昼飯にはソーミンチャンプルーを食べた。
ソーミンチャンプルーは作るのは簡単で、ありきたりの材料しか使わないのに、どこかエスニックな趣きがあるのである。
昼飯に何を食べるか考えるに、「炒めた麺」が浮かんでくる。きのうの晩、炒めたそうめんにアサリのオイスターソースをかけて食べたばかりなのに、また似たようなものが食べたくなる。
これは一種の「炭水化物中毒」なのだろうか。餃子の翌日にまた餃子が食べたくなったり、ラーメンの翌日にラーメンが食べたくなったりすることは、よくある。
実際さらに考えを進めると、食べたいのは「そうめん」である。
そうなれば、冷蔵庫にどっさり入っている青ねぎと、それにツナ缶を使い、「ソーミンチャンプルー」を作ろうという話になる。
ソーミンチャンプルーは、昔つき合っていた居酒屋のママに教えてもらった。おない年で、こちらも別居していたし、向こうも離婚を前提に別居していた。
カウンターだけの小さな店で、カウンターでの「マナー」を厳しく教えられたのも、このママからだった。
「こちらが橋渡しするまでは、隣にいても、他のお客さんと話しちゃいけないんだからね・・・」
話好きなぼくは何度も注意されたものである。
このママによく作ってもらったのがソーミンチャンプルーで、作り方は簡単だからすぐに覚えた。簡単で、ありきたりな材料しか使わないのに、どこかエスニックな趣きがある。
「さすが沖縄の料理だな・・・」
ママとはもう、とうに別れてしまったが、ソーミンチャンプルーは得意料理の一つとなった。
ソーミンチャンプルーにはニラを使うのが普通だろう。でもネギを使っても悪くはない。
ツナ缶は、水煮ではなく、油漬けのやつがいい。
そうめんは、固めにゆでる。
ザルにあげて水で洗い、水気をよく切っておく。
フライパンを強火にかけ、ツナとざく切りにしたニラ(斜め切りにしたネギ)を入れ、ひと混ぜしたら、そうめんを入れる。
塩をしてよく炒め、火を止めるまえにコショウを振る。
「ママと別れずにつき合っていたら居酒屋の大将にでもなってたかもね。」
そうだよな。
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