豚肉のハリハリ鍋。
「水菜を食べる」となれば、やはりこれですよね~。
人質になっている後藤健二さんの音沙汰が、イスラム国が決めた期限を大幅にすぎた今になっても、まったく聞こえてこない。
「無事に帰ってくれればいいが、、、」
そう思う。
もちろん後藤さんは、湯川さんを探すためにイスラム国の支配地域に入った時点で、「死」を覚悟してはいただろう。
しかし11月に捕らえられてから今まで、蛇の生殺しのように、希望と絶望が交錯する時をすごすこは、どんなにか苦しいことかと思う。
後藤さんは「日本の仲間」なのだから、それが命の危険にさらされているときに、どうであれ、まずは助け出すのは「あたりまえ」であると思える。
火事になり、たとえ本人に失火原因があったとしても、火の中に置き去りにすることはないだろう。
その上で、もし後藤さんに過失なり、法に反した点なり、反省すべき点なりがあれば、それは謝罪・贖罪し、今後改めてもらうようにする。
それが「順番」というものだろう。
ところが今、日本では、
「危険とわかっている地帯に本人が勝手に立ち入ったのだから、助ける必要はない」
「国に迷惑をかけるくらいなら、みずから命を絶ってもらう方がいい」
などの「自己責任論」を、よく耳にする。
デヴィ夫人などはブログで、
「不謹慎ではありますが、後藤さんに話すことが出来たら、いっそ 自決してほしいと 言いたい。」
と書いているし、
フィフィなども、
「自分なら死ぬのを覚悟で紛争地域へ行くだろうから、こうして政治利用、もしくは身代金ビジネスに利用されて祖国を悩ませるくらいなら、舌噛んで死ぬ。」
と書く。
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さらには後藤さんにたいする誹謗・中傷が激しさを増し、田母神俊雄・元航空幕僚長は、お母さんと後藤さんの名字がちがうことから、
「在日だから助けなくていい」
と言わんばかりの発言をしたり、
ちきりんなどは、後藤さんとお母さんのプライバシーに首をつっ込み、お母さんを批判する。
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発売中の週刊文春では、後藤さんを、
「元風俗店経営者だった」
と中傷し、しかもそれは、同姓同名の別人ととりちがえた誤報だった。
イヤな時代になったものだと、つくづく思う。
なぜこうまでして、テロの被害者を叩かなければいけないのだろう?
電車やバスの車内でも、赤ちゃんが泣きだすと、お母さんにたいしてまわりのお客が、
「迷惑だから降りろ」
と言うという話もときどき聞く。
目の見えない人が杖を持って歩いていたら、「邪魔だ」ということなのだろう、「後ろから蹴られた」というニュースもあった。
在日などにたいする差別扇動も、根は同じことだろう。
いま日本には、「弱い者をいじめる風潮」がはびこっているようだ。
「自分さえよければ、よい」
という考えは、やはりおかしい。
「隣人を愛せ」とまでは言わないけれど、お互いに迷惑をかけ、かけられながらも、折り合いをつけていくことが、大事なのではないかと思う。
さてきのうは、「壬生菜(みぶな)」が買ってあったのだ。
壬生菜は京野菜のひとつで、水菜の一種。葉が丸くてやわらかく、シャッキリ感は同じながら、食べ応えは水菜より「やさしい」のが特徴だ。
これをどうやって食べるのがいいかといえば、やはり「ハリハリ鍋」になるだろう。
ハリハリ鍋は、元々は「くじらの肉と水菜の鍋」のことなのだが、くじらが獲れなくなってからは、ブリや豚肉などをつかうのが定番だ。
コッテリとしたブリや豚と、シャキシャキの水菜は、最高のとり合わせなのである。
昆布だしで煮て、ポン酢で食べてももちろんいいが、汁を吸物だしにすると、なおウマイ。
水菜のシャッキリ感が命だから、一度に全部煮てしまわずに、食べる分だけそのつど煮ていく「小鍋だて」にすることにした。
まずは昆布と削りぶしのだしを取る。
4カップの水に、10センチほどのだし昆布をいれ、弱火で煮立てないようにしながら、10分以上、煮出す。
煮出す時間は、長ければ長いほどうまいのだが、これは他の支度をしているあいだ、鍋を火にかけっ放しにしておけばいいのだから、手はかからない。
昆布の香りがしっかりと立ってきたら、削りぶし1つかみほどをいれ、5分煮出して、だし殻を絞ってとり出す。
3カップほどのだしが取れることになると思うが、ここに、
- 酒 大さじ3
- みりん 大さじ1
- 淡口しょうゆ 大さじ2
で味付けする。
この分量は、やや塩気がうすめだが、鍋は煮ているうちに煮詰まるから、あとでちょうどよくなるはずだ。
材料は、豚肉の好きな部位をうす切りにしたのと、たっぷりの水菜。
それにきのうは、豆腐とシメジをいれることにした。
酒は、熱燗。
だしを鍋にいれて火にかけ、まず豆腐をすこし煮る。
こうして酒をのみながら、チマチマとていねいに作るのが、やはり鍋のたのしみだ。
つづいて豚肉、そしてシメジ、最後に水菜。
水菜を入れたら、ひと煮立ちさせたくらいで火を止めて、器によそい、一味をかける。
豚の脂でコッテリとした汁に、プンと削りぶしの風味が立つのが、また、たまらない。
鍋に生卵を落としたり、うどんを煮たりするのも、またうまい。
残った汁は、言うまでもなく、雑炊にするのがいい。
2時に布団に入ったが、ツイッターを見てしまったら、3時になった。
もう少し早く寝て、朝、早く起きたいのだが、なかなかそうはならないのである。
「ダラダラしすぎなんだよね。」
そうだよな。
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