アサリのオイスターソース炒めで酒を飲んだ。
これは炒めたそうめんに乗せるのである。
魚屋へ行ったら大きなアサリが売っていたから、それをオイスターソースで炒めることにした。
アサリの食べ方といえばまずは酒蒸し、みそ汁や吸物にしたりご飯に炊き込んだりするのもいいし、むき身にしてぬたなどにするのも定番だろう。オイスターソース炒めはあまり知られていないと思うが、これもいい。
中華風なわけだが、「イカのオイスターソース炒め」は定番になるだろう。イカに限らず、オイスターソース炒めはアサリやカキなど魚介全般の代表的な食べ方だ。
特にアサリやカキなど貝類の場合には、ニラやネギなどを加え、味に酸味と辛みをつけると合う。これはネギにからし酢味噌で和える「ぬた」と考え方がおなじである。
というよりぬたが、おそらく中国から来たのだろう。ネギやニンニクなどの使い方に関しては、中国に一日の長がある。
中国ではもちろんのことニンニクを使うだろうが、ニンニクは和風の献立に合わなくなるから使わない。
かわりにゴマ油と砂糖、ショウガでコクを出す。
ただしこの惣菜には、ちょっとした問題がある。味については問題がないのだが、メインとしては「量が足りない」のである。
アサリは200グラムを買ったとしても、重さはほとんど「殻」が占めることになるから、身は50グラムほどだろう。
それだと食べても腹がふくれず、つい酒を飲み過ぎることになる。
なのでこのアサリの炒め物の下に、そうめんを敷くことにする。そうめんは炒めておき、炒め物も汁気を増やす。
すると香ばしいそうめんに、トロリ煮汁がからまった、あんかけ焼きそば風になるという企画である。
アサリは砂出しをし、よく洗う。砂出しは、1カップの水に小さじ1くらいの塩を溶かしたところに1時間ほど浸けておく。
洗うときには両手でアサリを擦るようにし、臭みの元になる表面の汚れをよく落とす。
ネギはたっぷりを斜め切り。
酒とオイスターソース、しょうゆをそれぞれ大さじ1、砂糖と酢、おろしショウガを小さじ1、片栗粉小さじ2をよく混ぜ合わせておく。
下ごしらえが終わったところで、そうめんにとりかかる。まず1分ほどゆで、ザルにあげて水で洗い、サラダ油少々で炒める。
きのうは焼き付けたのだが、そこまでしない方がよく、炒めるだけでいい。
炒めたそうめんは皿に盛り、上物を待機させる。
フライパンにゴマ油と輪切り唐辛子それぞれ少々を入れ、中火にかける。きのうは輪切り唐辛子を切らしていたのであとから一味を振るようにしたが、輪切り唐辛子の方がいい。
アサリを入れ、ひと混ぜしたら水1カップを入れてフタをする。そのまま火にかけ、アサリの殻が開くのを待つ。
殻が開いたら強火にし、ネギを入れてひと混ぜする。
合わせ調味料を入れ、トロミがついたら火を止める。
皿に盛ったそうめんの上にかける。
そうめんを一束にするか二束にするかは、腹の減り方次第である。
あとは厚揚げの焼いたの。
フライパンでこんがりと焼き、ショウガとネギ、味ぽん酢をかける。
それにとろろ昆布の吸物。
上賀茂のおばさんの古漬け。
酒は冷や酒。
そうめんがあったから、酒は一杯だけで済んだ。
「そうめんは炒めてもおいしいよね。」
そうなんだよな。
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