロリとわかめ、竹輪とちりめんじゃこを、
- 砂糖 小さじ3
- 酢 大さじ3
- 塩 少々
で和える。
それに、すぐき。
酒は、冷や酒。
きのうは安倍首相が自衛隊を「我が軍」と発言したとのを見て、自衛隊は安倍首相のものではないし、軍でもないと、ずいぶん腹が立っていたのだ。
しかしうまいものを食べて酒を飲めば、それもとりあえずは忘れ、ぐっすりと眠れるのである。
「あまりカッカしないようにね。」
そうだよな。
ちなみにきのう、また「ちびニャン」が入ってきた。
テーブルの上やら、
ベッドの上やらを、
我が物顔に歩きまわる。
なぜ入ってくるのかと、ちょっと思っていたのだが、どうやら甘えたいようだ。
ぼくに体を押し付けてくるから、撫でてやると、とても喜ぶ。
猫が、耳を撫でられると喜ぶことも、きのう初めて知った。
寝る時間となり、サッシを開けても、外へ出ていこうとしない。
仕方がないからそのまま布団に入ったら、ちびニャンは脇に来て、けっきょく明け方トイレで起きるまで、一緒に寝ることとあいなった。
おかげで今朝は、大量の猫の毛を掃除するのが大変だった。
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