石けんなど使う必要があるのかと思うのである。(豚肉の粕汁)

豚肉の粕汁 豚肉

 
昨日は材料がすべて、たまたま冷蔵庫に入っていたから、豚肉の粕汁をつくった。

豚肉の粕汁

これを肴に酒を飲みながら、ぼくは改めて、「石けんなど使う必要があるのか」と思ったのである。

 
ぼくは前から、冬場の野菜といえば「青菜」が好きで、ほうれん草やら小松菜やらをよく食べていたのである。

青い色とほろ苦い味が、「いかにも栄養がありそう」だからなのだが、その青菜好きが、青菜が豊富な京都へ来て拍車がかかり、冬になると、水菜はもちろん、壬生菜や畑菜、白菜菜(はくさいな)など京都ならではの色々な青菜を、とっかえひっかえ食べていた。

それが最近、「根菜」の魅力にぼくは目覚めた。

肉や野菜と炊き合わせると、味をグンと引き立てることがわかったからで、それ以来、大根や人参をはじめとする根菜を常備するようになっているのだ。

 

実際の話根菜は日もちがするから、とりあえず買い込んで置いておき、それをどう料理するかはあとから考えるのでいい。

里芋だけは、あまり冷やしてはいけないから、流しの下にでも置いておくようにして、あとは新聞紙で包み、さらにレジ袋にでもくるんで冷蔵庫やベランダに置いておけば、2~3週間は軽くもつ。

炊き合わせるのにいいのはもちろん、それだけで食べてもいい。

実に使い出があるのである。

 

それで昨日も、根菜があれこれあり、ぼくは油あげも常備する派で、さらに豚肉と酒粕も買ってあった。

こうなると、神様が「豚肉の粕汁をつくれ」と言っているようなものである。

根菜は色々あるから、どれをいれようかと考えたのだが、基本の大根とニンジンに加えるのは、里芋とコンニャクだけにした。

ゴボウやレンコンを入れてしまうと、粕汁というには味が強くなりすぎる気がしたからだ。

 

まずはだしを取る。

豚肉の粕汁 作り方

4杯分、4カップ半の水に、5センチ角くらいのだし昆布とかつお節のミニパック4袋をいれ、中火にかけて、煮立ってきたら弱火にし、5分ほど煮出してザルで濾す。

このだしに、酒をうすくち醤油をそれぞれ大さじ4ずついれる。

酒粕があるのだから、酒はいらない気がするが、「いれたらいい」と八百屋のご主人だったか京子さんだったかに聞いたのだ。

 

大根、ニンジン、コンニャクは、3ミリくらいの厚さで短冊に切る。

豚肉の粕汁 作り方

コンニャクだけは、水でさっと下ゆでしておく。

油あげは熱湯をかけて油ぬきし、やはり短冊にする。

里芋は皮をむき、1センチくらいの厚さに切る。

 

豚肉も、さっと湯通ししてアクを抜く。

豚肉の粕汁 作り方

湯が煮立ったら火を止めて、豚こま肉をいれてシャブシャブとし、湯を捨てる。

 

あとは豚肉以外の材料をいれ、5~10分、大方やわらかくなるまで煮る。

豚肉の粕汁 作り方

煮ているあいだに煮汁を少し器に取り、たっぷりの酒粕をふやかしておく。

 

野菜がやわらかくなってきたら、豚肉と、ふやかしておいた酒粕をいれる。

豚肉の粕汁 作り方

5分ほど煮て火を止める。

 

器によそい、たっぷりの青ねぎをかける。

豚肉の粕汁

材料は安く手に入るものばかりだが、酒粕のおかげで何とも上品になるのである。

 

あとは酢レンコン。

酢レンコン

皮をむき、5分ほど水にさらしたレンコンを、塩ひとつまみを振った水でさっとゆで、酢大さじ1、砂糖小さじ1、塩少々の割合の甘酢に、だし昆布、輪切り唐辛子と一緒にしばらく漬ける。

 

水菜のおひたし。

水菜のおひたし

水菜を塩ひとつまみを振った水でサッとゆで、水に取ってよくしぼり、かつお節と醤油をかける。

 

冷奴。

冷奴

味ポン酢と一味をかける。

 

すぐき。

すぐき

何もかけなくてもうまい。

 

酒はぬる燗。

酒はぬる燗

これをちびちび飲みながら、

「石けんなど使う必要があるのか」

と、ぼくは改めて思ったのである。

 

さて「石けん」なのだが、先日ぼくは銭湯に行ったのである。

湯に浸かっていたら、隣にいた80歳くらいとおぼしき老人が、湯船の湯で顔を洗い、耳をこすった。

以前なら、ぼくは「マナー違反だ」と思ったかもしれないが、その時はそうはまったく思わなかったばかりか、むしろ親しみすら感じたのだ。

ぼくも家では同じようにしているからなのである。

 

