豚うす切り肉と豆腐を醤油ベースの味で中華風に煮込んだもの。あまりにウマくて「やはりおれは自炊の天才だ」と、あらためて確信した。
「豚肉と豆腐」はもっともおいしい組み合わせの一つ。これにトロミをつけて、中華風に仕立てるとなれば、ヨダレが出ることこの上ない。
まずは「マーボー豆腐」が、この条件に当てはまるわけなのだが、ひき肉ではなく、大きめに切った薄切り肉を、辛味をつけない汁で煮たのもウマイ。
日本の「豚肉豆腐」の、中華版といった趣きだ。
だしはおとといと同様、干し椎茸。これに醤油とオイスターソースで味つけする。
具は、豚肉と豆腐にネギ、それから歯ごたえのアクセントとして木クラゲを入れる。
これは何のことはない、味つけも具も、おとといの木クラゲと卵炒めとほとんど同じなのだが、卵と豆腐が入れかわるだけで、味わいは全くちがったものになる。
炒め煮は、味を見ながらゆっくりと作っていけばいいから、失敗することはあまりなく、おいしくできるはずだと思う。
早く火を通さなければいけないものは何もないから、火を弱めにするのがポイントで、鍋に具を入れたりする際、時間がかかるようなら、一度火を止めてしまったりしてもいい。
まず木クラゲと干し椎茸をもどす。
鍋に、
- 水 1+2分の1カップ
- サッと洗った木クラゲ 5個
- サッと洗った干し椎茸(中) 3枚
を入れて中火にかけ、煮立ったら火を止めて、フタをしてゆっくり冷ます。木クラゲも干し椎茸も15分くらいで戻る。
木綿豆腐・1丁(400グラム)は、下ゆでして水を抜き、味がしみやすいようにする。
豆腐の切り方は好きでいいが、きのうはスプーンで2~3センチ大に掬うようにした。水に入れて中火にかけ、煮立ってきたら弱火にして、5分くらいゆで、湯を捨てる。
フライパンに、
- サラダ油 大さじ2
- みじん切りにしたニンニク 1かけ
- タネを出し、細かくちぎった赤唐辛子 1本
を入れて、弱めの中火にかけ、1~2分熱して味を引き出す。
ニンニクをみじん切りにする際は、まず包丁の腹でつぶして、それからタテ・ヨコに切ると思う。その際うす皮を取るやり方は、平野レミ方式でやると感動的に簡単だ。
ニンニクの香りが立ってきたら、一旦火を止めて、食べやすい大きさに切った豚うす切り肉(きのうは肩ロース)150グラムを広げて入れる。
- 塩 1つまみ(小さじ2分の1)
- コショウ 少々
をふりかけて、ふたたび弱めの中火にかけて炒める。
豚肉の色が変わったら、
- 下ゆでした豆腐
- 斜め切りにした長ねぎ 2分の1本
- 汁気をしぼり細切りにした干し椎茸
- 汁気をしぼった木クラゲ
を入れ、さらに1~2分炒める。
このあと煮るわけだから、ここで炒めるのは火を通すためではなく、ニンニクや肉などの味がついた油をからませるためなので、サッとでいい。
全体に油がまわったら、
- 干し椎茸のもどし汁 1カップ(足りなければ水を足す)
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ2
- 淡口醤油 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1
を加え、味を見て、フタをして弱火で5分くらい、コトコト煮る。
- 片栗粉 大さじ1
- 水 大さじ2
を混ぜた水溶き片栗粉を、スプーンで少しずつ入れては混ぜしながらトロミをつけ、ゴマ油・小さじ1を垂らしてひと混ぜし、火を止める。
皿に盛り、青ねぎと粗挽きコショウをかける。
これは、たまらん、、
コッテリとした豚肉と、味を吸った豆腐の組み合わせはホントに黄金。
干し椎茸のだしも最高で、「おれはやはり自炊の天才だ」と、きのうもまたあらためて確信した。
あとは、わかめスープ。
頭とワタを取った煮干しとたたき潰したニンニク、乾燥わかめ、油あげを、水で10分くらい煮て、酒と少しのみりん、塩、淡口醤油、コショウ1ふりで味をつけ、青ねぎとゴマをふる。
それに、白めし。
酒は、焼酎水わり。
きのうもまた、飲み過ぎた。
しかし生活は、やはり規則正しいのが大事なわけで、酒だって、規則正しく飲み過ぎた方がいいに決まっているのだ。
「なわけないよ。」
そうだよな。