風邪をひき、48時間にわたって寝つづけた。それで何とか熱が下がると、やはりお腹が空いてくる。
そういうときに食べるのは、やはりお粥。冷蔵庫に余っている水菜を入れ、七草粥もどきにしようかと初めはおもった。
しかしそれでは、栄養があまりに足りない。昔の日本人ならともかくとして、現代人なら、エネルギーの生産を促進する豚肉とニンニクは、最低でも入れたいところだ。
そこで、ソーセージと水菜のリゾットを作ることにした次第。
これはまず、生米をそのまま炒めてしまうから、作るのが非常に手軽。次に、であるにもかかわらず、大変うまい。
さらに豚肉と油がすこし入るとはいえ、全体として消化はいいから、風邪をひいた時にはとてもとてもおすすめだ。
作り方
ソーセージのリゾットを本格的に作るのなら、何か肉のスープを使うはずだ。たしかにその方が、濃厚な味になるのはまちがいない。
しかし、賭けてもいい(が、賭けなくてもいい)、スープはなしで、十分おいしい。
それは、まず一つには、米がすでにたっぷりのうま味を持っているから。それから次に、ソーセージをじっくり炒め、そこから出たうま味の油を米に吸わせるからである。
ただしそのため、ソーセージはシャウエッセン・アルトバイエルンクラスの、多少いいのを使うのはポイントだ。
鍋に、
- オリーブオイル 大さじ1
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- ソーセージ 2本 (3ミリ幅くらいの小口切り)
を入れて中火にかけ、ジュージューいってきたら弱火にし、2~3分じっくり炒めて味をひきだす。
米 2分の1カップ(=100cc)を洗わずにそのまま入れ、さらに2~3分、米に油がしみ込み、透き通ったかんじになってくるまで、じっくりと弱火で炒める。
水 2カップを加えて中火にし、
- 塩 小さじ4分の1強
- コショウ 少々
で味つけする。
煮立ってきたら、そのまま1分ほど、(鍋底にくっつくのを防ぐために)揺すりながら煮立て、フタをして弱火にする。
ちょっきり「25分」(これはマジックナンバーなので、きちんと計ろう)炊く。
最後にざく切りの水菜・1つかみほどをまぜ込み、火を止める。
蒸らし時間はいらないから、そのまますかさず皿に盛り、粗挽きコショウを少々かける。
これは、たまらん……。
ソーセージの、「これでもか」というコクがある。
そこにシャキシャキとした水菜が加わるのが、560回くらいは死ねる。
もちろん、病み上がりの朝だったから、まだ酒は飲んでいないのだ。
でも今はもう夕方、飲むのも時間の問題だ。
「ひどくなって死んじまえ」
ほんとだな。