きのは、豚肉の肉吸い。疲労回復のため、ネギはドたっぷり入れる。
このところ連日豚肉を食べ続けているのは、もちろんいつものことではない。
国会前抗議での疲労がまだ抜けず、おまけに風邪も引いたため、豚肉と、ニラやネギなどをドーピングすることで、これ以上体調が悪化するのをかろうじて踏み留まっているのである。
年を取ると、これだから困る。国会前に参加した年が上めの人の中には、体調を悪化させた人も何人もいるようだ。
それにひきかえ若者は、翌日には水族館へ行っていたりするのである。
年は取りたくないものだ。
さてきのうのドーピングは、豚肉の肉吸い。
ネギは、ドたっぷり。おととい買ったネギが、まだ1把余っていたから、それを全部たたき込んだ。
豚肉は、うす味のカツオだしで煮るとうまい。関西には、肉うどんとか肉吸いがあるわけで、これは基本は牛肉だが、豚肉でもいいのである。
関東だと、肉をうどんや吸物に入れるとは、あまり考えないのではないだろうか。少なくともおれは、東京にいた頃、鴨南蛮などは別として、牛肉や豚肉が入ったうどんを食べようと思ったことがない。
牛肉も豚肉も、しょうゆは相性があまりよくない。肉をしょうゆと合わせるには、何か「橋渡し」になるものが必要で、カツオだしはその橋渡しとして有力なものの一つなのだ。
だから、しょうゆ控えめのうす味の、カツオがぷんと利いただしで牛肉や豚肉を煮るのは、実は「王道」なのである。
だしはほんだしを使ったっていいが、肉吸いは煮るだけで、他には手間がかからないのだから、だしくらい、多少の手間をかけてもバチは当たらない。
だしを取るには、昆布とカツオ節を鍋に入れ、アクを取りながら5分くらい煮るのが一番簡単な方法なのだが、もう少し手間をかけると、格段においしくなる。
きのうは汁は、4カップ(夜2杯と翌日の朝昼1杯ずつ)にすることにした。
4カップのだしを取るには、鍋に、
- 水 5カップ
- だし昆布 10センチくらい
を入れて中火にかけ、鍋底に気泡がついてきたあたりで弱火にし、煮立てないようにしながら15分くらい、昆布がビロンと伸びるまで煮出す。
これは「煮立てない」のがポイントで、煮立てると、臭みが出る。
次に、カツオ節を20グラム(2.5グラム入りミニパックなら8袋分)くらいを入れ、10分ほど、やはり煮立てないようにして煮出し、カツオ節は絞って捨てる。
これで4カップのだしができるはずで、ここに、
- 酒 大さじ4
- みりん 小さじ4
- 淡口醤油 大さじ4
で味をつけ、豆腐と豚(バラ)薄切り肉、ネギ、しめじを、やはりここでもあまり煮立てないようにして、10分くらい煮る。
煮立てると、豆腐にはスが入り、豚肉は硬くなるのだ。
鍋ごとテーブルに出す。
一味をかけて食べる。
豚肉と豆腐の相性がいいのは、言うまでもないことだ。
これにまた、ネギとしめじが最高に合う。
酒は、冷や酒。
シメは、ご飯。
ご飯が実は、肉吸いには卵かけご飯が最高に合うのである。
きのうはそれを忘れて、卵を切らしてしまっていたので、残念だった。
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