豚肉とニラのカレーは、和風にやれば大幅に時間が短縮できるのだ

豚肉とニラのカレー 豚肉

きのうは、豚肉とニラのカレー。

豚肉とニラのカレー

これは和風にやれば、カレールウを使わなくても、大幅に時間が短縮できるのだ。

 

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インスタントのカレールウを、家事に、仕事に忙しい主婦が使うことをまったく否定はしないのだが、一人暮らしの自炊には、使わないのがオススメなのだ。簡単にはでき、間違いなくおいしいのだが、ルウの部分がブラックボックスになってしまって見えなくなり、「理解」が深まらないからだ。

 

「料理は、手軽でおいしいのがよい」と考える向きもあると思うが、これは一人暮らしの自炊には当てはまらない。手軽でおいしいだけなら、外で惣菜を買った方がもっと手軽でおいしいからだ。

惣菜を買わない歯止めは、主婦の場合なら「ご主人に文句を言われる」「子供にはきちんとしたものを食べさせたい」などのことがある。でも一人暮らしの自炊だと、ご主人も子供もいないから、「お金がかかる」というだけの話になるだろう。

お金のためだけに何かを「しない」と決めるのは、どうしても侘しい気持ちになる。やはり料理を続けるための積極的なモチベーションが必要で、それには「理解」が最もふさわしい。

 

料理は、数十万年という人類の歴史を基盤としている、膨大な蓄積をもった文化なのだ。

この文化を愛で、少しずつ理解する喜びは巨大なもので、それを一旦知ってしまえば、もう「自炊せずにはいられない」という気持ちにすら、なるのである。

 

といって、何もスパイスの調合から自分でやれ、とまでは言わない。

S&Bのカレー粉くらいでやるのが、ちょうどいいのではないかと思う。

 

 

欧風カレーを本格的に作ろうと思ったら、「とにかく時間がかかる」というイメージがあると思う。玉ねぎは、1時間くらい炒めないといけないし、煮込むのも、長ければ長いほどうまくなる。

でもこれは、欧風に作るからで、やり方を和風に置き換えれば、欧風と遜色のない味のカレーが、インスタントのルウを使うのと変わらない時間でできる。

 

要はカレーには、

  • だし
  • 甘み
  • 酸味

の3つが、バランスよく含まれていることが必要なのだ。

欧風のやり方だと、だしは、肉や野菜を時間をかけて煮込むことによって得られる。甘みは、玉ねぎを時間をかけて炒めることで引き出される。

ところが和風のやり方は、だしは削りぶしや煮干しに醤油を使えば、10分もかからずできる。甘みは、みりんを入れればいい。

大幅な時間短縮が図れるのである。

 

酸味については、酢やレモン汁を入れてもいいが、やはりカレーの酸味はトマトがうまい。

豚肉とニラのカレー

ケチャップやトマトピューレを使ってもいいのだが、今回は、生のトマトを最後に入れることにした。

 

使う具は、豚コマ肉と、ニラ。ちょっと疲れが、たまり始めていたからだ。

それから、味を吸う役目として厚揚げも入れた。

 

豚肉は、だしは別に取るのだから、煮込む必要は全くない。豚肉は煮込むと硬くなるから、ほんの5分程度、サッと煮るくらいにとどめておく。

 

今回は、だしは煮干し。

豚肉とニラのカレー

頭とワタを取って2カップ強の水に入れ、中火にかけて、煮立ったら弱火にし、アクを取りながら10分くらいコトコト煮出す。

 

だしを取るのと並行して、ルウを作る。

豚肉とニラのカレー

フライパンに、

  • ゴマ油 大さじ3
  • カレー粉 大さじ2
  • みじん切りのショウガ 2センチ大くらい
  • 豆板醤 小さじ1

を入れ、弱めの中火で2~3分、じっくり炒める。

スパイスの多くは脂溶性で、水に溶けないから、油で炒めたほうが風味が引き立つのだ。

 

ルウのフライパンにだしを入れ、

  • 酒 大さじ2
  • みりん 大さじ1
  • 淡口醤油 大さじ2

で味付けする。

豚肉とニラのカレー

この煮汁で、まず1センチくらいの厚さに切った厚揚げを5分ほど弱火で煮て、それから豚コマ肉20グラムを入れ、さらに5分くらい煮る。

 

この時点で、味をみて塩加減をする。

このあと入れるトマトから水が出るから、やや塩辛めにしたほうがいい。

 

火加減を中火にし、8等分のくし切りにしたトマトを入れ、煮立ってきたら、

  • 片栗粉 大さじ2弱
  • 水 大さじ2

の水溶き片栗粉を、混ぜながら少しずつ入れてトロミをつける。

豚肉とニラのカレー

ざく切りにしたニラを入れ、ひと混ぜしたら、ご飯を盛った皿によそう。

 

これは、中途半端な和風味などではなく、完全に普通の、「おいしいカレー」になるのである。

豚肉とニラのカレー

 

生トマトのさわやかな酸味が、またたまらない。

豚肉とニラのカレー

 

つけ合わせは、キムチ。

キムチ

カレーには、らっきょうより福神漬より、キムチが合う。

 

酒は、冷や酒。

冷や酒

 

 

このカレーは、日本酒にも非常によく合うのである。おかげでつい、いつもより飲み過ぎるハメになった。

でもうまいのだから、仕方ないのだ。

 

「言い訳もうまいよね。」

チェブ夫

ほんとだな。

 

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