昼はわかめのうどんで、夜は豚肉と水菜の吸い物で酒を飲んだ。
やはり自炊はいいのである。
旅は大変有意義で、様々な出会いもあり、居心地よく過ごしたのだが、一つだけ欠点があって、それにはかなり悩まされることとなった。
自炊ができなかったことである。
外食ばかりだから体調の管理がむずかしく、特にぼくは外食できちんと栄養を取ることに慣れていないから、3食つづけてラーメンを食べてしまったりして、一時はちょっと体調をくずした。
今回つくづく感じたのは、外食で食べるものを選ぶ際には「体」は眼中になくなることだ。
「好奇心」で選ぶことになりがちで、体が欲しがるものでなく、「おもしろい」ものを食べたくなる。
ラーメンの食べ歩きなどは最もおもしろいことの一つで、ぼくは毎食昼にラーメンを食べ、郡山のめぼしいラーメンを食べ尽くしたいとすら思ったのだが、さすがにそれは、体が許さないことがすぐにわかった。
外食で体が欲しがるものを食べようと思うと、たとえば三松会館の「レバニラ炒め」などが思い浮かんだりする。
実際これは栄養補給メニューの一つになっているようで、三松会館ではサラリーマンがこれをたのむのをかなりの頻度で目にした。
でもせっかく郡山まで来ていながら、毎回レバニラ炒めを食べるのもつまらない話である。
それで体には、どうしても我慢を強いることになる。
といってもぼくは、家で自炊する際には栄養補給のことは考えず、食べたいものを食べるだけである。
自分の体にまず「今日はどんなものが食べたいか」を問いかけ、買い物へ行っても食べたいと感じるものを買う。
自炊は余計なおもしろさを考える必要が全くないから、これで十分栄養バランスは取れているはずだと思っている。
実際自炊をしているときは、体調をくずすこともほとんどない。
外食は、家で食べられないものだからこそおもしろいし、存在意義もあるだろう。
ラーメンなどは、ちゃんと作ろうとおもえば時間がかかり、家で2杯や3杯食べるだけでは割に合わない。
逆にレバニラ炒めなどなら、家であっという間につくれるし、そのほうが値段も安い。
外食と内食は、相補うものなのだろう。
というわけで、旅から帰ってからは、自炊を連発しているのである。
きのうの昼は、わかめのうどんで酒。
うどんだしで、まず油あげ、それから冷凍うどんと、冷凍してあった生わかめをサッと煮た。
そして夜は、豚肉と水菜の吸い物。
シャキシャキの水菜は、豚肉がよく合うのである。
今八百屋の店先は、ちょうど冬のものと春のものが入れ替わる時期で、水菜とタケノコが両方でている。
タケノコは来週あたりから最盛期になるというから、まずは水菜に別れを告げることにした。
水菜は吸い物にするのがぼくは好きで、油あげとあわせるのが定番だが、きのうは豚肉と合わせた。
シャキシャキとした水菜とこってりとした豚肉は、取り合わせとしては黄金の一つだろう。
豚はコマ肉なのだが、吸い物につかう際には、湯通しをしてアクを抜く。
ゆでてしまうと固くなるから、水が沸騰したら火を止めてからいれるのがポイントとなる。
だし昆布と削りぶしでだしを取る。
水2カップ半に5センチ角くらいのだし昆布と、ミニパック4袋分くらいの削りぶし。
強火で煮立て、アクを取りながら弱火で5分ほど煮て、ザルで濾すと2カップくらいのだしが取れる。
これにみりん小さじ2、うすくち醤油大さじ2くらいで味をつける。
あとはこの煮汁でまずうすく切った油あげを少し煮て、つづいて豚肉をいれる。
煮立ったら水菜をいれ、さらにひと煮立ちしたら火を止める。
水菜にはくれぐれも火を通しすぎないのが肝心だ。
一味をふって食べる。
吸い物は、燗酒にとてもよく合うのである。
あとはホタルイカと菜の花のカラシ酢みそ。
水洗いしたゆでホタルイカと、サッとゆでて水に取り、よくしぼった菜の花を器に盛り、西京みそと酢大さじ1ずつ、砂糖とカラシ少々のカラシ酢みそをかける。
おととい生節と煮た豆腐。
新玉ねぎのツナのせ、一味と味ポン酢かけ。
自家製梅干し。
酒はぬる燗。
酒は常温より、湯煎で少し温めたほうが甘みが増してうまいのである。
「郡山のラーメンもおいしかったね。」
ほんとにな。
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コメント
おっさん、お帰り!
精進料理みたいなもんばっか食ってんと
トンカツとかいったらどうや笑
ま、意外と健康気にしてんねやんな!
大宮以外にも行ってくれたら、おれ的にわ面白いわ
面白いなおっさんのブログは!なんしか笑
期待してるし〜!
合点がいきました!私も旅のみが好きでウロウロするのですが2日目以降には体調を崩すのですが、やはり自分で調整できないせいなんですかね?
外食はむずかしいですよね。