豚キムチは、「ガッツリとした男の肉料理」としては1つの定番。上等なキムチを使えば豚肉のほかには何もいらないほどですが、スーパーで買うようなキムチなら、やはり調味料を使用して多少は味を整えないといけません。ナンプラーは、豚キムチの隠し味としておすすめです。
この記事では、豚キムチをおいしく作るポイント、および作り方を紹介します。
豚キムチになぜナンプラー?
豚キムチにナンプラーを入れるのは、「魚介の風味」をつけるためです。
江戸時代まで肉食が禁じられていた日本では魚ばかり食べていたため、肉料理であっても魚の味がしないと日本人は満足できないと、筆者 高野は思います。ラーメンのスープに煮干しなどの魚介ダシを加えるのが代表的で、日本人が好んで使う化学調味料も、グルタミン酸は昆布から、イノシン酸は魚から抽出した成分です。
魚の醤油「魚醤」であるナンプラーは、ほんの少し入れることで魚の良い風味がつきます。キムチは、高級なものはアミの塩辛が入っていますが、スーパーで売っているレベルのものは大したものは入っていないでしょうから、ナンプラーを加えることで豚キムチの風味は格段にアップします。
牡蠣を原料としたタレであるオイスターソースも、ナンプラーと同様に魚介風味をつけるためには便利です。ただし、色が真っ黒のオイスターソースは料理の色を黒くしますし、ナンプラーと比べると味もクドいです。なので、醤油を使った黒くてコッテリとした味付けのときはオイスターソース、豚キムチのようにキムチの赤い色を生かしたいときはナンプラーと使い分けるのが良いです。
豚キムチを作るポイント
豚キムチを作るポイントは、何よりまず、キムチをケチらないことです。次に、肉に火を通しすぎないこともポイントです。
ポイント1 キムチをケチらない
豚キムチはキムチで味付けするわけですので、キムチの量が足りないとおいしくなりません。キムチも安くはないですが、豚キムチに入れる量の目安としては「豚肉と同量くらい」です。
ちなみに、スーパーでキムチを買うのなら、100グラム100円くらい、1瓶300円くらいのものが、品質と価格のバランスが良いです。また、買ってすぐのキムチより、1週間くらいたって少し酸っぱくなったキムチの方が料理に使うにはおいしいです。
ポイント2 肉に火を通しすぎない
このことは、生姜焼きと全くおなじで、肉を炒めたり焼いたりする料理全てにいえます。肉は、完全に火が通るとタンパク質が変成して硬くなるので、肉の色が変わったらすぐに火から上げるようにします。特に、豚キムチの場合にはキムチの赤い色で肉の色がわかりにくいため、火を通しすぎないように注意しましょう。
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豚キムチの作り方
豚キムチの作り方は、フライパンに材料を全部入れて火にかけ、調味料を入れて炒め上げるだけなので超簡単です。調味料を入れる際にグズグズすると肉に火が通り過ぎるので、調味料はあらかじめ混ぜ合わせておくか、入れる際に火を止めるかしましょう。
ステップ1 フライパンに材料を入れて火をつける
フライパンに、
- ゴマ油 大さじ1
- にんにく 1かけ(みじん切り)
- ショウガ 1~2センチ大(みじん切り)
- 豚コマ肉 100グラムくらい
- キムチ 100グラムくらい(豚肉と見た目同量くらい)
- 玉ねぎ 4分の1個(細く切る)
- ピーマン 1個(細く切る)
を入れて、中火にかける
ステップ2 調味料を入れて炒め上げる
1~2分炒めたら、
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- しょうゆ 小さじ1
- ナンプラー 小さじ1
を入れ、火を通しすぎないように気を付けて炒め上げ、皿に盛って粗挽きコショウをかける。
まとめ
スーパーで売っているキムチでもナンプラーでコクが付き、2万7,292.5回くらいは死ねます。
ご飯のおかずにも酒の肴にもバッチリですので、レパートリーにぜひ加えてみてください!