塩もみキャベツに豚ショウガ焼きをのせて食べた。
塩もみキャベツと豚ショウガ焼きは、黄金の味である。
きのうは冷蔵庫内処理の期間中となっていて、「キャベツ」を何とかしてしまいたかった。まずは鶏肉といっしょに蒸したのだが、次に思い浮かぶ豚肉とのみそ炒めは、新キャベツで何度もやったからもう違うものがいい。
キャベツでほかに思い浮かぶといえば「せん切り」で、これを皿にこんもりと敷き、上に豚ショウガ焼きでものせるのは、悪くなさそうには思った。ショウガ焼きの汁が垂れ、キャベツにしみるのがいいわけである。
しかしどうも、いまいちパッとしない。
生の野菜をそのまま食べるのは、まあ、うまいには違いないが、どうも「芸がない」ように思える。これは言うまでもなく西洋式の料理法で、せん切りキャベツをとんかつに添えたりするのも、元々は日本ではあまりしないやり方だから、新しくてカッコよく見えたのではないだろうか。
でも西洋式をありがたがるのはもう時代遅れの精神だし、だいたいせん切りキャベツはもうカッコよくも何ともない。それに生の野菜を塩気のあるものと合わせると、水が出て、時間がたつにつれて急激にまずくなる。
「だったら塩もみの方がいいだろう」となったのだ。
塩もみは、多くの野菜に通用するやり方で、キャベツも打ってつけのものの一つとなる。煮るよりもうまみを損なわず、生感がありながら、水分は抜いているから水っぽくなることはない。
この塩もみキャベツを皿に敷き、豚ショウガ焼きを乗せることにした。
ただしあくまで今回は、塩もみキャベツが「主役」である。
料理で「誰が主役か」を考えることは大事だろう。
キャベツは1センチ幅くらいのざく切りにし、一つまみの塩をよく揉みこむ。
10分ほど置いたのち、水洗いして塩気を抜き、よくしぼって皿に盛る。
フライパンにサラダ油少々を引いて強火にかけ、豚コマ肉200グラムを炒める。色が変わったらくし切りにした玉ねぎを入れ、さらにひと混ぜする。
酒とみりん、しょうゆ、おろしショウガをそれぞれ大さじ1ずつ、オイスターソース小さじ1を入れる。オイスターソースはショウガ焼きにコクをつけるのに、たいへん大きな役割を果たす。
玉ねぎが好みのやわらかさになったところで火から上げ、皿に盛ったキャベツにかける。
青ねぎに一味をかける。
塩もみキャベツと豚ショウガ焼きは、黄金の味である。
あとはとろろ昆布の吸物。
お椀にとろろ昆布と削りぶし、青ねぎ、淡口しょうゆを入れてお湯を注ぐ。
ナスの塩もみ。
3ミリ幅くらいに切ったナスに塩一つまみを振って揉み、5分ほど置いて水洗いしてよく絞り、削りぶしとおろしショウガ、味ぽん酢をかける。
上賀茂のおばさんの古漬け。
酒は冷や酒。
きのうは大して飲んだわけでもなかったのだが、よく酔っ払って寝る前は記憶がなく、今朝も寝坊した。
安上がりでよかったのである。
「このブログはぼくが主役だよ。」
そうだよな。
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