豚しょうが焼きは、そのままだとどうしてもコクが足りない。豚肉と醤油の相性が悪いからだ。
そのため必ず、隠し味を入れる必要がある。隠し味としてオイスターソースを使うのは、おすすめだ。
大阪での戦争法案反対デモからは、道端でビールを1本のみ、それだけでまっすぐ帰った。このところ街宣アピールやらカウンターやら、デモやらが続いていたし、そのたびに飲んで帰っていたのでは、こちらも身が持たないからである。
帰宅途中の電車の中で、豚しょうが焼きにすることは決め、スーパーで豚肉とキャベツは買って帰った。あと考えないといけないのは、これをどう料理するかだ。
豚しょうが焼きには、調味料は、酒とみりん、それに醤油と、たっぷりのおろしショウガを入れるのがまずは基本だ。でもそれだけだと、今ひとつコクが足りないように感じるというのが、おれの意見だ。
それは、豚肉と醤油の相性が悪いからだ。ショウガは、それを結び付けるために入れるのだが、ショウガだとちょっと役不足なのである。
そこでここに、何か隠し味を入れることが、豚しょうが焼きをおいしく作るコツとなる。味噌は一つの定番だし、ゴマやバターを入れてもい。
しかしその中でもおすすめなのは、「オイスターソース」なのである。
豚肉と醤油を合わせるには、「煮干しラーメン」で分かる通り、魚介だしを使うのが代表的なやり方だ。オイスターソースは牡蠣のエキスなのだから、魚介だしを手軽に加えるのに打ってつけなのである。
きのうはさらに、炒める油に、オイスターソースと相性がいいゴマ油を使った。
それから冷蔵庫に死にそうになったゴーヤとトマトが入っているのを発見したから、それも入れた。
豚肉と相性がよいゴーヤをしょうが焼きに入れ、悪いはずがあるわけないし、トマトの酸味も、またさわやかになっていい。
豚の薄切り肉を使う場合は、火は小さめ、炒め時間も短めで、なるたけ火を通し過ぎないようにするのがいい。
肉は火が通ってしまえば、そのあとは硬くなるだけだからである。
フライパンに、
- ゴマ油・大さじ2
- 豚こま肉 200グラム
- タテ3ミリ幅くらいに切った玉ねぎ 4分の1個
- タテ半分に割り、スプーンでわたをかき出して、3ミリ幅くらいの半月切りにしたゴーヤ 2分の1本
を入れ、中火にかける。
豚肉を箸でほぐしながら炒め、豚肉がある程度ほぐれたら、まだ赤みが残っているうちに塩・1つまみ(小さじ2分の1)を、豚肉だけに振ってさらに炒める。
豚肉の色が変わったら、
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 醤油 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1
- おろしショウガ 2センチ大くらい
を入れ、強火にして1~2分、汁気を飛ばしながら炒める。
最後に6~8等分のくし切りにしたトマトを入れ、味をみて塩加減し、30秒ほど炒めて火を止める。
千切りにし、しばらく水に浸したキャベツを敷いた皿に盛る。
これは、ウマイ。
コクはバッチリ、具だくさんの豚しょうが焼きも、またいいものだ。
あとは、とろろ昆布の吸物・焼麩入り。
お椀にとろろ昆布と削りぶし、水にひたして絞った焼麩、青ねぎを入れ、お湯を注いで淡口醤油で味をつけ、一味をかける。
たたきキュウリの梅カツオ。
キュウリはすりこ木でたたき、大きめにちぎって塩・1つまみを振り、10~20分置いて水洗いして、水気をふき取る。
梅肉と、見た目同量の削りぶしをペースト状になるまで包丁でよくたたき、みりん・少々、淡口醤油・ほんの少々で溶きのばしたタレで和える。
それに、農家のおばさんのキュウリ古漬け。
酒は、冷や酒。
疲れて帰って来ていても、料理をすると、疲れが吹き飛ぶ。
しかも料理しながら酒を飲むと、元気になることこの上ないわけである。
「完全にキッチンドランカーだね。」
そうだよな。
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