きのうは昼間にカキを確保、カキめしを作った。
はじめて作る料理は、できるだけシンプルにやるのがいいのである。
料理を始めてのころは、まあもちろん、レシピを見ながら、あれこれ作ってみるだろう。これはもちろん必要で、他人から学ぶことなしには料理はなかなか上達しない。
レシピを見ながら作る場合、自分なりの解釈をせず、「一から十まで、完全にレシピ通りにやってみる」のを、一度はやってみるのがオススメだ。
料理は、材料の持ち味から火の通りやすさ、味のバランス、見た目などなど、様々な要因がからみ合って出来ている。
取るに足らないように見える、ちょっとした分量などが、実は大きな効果をもたらすことがあるからだ。
ただし一方、レシピ通りに作るだけでは、「料理の楽しさ」は、実はなかなか見えてこない。
料理は、「自分なりに考えて作る」ところに、最大の楽しさがあるからだ。
だからぼくは、料理の初心者に対しては、早い段階から、自分なりに考えて、料理を作ることを勧めたい。
レシピ通りに作ることと、自分なりに考えて作ることと、その「両輪」があってはじめて、料理を楽しく続けていけるのではないかと思う。
自分なりに考えて作ることが、なぜ楽しいのかといえば、そこにこそ「幸せ」があるからだ。
考えに考え抜いた料理を、考えた通りに作ってみる。そしてそれを食べたとき、実際に考えていた通りの味がする、、、
食べ物は、本能に直接訴えかけてくるところが大きいからなのだろう。その達成感と満足感が、「幸せ感」を湧き上がらせることになるのである。
ただしもちろん、この幸せ感は、いつでも感じられるわけではない。「失敗」をすることもあるからだ。
失敗したら、その時こそ、人のレシピを見るといい。実際に自分でやっているから、何が足りなかったのかが分かるだろう。
そうすれば、次にはその料理を失敗せずに、作ることができるようになるわけだ。
はじめて作る料理を自分なりに考える場合、「いちばん大事」だと思うことがある。
それは、「できる限りシンプルにやる」ことだ。
一般に料理は、シンプルなものほどうまい。刺身や塩焼きは、その典型だろう。
素材には、それぞれの持ち味がある。合わせる材料や調味料を増やすほど、その持ち味が見えにくくなる。
だからまずは、考えられる限りシンプルにやってみて、素材の味を見極める。
その上で、「足りない」と感じたところがあれば、ほかの素材や調味料を補えばいいのである。
このことは、レシピを見て料理を考える場合にも役に立つ。
レシピを見ると、「意味」が分からない調味料などが書かれていることがあるだろう。まずはレシピ通りに作ってから、今度は意味が分からない調味料を、「抜いて」作ってみる。
その2つの料理の味の差が、「調味料の意味」である。
ある調味料を抜いてしまうと、その料理が壊滅的に不味くなることはあると思う。
しかし逆に、抜いた方がうまいことを見つけることもあるだろう。
まずい料理を食べるのは、誰でもあまり、嬉しくはない。
でも料理の理解を深めるには、それも必要なことなのだ。
さてきのうは、「何としてもカキを食べよう」と思ったのである。
遅い時間にスーパーへ行ってしまうと、出始めで、人気のカキは売り切れる。そこできのうは、ブログ更新を終えた昼間、早々にスーパーへ行き、カキを確保した。
これを、「カキめし」にすることも、決めていた。
自炊隊で見て、「食べたい」と思ったからだ。
しかしカキめしを作るのは初めてだったから、「最もシンプル」と思われるやり方をすることにした。
まず入れる材料だが、元々は、ゴボウや油あげ、竹輪などを入れようと思っていた。しかしそれらは全てやめ、だしの昆布とショウガで炊き、最後に青ねぎを混ぜ込むことにした。
作り方だが、一番シンプルに考えれば、カキを初めから最後まで、一緒に炊き込んでしまうのが簡単だ。
しかしカキは、火を通す時間が長いと、惨めなくらいに小さく、硬くなってしまうことは、知っている。どこかで取り出し、最後に加えるようにしないといけないだろう。
これだけは、ネットで調べた。
すると、はじめにカキを調味料でサッと煮て、煮汁だけを炊き込んで、蒸らす前にカキを加えるのが一般的らしい。
そのやり方を採用することにした。
カキ100グラムは、片栗粉を振って揉み、何度か水を替えて洗う。
「片栗粉を振る」のは、広島の魚市場の人から習ったことだ。
洗ったカキを、
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
淡口しょうゆ 大さじ1
で、ほんの1~2分、サッと煮る。
ここでカキを煮過ぎないのがポイントだ。
土鍋に
だし昆布 5センチ角くらい
研いでザルに15分くらい上げておいた米 1カップ
ショウガ細切り 2センチ大くらい
水 1カップ
を入れ、カキの煮汁もすべて注ぐ。
フタをして中火にかけ、湯気が勢いよく出てきたら弱火にし、10分炊く。
10分したらフタを開け、カキを並べてフタをする。
フタをして、30秒ほどしたら火を止めて、10分蒸らす。
たっぷりの青ねぎを混ぜ込み、好みでスダチや一味をかける。
ほかに材料は、あったらあったでいいと思うが、これはこれで、しみじみとうまかった。
あとは、「キムちくわ」。
これは、我ながら久々の大ヒットだった気がする。
キムチとちくわを、ゴマ油と淡口しょうゆ少々で和える。
キムチとちくわは、抜群の相性だ。
ツナのみそ汁。
水に2カップにツナ缶を油ごと入れ、野菜を煮てみそを溶き入れる。
万願寺の焼いたの。
万願寺とうがらしをグリルで焼き、削りぶしとポン酢をかける。
酒は熱燗。
相変わらずの飲み過ぎだ。
「ぼくは失敗したの食べるのイヤだな。」
そうだよな。
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