京都大宮の喫茶店「PiPi」の月いっぺんの「カレーの日」で、自家製チキンカレーを食べた。
店主マチコちゃんのカレーは「ひねり」が利いているのである。
カレーはもちろん、食べるのは好きで、小さなころから家で、外で、食べ続けているから、「ソウルフード」といえるものになっている。
作るのも嫌いではないのだが、家であまりやらないのは日本酒の肴にならないからで、なので食べるのは「もっぱら外」ということになる。
家や安い店で食べる、いかにも「カレー粉」を使った無難なカレーはもちろん問題なく好きなのだが、やや高級なカレー、とくにインドなどのスパイスが利いたカレーとなると、ぼくの場合は好き嫌いがある。
「辛さ」の種類が、性に合うのと合わないのがあるのである。
カレーの辛さは、スパイスのことはよく知らないのだが、大きく二つに分けられるのではないだろうか。「唐辛子系」と「コショウ系」である。
唐辛子系が、いわゆる唐辛子のストレートな辛さであるのにたいし、コショウ系は独特の風味がある。この「いかにもカレー」というクセのある風味がぼくはあまり好きではなく、わりとあっさりとした、ストレートに辛いカレーを好んでいる。
さてきのうは喫茶店「PiPi」の「カレーの日」であった。
マチコちゃんはカレーについて研究を、かなり重ねているようで、「PiPi」でのアルバイト時代から月いっぺんほどのペースで、作ったカレーを披露する日をもうけてきているのだそうだ。
それは今も続いていて、ぼくも何度か食べているが、かなりうまい。
素人の域ははるかに超え、スパイスも自分で調合していて、十分お金をとれるレベルだと思うから、レギュラーメニューにしたらいいのにと思うのだが、やはり店でやるとなると他のメニューとのかね合いで準備に手が回らないらしく、「月いっぺん」となっている。
きのうのカレーは、基本としてはチキンカレー。
クリームや脂をそれほど入れない、あっさりとしたタイプである。
辛みはまずは唐辛子。しかしそれだけではないようで、ただストレートなだけでなく、口の中にひろがるジワジワとした辛みがある。
聞くと「ショウガ」なのだとのこと。
たっぷりおろし込むことで、「さわやか」な辛さになっているのが、このカレーの第一の特徴だ。
しかしこのカレーにはさらに「ひねり」が利いている。「パクチー」が入れられている。
タイカレーではないのだから普通ならパクチーは入れないだろうが、これはショウガの辛みをパクチーが後押しするようになっていて、じつに合う。
もちろんビールにもよく合って、おかげでもう一本おかわりした。
さらに食べ終わってから、テレビを見ながらだらだらし、土曜の午後をのんびりと過ごした。
「PiPiにはお世話になりっぱなしだね。」
ほんとにな。
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