ナスミートは、ナスの食べ方としてはゴールデンなものの一つである。いよいよナスの季節に突入し、これから何度も作ることになるわけだ。
しかしこのナスミート、ただ一つ問題がある。「ご飯に合わない」ということだ。
いやもちろん、「まったく合わない」ことはないかもしれない。既製のミートソースをご飯にかけて食べる人も知っているから、「合わない」と言い切ってしまうのは申し訳ない。
しかしやはりミートソースは、パスタやパンに合わせるのが王道だ。ご飯には、「合うといえば合う」くらいであるはずだ。
だいたいトマトソースには、ご飯に合う調味料が入っていない。オリーブオイルににんにく、トマト缶、ローリエにパセリ、オレガノなどのハーブ、、、
醤油も味噌も入っていないわけだから、「ご飯に合わせろ」という方が、どだい無理だ。
それではご飯に合わせるために、醤油や味噌をトマトソースに入れればいいのかと言えば、そう簡単な話でもないのである。
煮込んだトマトと醤油や味噌は、相性があまりよろしくない。味がケンカしたようになり、イマイチおいしくならないのだ。
というわけで、ミートソースをご飯に合わせることには、高い壁が存在したのだ。
「ご飯にかけて食べたいのに、、、」
口惜しい気持ちでいた人も、一人や二人ではないだろう。
しかし今や、その壁は突破された。
ご飯によく合うトマトソースが、ようやく発見されたからだ。
ポイントは、ゴマ油とオイスターソースを入れること。これらは醤油や味噌とちがい、トマトソースとの相性は抜群で、しかもバッチリご飯に合う。
さらにこれで、十分なコクがつくから、ローリエだのオレガノだのも入れなくていい。使い切れない調味料の小瓶があふれることもなくなるのである。
きのうはニンニクも使わずに、たっぷりのショウガが入れてある。ただしニンニクが好きな場合は、入れてももちろん問題ない。
それから辛味をつけるのには豆板醤。オイスターソースと豆板醤は本当に使い出があるから、揃えておくのはおすすめだ。
まずはナスを炒める。
ナス・2本は皮をタテ縞にむき、3センチ大の乱切りにする。オリーブオイル・大さじ2を引いたフライパンを中火にかけ、しんなりとしかかるくらいのところまで、じっくり炒め、皿にとり出しておく。
改めてフライパンにオリーブオイル・大さじ1、ゴマ油・大さじ1を引き、中火にかけて、豚ひき肉150グラムをほぐしながらじっくり炒める。
4~5分炒め、肉汁が飛んだところで、
- 玉ねぎみじん切り 4分の1個分
- ショウガみじん切り 2センチ大
- 豆板醤 小さじ1
を入れ、さらに3~4分、やはり水気が飛ぶまで炒める。
- カットトマト 1缶(400グラム)
- オイスターソース 大さじ1
- 砂糖 小さじ1
を加え、炒めたナスをもどし入れ、弱火でフタをせず、水気を飛ばしながら10分ほど煮る。
ちょうどいい加減にドロリとしてきたら、味を見る。塩少々を加え、コショウをふる。
ご飯を盛った皿によそい、青ねぎをかける。
じんわりと柔らかくなり、味を吸ったナスがたまらないのは、言うまでもない話である。
それからきのうは、200グラム買った豚ひき肉のうち50グラムを使い、ワカメスープを作った。
鍋に2+2分の1カップの水を入れ、ひき肉とワカメ、ちくわを20~30分コトコト煮る。
- 酒 大さじ2
- オイスターソース 小さじ1
- ゴマ油 小さじ1
- 塩 少々
で味をつけてお椀によそい、青ねぎとひねり潰したゴマをふる。
ワカメは、トロトロに煮込んだのもまたうまいのだ。
それに、トマトのサラダ。
ドレッシングは、オリーブオイル2にレモン汁1、塩コショウ。玉ねぎやセロリなどの香味野菜を入れるのがポイントである。
酒は、冷や酒。
飯の支度は、酒を飲みながらダラダラとやる。だんだん酔っ払ってくるから、そのうち何をどういう順番でやったらいいか、分からなくなる。
それを考えているうちに、またダラダラと時間が過ぎる。
しかしおれは、酒を飲むために飯を作っているのだから、それも仕方がないのである。
「ダラダラし過ぎにもホドがあるよ。」
そうだよな。
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