ぼくは内風呂では腰だけ洗って湯船にはいる。

湯に浸かりながら顔と耳、首を洗い、頭を湯に突っ込んでゴシゴシとこすって、それだけで出てしまう。

前はタオルで体をこすっていたのだが、それも今はやめてしまった。

乾燥性湿疹の原因になることがわかったからだ。

 

体の汚れは、それで十分落ちるのだ。

ぼくは風呂で石けんを使わなくなってから、数年がたっているが、全く問題がないどころか、石けんを使っていたころには頭が痒くなったり、体が臭くなったりしていたのが、使わなくなってからはそれがすっかり解消している。

だから銭湯のお湯には、たとえかけ湯をしたにしても、たくさんの人の体の汚れがたっぷり溶け出していることになる。

耳をこするくらい何でもない話であって、それがマナー違反になるのは、ただ「気分の問題」なのである。

 

石けんは西洋から輸入されたものなわけだが、あちらは湯船に浸からず、シャワーだけで済まそうとするから石けんが必要なのではないだろうか。

湯船に浸かる日本人には、石けんなど必要ないと思えるのだ。

それをごていねいに多くの人が、石けんを使って体を洗う。

ぼくにはそれが、ただメーカーの宣伝に踊らされているだけとしか思えないわけである。

 

大規模な宣伝は、それが「宣伝」であることすら、わからなくなることがあると思う。

一種の「洗脳」といえると思うが、ぼくはそういうものからは醒めていたいと思うのである。

 

「でも女の人のシャンプーの匂いはいいよね。」

チェブラーシカのチェブ夫

それはたしかにそうなんだけどな。

 

 

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コメント

  1. アラファト より:

    アタシもそう思います。ついでに歯磨粉も。

  2. ねぎこ より:

    秋ごろにブラピも石鹸やめた記事みましたが、臭くなって子供に不評と(^^;
    やっぱりシャワーだけなんですかね!
    お風呂に浸かれば大丈夫なんだぁ!

    素朴な疑問。。。
    おきの脇の下、足裏もなしでもいけますか?

    面白いです!
    高野さんの生態(^-^)♪
    なんかもっともっとありそう!

    • 高野 俊一 より:

      やはり湯船に浸からないと、難しい気がしますよね。
      肌の汚れも、ふやけて自然に落ちますし、毛穴の汚れは、湯船に入らないと落ちないと思います。
      ぼくは以前は、飲んで帰るとひどい臭いがして、
      「生ごみの臭いだ」
      と元妻に言われたこともありますが、それも今はありません。
      脇や足の臭いも、もちろん全くないとは言いませんが、
      石けんを使っていたころに比べると、激減しているんですよ(^o^)

  3. くま より:

    女なので人にはいいにくいですが 顔も髪も
    湯で洗うのみで 乾燥問題と無縁です。余計なもの(化粧とか)
    つけなければ石鹸は全くいらないものだと思います。
    アタシも歯磨き粉も使いません。

    チョブ夫が大好きになってしまって顔をみたくてブログを
    読みにきてしまいます。
    よく一緒に外出されてますが、酔ってなくしたり、
    誰かに盗られてたりしないかとものすごくハラハラします。

    • 高野 俊一 より:

      石けん、やはりそうですよねー(^_^)
      チェブ夫、アハハ、ご心配いただきありがとうございます(^o^)

  4. より:

    内湯では、さら湯は肌に刺激が強いので年寄りは最後に入った方が良いとは聞きます。前に入ったひとの脂で練れているんですな。

  5. ねぎこ より:

    生きてるし生ゴミで正解ですが、強烈な表現ですねぇー(>_<)!

    無添加シャンプーにしたら頭皮の湿疹良くなったので、更になしだとふむふむ期待しちゃますねぃ!
    何よりシャワーだけより浸かった方が気持ちいいですもんねー(*^^*)

    チェブ夫がぬいぐるーみなの一瞬忘れてたぁ!ほんとだ!毎回ちゃんと一緒に帰宅されるの凄いコトかもです(^^;

    愛されてますねぃ!ホクホク!

  6. 匿名 より:

    お出汁についてちょっと聞きたいのですが、これは昆布のみの出汁とか、これはかつおと昆布の出汁とか…、どんな基準で使い分けていますか?

    • 高野 俊一 より:

      ぼくは基本は、昆布とかつお節の両方をつかうんですが、煮魚の場合は、魚のだしがありますから、昆布をいれるだけにしています。
      鍋などの場合、まず味ぽんのタレにつけて食べるなら、魚でも肉でも昆布だけです。
      鍋のだしにしょうゆ味をつける場合、魚は鯛などだしがちゃんと出るものは昆布だけにしますが、それ以外の、たとえばタラやハタハタは昆布とかつお節にしますし、肉の場合も昆布とかつお節をつかいます。
      そういう感じでしょうかね(^o^)

  7. 匿名 より:

    出汁の説明、ありがとうございました♪
    なんでも、カツオと昆布にした方がおいしくなるのかなぁと思っておりましたので、これからは使い分けたいと思います。

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