ゴーヤチャンプルーに、トマトを入れた。
これは、非常にうまいのである。
ゴーヤチャンプルーといえば、具はゴーヤと豚肉かスパム、豆腐に卵が定番だが、トマト好きとしては、言うまでもなくトマトを入れるのである。
トマトはゴーヤと、夏野菜どうしで相性がいいに決まっているし、豚肉、卵との相性も、申し分ない。
ただし今回、豆腐は入れないことにした。
トマトとの相性は、豆腐も悪くないとは思ったが、やはり豆腐は、その料理の主役か準主役くらいで使いたいところなわけで、ゴーヤにトマトが来て、さらに豆腐となると、印象が散漫になると思ったのである。
豆腐は料理の中で、「癒やし」の働きをすることになる。それを抜くので、今回は卵を、少し大きめにまとめるようにして、癒しの役目を持ってもらうことにする。
すっきりと仕上げたいと思ったので、水気と雑味が出やすいトマトの種は、抜いて使うことにする。
汁気を吸うものを入れないので、最後はトロミをつけて閉じる。
具が多い炒め物を作る場合、材料のそれぞれを、できる限り別に火を通しておくことが、おいしく作るコツとなる。
ゴーヤ2分の1本は、タテ半分に割ってワタを取り、3ミリくらいの幅に切り、これは炒めてもいいけれど、きのうは30秒ほど、塩を入れた水で下ゆでした。
溶き卵2個分は、多めのサラダ油で、あまり細かく混ぜてしまわず、じっくりと中火で炒めて大きめにまとめる。
サラダ油は多ければ多いほど、卵がふんわりとしておいしくなるが、その分、カロリーも高くなるという話である。
卵は一旦取り出しておき、改めてフライパンに、サラダ油少々を引いて中火にかけ、豚コマ肉200グラムを炒める。
肉の色が変わったら、(火を止めて、)酒と、色をきれいに出すために、淡口しょうゆを大さじ1ずつ、コク出しのオイスターソース小さじ1、おろしショウガ、砂糖それぞれ小さじ2分の1ずつを入れ、(火をつけて強火にし、)サッと混ぜて肉に味をつけ、調味料に肉の味をつける。
あとは強火のまま、ゴーヤを入れ、少し混ぜてゴーヤに調味料の味を吸わせる。
卵をもどし、8等分のくし切りにし、種を除いたトマト1個を入れてひと混ぜし、トマトがしんなりとし始めたところで、すかさず片栗粉小さじ1、水小さじ2をよく混ぜた水溶き片栗粉をまわし入れ、さらにひと混ぜして火を止める。
最後に味を見て、もし塩気が足りないようなら、少しだけ塩を加える。(きのうは加えなかった。)
ゴーヤの緑、卵の黄色、トマトの赤と、トマトは入れると、一気に色どりがきれいになるのも、いいところである。
ゴーヤとトマトの相性も、予想通り申し分なかった。
あとは、ナスと厚揚げの赤出し。
ナスは1センチ幅ほどに切り、水で1分ほど下ゆでする。
鍋に5センチ角くらいのだし昆布と、水2カップ、うす切りにしたチクワを入れて中火にかけ、煮立ったら、酒大さじ2、みりん小さじ2、それに大さじ2くらいの赤だし味噌(八丁味噌)で味をつける。
下ゆでしたナス、それに1センチ幅くらいに切った厚揚げを入れ、ナスを煮過ぎないよう気を付けて、3~4分煮、そのあと少し置いて味をしみさせる。
お椀によそい、削りぶしと青ねぎ、一味をかける。
それにおとといのジャガイモのツナ炒め。
やはりおとといの、玉ねぎの酢の物。
酒は、冷や酒。
きのうもきちんと、酔い過ぎた。
「ほんとにトマトが好きだね。」
そうなんだよな。
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