昨日は確定申告の準備をし、そのあと「酒房京子」へ飲みに行った。
酒房京子で友人と話しながら、「情報は遮断するくらいがちょうどいい」と改めて思ったのである。
もうこんな早い時期から、確定申告の準備をしているのである。
と大いばりで言っているが、もちろんこの時期確定申告の準備をするのは普通のことで、いばることでもなんでもない。
ぼくが去年申告したのが、ようやく6月になってから、というのと比べれば「早い」というだけのことなのだが、ぼくが確定申告するのは源泉徴収の還付金をもらうことが目的なので、
「今回は一刻も早くもらいたい」
というわけなのだ。
さらに今年は、経費を念入りに積み上げ、青色申告までしようと考えているのである。
確定申告はもう何度かやっているが、ぼくは会社をやめてから1年半ほどは退職金で食べていたから、まともに収入を申告したのは去年が初めてのことだった。
金のことはほとんど考えず、領収書をもらうこともほとんどなかったから、去年の申告では、計上すべき経費も計上せず、非常に痛い目をみたのである。
申告をやり直そうかとも思ったけれど、それはとても大変であるとわかり、もう
「高い授業料をはらった」
と思ってあきらめることにした。
しかし今年は、
「払わなくてもいいものは払わない」
と決め、念入りに準備しているわけだ。
ぼくはとにかく、人の言うことを聞かないし、そうでありながらあまり考えなしに行動してしまうので、これまで払った授業料の額については、けっこうな自信がある。
授業料の額がその人の「人間性」と、いささかでも関係あるものだとすると、ぼくの人間性は相当上位にランクインするのではないだろうか。
しかしもちろん、関係がないのは言うまでもないことだ。
高い授業料を払ったのに学ばないから、いまだに授業料を払い続けることになっているわけである。
申告の準備は昨日で大方おわらせることができ、夜は友人と「酒房京子」へ食事に行った。
誰かといっしょに食事をするなら、
「酒房京子が一番だ」
とぼくは思っているのである。
酒房京子は料理がうまいのはもちろん、女将京子さんの「もてなしの心」が行きとどき、連れて行った人も共々、何ともくついだ時間を過ごすことができる。
それでいて、値段は「居酒屋級」なので、「これはたまらない」わけなのだ。
酒房京子で昨日出たのは、まず切り干し大根。
真っ白に仕上がっているけれど、味はきちんとついている。
カレイの煮付け。
うす目なのだが、甘みはしっかりある。
イカ焼き。
肉厚でやわらかい。
ビールを一本飲んだあとは、日本酒熱燗。
昨日はこれを飲みながら、友人と話をし、
「情報は遮断するくらいがちょうどいい」
と改めて思ったのである。
というわけで「情報」なのだが、話の流れで、友人が
「高野さんもテレビを見たほうがいいのではないの?」
と言うのである。
ぼくは実際、テレビを見るのは入った飲み屋でついていた時だけで、家のパソコンで見られるようにはしているが、この4年で見たのはあの大災害のときと、テレビ好きの前の彼女が家に来たときだけなのだ。
「ふなっしー」もつい最近知ったという体たらく、芸能人も、若い人は全然しらない。
友人にしてみれば、
「もう少し世情を学んだほうがいいのではないか」
というわけだ。
もちろんこれはもっともで、ぼくも友人が好意で言ってくれるのを「ありがたい」と思っている。
テレビを「否定」するわけでもなく、テレビもいい番組をたくさんやっているだろうと思う。
ではなぜぼくがテレビを見ないのかといえば、一言でいえば
「面倒くさい」
からなのだ。
別に見ないで済んでいるものを、
「あえて見る必要もないだろう」
と思っているわけである。
ぼくがあえて言うまでもないことだが、現代は情報が氾濫している。
テレビや新聞、それに雑誌、書籍はもちろんのこと、さらに加えてネットにも、情報は山のようにあふれている。
だから
「情報は取捨選択するのが大事」
と言われるわけだ。
ところがこの「取捨選択」が、そう簡単ではないのである。
取捨選択するためには、少なくともその情報に「触れる」必要があるわけだ。
しかしこの氾濫する、膨大な情報に、「触れる」だけでも相当の時間を取られるのではないだろうか。
ぼくにはその時間が
「もったいない」
と思えるのである。
それよりも、
「人生について思いを馳せるための時間」
をきちんと取ることのほうが、よほど大切ではないかと思うのだ。
だからぼくは、情報に関しては、ほとんど「遮断」しているのに近いこととなっている。
ニュースはネットでいくつかのサイトをパラパラと眺めるくらいで、内容を細かく読むことはめったにない。
でもぼくは、もし人生にまじめに取り組んでさえいれば、「本当に必要な情報」は、自ずと聞こえてくるはずだと思うのだ。
「生きていくために必要なこと」は、自分の「本能」が嗅ぎつけるはずだと思うのである。
酒房京子でそんなことを、つらつらと思い浮かべていたら、友人が帰ったのと入れ替わりで、女子会から流れてきたギャル4人組が入ってきた。
「カラオケを歌いに来た」
のだそうで、店内は一挙にカラオケ大会と相成った。
ぼくももちろん、古い歌をいくつか歌う。
またそれにギャルが合いの手をいれてくれるものだから、ぼくは大いに盛り上がり、熱燗もお代わりして、夜は更けていくのであった。
カラオケ大会が一段落したところで、ぼくは酒房京子を後にして、もう少し何か食べようと「餃子の王将」へ行く。
ラーメンだけを食べるつもりが、ついうっかりと、ビールと餃子も注文した。
さらに「元気ラーメン」450円。
いつものラーメン屋へは、今日このブログを更新したら行くつもりにしているから、格好の予行演習になってしまったわけである。
「おっさんももう少し努力すれば、授業料も少なくてすむのに。」
そうなんだよな。
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