ゴーヤチャンプルーは沖縄では、塩を中心とした味付けをするらしい。たしかにスパムにかなりの味がついているから、あとはゴーヤと卵の素材の味だけで十分なのかなと思う。
これを豚肉を使ってやろうと思うと、やはり塩だけでは足りないから、しょうゆを使った味つけが基本になるし、みそ味も、ゴーヤチャンプルーの味つけの定番だ。
みそはコッテリと味がつくから、ゴーヤの苦味を抑える効果があるし、豚肉との相性も、豚汁が豚肉の代表的な料理であることからもわかるとおり、完璧だ。
みそは炒め物にする場合、火を通しても風味が飛ばない八丁みそを使うのが、ほんとうは一番うまい。
でもそうすると、色が黒くなってしまってゴーヤの緑や卵の黄色が消えるので、きのうはふつうの麦麹みそを使った。
みそを料理に使う場合、やはりコツとなるのは「火を通しすぎない」こと。加熱するとみそは風味がなくなるから、みそ汁でも、みそは一番最後に入れる。
それからみそは、しょうゆを使う場合より、やや甘みを強めにするとおいしくなる。さらにみそだけだと味がちょっときついので、炒めるのにはゴマ油を使い、味つけにしょうゆをちょっと加えると、味が穏やかにまとまる。
さらにきのうも、ここにコロンとしたニンニクを入れた。「ニンニクみそ」があることからもわかる通り、ニンニクとみそとは相性がいい。
作り方は、豚肉とゴーヤ、豆腐、卵と、具を順番に入れていくだけ。豆腐は水切りすることになっているレシピも多いが、べつにそのまま入れても、ちょっと長めに炒めれば水気は飛ぶ。
それから豆腐は、味をしみさせる料理に入れる場合は、包丁で切るのではなく、ちぎるのがおすすめだ。断面がギザギザになり、味が入りやすくなるからだ。
フライパンに、
- ゴマ油 大さじ1
- 豚コマ肉 150グラム (食べやすい大きさに切る)
を、豚肉は広げて入れ、
- 塩 小さじ4分の1
- コショウ 1~2振り
をかける。
さらに、
- ゴーヤ 2分の1本 (タテに割り、スプーンでワタをかき出して、3ミリ幅くらいの輪切りにする)
- ニンニク 1かけ (薄皮をむき、コロンとしたまま)
を入れて強めの弱火くらいにかけ、2~3分、豚肉の色が変わるまでじっくり炒める。
- 豆腐 2分の1丁
を2~3センチ大にちぎって入れる。
強めの弱火のまま5分くらい、豆腐の水気を飛ばしながらじっくり炒める。
あらかじめ混ぜ合わせておいた調味料、
- みそ 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
- 酒 大さじ1
- 薄口しょうゆ 小さじ1
を加え、30秒ほど炒めて味をなじませ……、
- 溶き卵 3個分
を流しこむ。
中火にし、卵が8割がた固まるまで放置して、最後に全体を大きく混ぜる。
皿に盛り、
- カツオ節 1つまみ
- 青ねぎ 少々 (小口切り)
- 一味唐辛子 わりとたっぷり
をかける。
これは、ウマイ……。
みそ味は、やはり日本の味だ。
味を吸った豆腐が、またたまらない。
あとは、タケノコとわかめのスープ。
鍋に、
- 水 2+2分の1カップ
- 煮干し 1つまみほど (頭とワタを取る)
を入れ、5分くらい煮出してだしを取り、
- 酒 大さじ2
- みりん 小さじ2
- 薄口しょうゆ 大さじ1
- 塩 少々 (味を見ながら)
で味をつける。
- 水煮タケノコ 4分の1本 (2ミリ厚さくらいに切る)
- 乾燥わかめ 2つまみくらい
を入れ、5分くらい煮てお椀によそい、
- ゴマ 1つまみ
をひねり潰しながら入れる。
それから、キムチと白めし。
そしてもちろん、みそ味のゴーヤチャンプルーが酒に合うのは、言うまでもないことだ。
飲み過ぎを責めるなら、ゴーヤチャンプルーに言ってほしい。
「バカすぎだね。」
ほんとだな。