スーパーへ行き、考えてみたら今年はまだ、ほたるいかを食べていないことに気がついた。
ほたるいかの季節はそろそろ終わるから、いま食べないと食べ損なうことになる。
ほたるいかを食べるなら、まずは酢みそ和えにするのが定番だ。これはもう終わってしまったが、サッとゆでた菜の花と合わせたりすると、またうまい。
あとは間違いなく、「ペペロンチーノ」なのである。
ほたるいかは小さいながらも丸ごとのイカだから、ハラワタが入っている。このワタ付きのちょっと苦味のあるイカは、オリーブオイルとニンニク・唐辛子が最高なのだ。
塩辛なども、ペペロンチーノでパスタにすると、大変うまい。
ただし僕は、パスタは面倒と思うタイプだ。わざわざ茹でなくてはいけないし、フォークで食べるのも邪魔くさい。
そこで、うどん。
ペペロンチーノはうどんにもまったく問題なく合うし、ゆでうどんを買えばそのまま炒められるから、つくる時間も大幅に短縮される。
ほたるいかだけだと味がちょっとクドくなるから、たっぷりの水菜を入れる。あまり火を通さずシャキシャキさせると、ちょっと苦いところがほたるいかとよく合うし、食べ応えもコントラストができていい。
それからイカだけだとちょっとコクが足りないので、バターと、あとはみりんとしょうゆを少し加える。これで「バターじょうゆ」ということになり、うどんには一層合うのである。
つくるのは、具材を順番に炒めるだけだから、難しいことはまったくない。
弱めの火でじっくりやるのがポイントで、ほたるいかも水菜も炒め過ぎないのがコツとなる。
フライパンに、
- オリーブオイル 大さじ1~2 (油は多いほうがおいしいが、カロリーは高くなる)
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- 赤唐辛子 2~5本 (好みと大きさで。ヘタを取って種を出し、小さくちぎる)
を入れて強めの弱火くらいにかけて2~3分、ニンニクがきつね色になるまでじっくり熱する。
- ゆでほたるいか 50グラムくらい (=2分の1パックくらい。目を取ったりクチバシを取ったりなどは一切しなくていい)
を入れ、そのままの火で30秒くらい炒めて味をなじませる。
(ゆでほたるいかは火がすでに通っているから、油の味をなじませるだけでいい)
- 酒 大さじ1
- バター 小さじ1
- みりん 小さじ1
- しょうゆ 小さじ1
を入れ、30秒くらい熱したら、
- ゆでうどん 1人前
を入れる。
弱めの中火にして3分程度、うどんに汁気を吸わせながらじっくり炒める。
- 塩 小さじ2分の1くらい
- コショウ 少々
を加え、少し炒めてなじませたところで、
- 水菜 2分の1~3分の1把くらい (ざく切り)
を入れる。
20~30秒炒めて油がなじんだら、火を止める。
どっさりと皿に盛る。
こ、これは死ねる……。
ほたるいかの海っぽい、コクのある味と、水菜のさわやかな味の相性は、この上なしだ。
味がしみたうどんが、またたまらない。
そしてこれはほとんど言うまでもないと思うが、このほたるいかと水菜のペペロン焼きうどん、酒に合うことといったら、「枝豆にビール」よりまだ合うくらいだ。
これだけ酒に合ってしまうと、飲み過ぎないようにすることは、ムダな努力ではないかと思う。
「ちょっとは努力してから言いな。」
そうだよな。