きのうは和風チキンライス(じゃがいも入り)。
これはわりと手軽にできて、ウマイのだ。
※読んでくださった方は、ぜひアマゾンへ、レビューの投稿をお願いします!
https://ossanhitorimeshi.net/?p=15418
家でニンニクを使わないことにしているのは、何もニンニクが嫌いだからというわけではない。むしろニンニクはどちらかと言えば好きで、韓国料理などの生のニンニクに味噌をつけたやつでも平気で食べられる。
ただしニンニクを使った料理と、和風の料理が混在するのは困るのだ。
ニンニクを使った料理がメニューにあると、他の和風メニューの淡い味が消し飛んで、まったく感じられなくなってしまう。
やはり基本は、和風のメニューを並べたいと思うと、ニンニクにはご遠慮願うことになるのである。
そうしてニンニクを使わずに料理をすると、これが面白くなってきた。
ニンニクは、韓国・中国はもちろんとしてヨーロッパやインドなどの料理でも、調味料の中心ともいえるもの。これをただ抜いてしまうと味が足りなくなるため、何かで補わないといけない。
しかしこのことは、実はすでに多くの日本人が、明治の開国以来考え続けてきていることだった。膨大な試行錯誤の歴史があり、さまざまな工夫がされてきている。
ニンニクなしで外国の料理を作ろうとすることは、その日本人の歴史と工夫を、身を持って知ることでもあったのだ。
これはおそらく、「日本の料理」を知ることの、一つの通り道だともいえるのではないだろうか。
さて洋風料理に使われる具材のなかでも「トマト缶」は、ニンニクを使わずに料理するのがむずかしい物の一つだった。
洋風などの料理からニンニクを抜いた場合、多くは和風の調味料で、それを補うことができる。肉料理などなら、和風だしや味噌、砂糖、ショウガや唐辛子などの香辛料、酢などを使えば、おいしく食べられるようになる。
ところがトマト缶については、その手が使えないのである。
火を通したトマトには、独特のエグみがある。このエグミが、だしや味噌、ショウガ、唐辛子などだけでは消えないのだ。
それでこれまで、トマト缶はあまり使わず、生のトマトを使うことが多かった。サッと火を通した生トマトには、エグみは全くないからだ。
しかし先日、ミートソースをつくった時、そのやり方をとうとう見つけた。それが、「ゴマ油とオイスターソース」なのだ。
たっぷりのショウガとすこしの砂糖に加え、ゴマ油とオイスターソースを使うことで、トマト缶のエグミは完全になくなる。
欠けたところがない、実にまろやかなトマトソースになるのである。
そうなると、トマト缶を使うのが面白くなってくる。
それできのうは、フライパンを使って和風のチキンライスを作った。
これは作り方としては「パエリア」を作るのと似たようなスペイン式で、野菜や肉、それに生米を油で炒め、そのまま炊き込むやり方だ。一つのフライパンに順番に具材を入れていくだけででき、ご飯を別に炊いたりする必要がないから、作るのは手軽である。
ただしスペインでは、ニンニクとオリーブオイル、ハーブを使うところを、ショウガと砂糖、ゴマ油にオイスターソースでおき換えたので、あえて「和風」と呼んでみた。
入れる具材は、鶏肉の他にはじゃがいもにした。鶏肉とじゃがいものトマト味は、黄金の相性といえるだろう。
そしてもちろん薬味には、パセリではなく、青ねぎを使うわけである。
一人分なら、小さめの20センチのフライパンがちょうどいい。
- ゴマ油 大さじ2
- 玉ねぎみじん切り 中2分の1個分
- ショウガみじん切り 2センチ大
- 豆板醤 小さじ1
を入れ、4~5分、弱めの中火でじっくり炒める。
つづいて塩小さじ2分の1ずつを表と裏にすり込み、食べやすい大きさに切った鶏もも肉を、皮を下にして入れ、焼く。
これは、皮にかるく焦げめを付けることが目的で、べつにここでは、きちんと火が通らなくてもいい。
皮に焦げめが付いてきたら、2センチ大ほどに切ったジャガイモ・1個分をサッと炒めて、生米・1カップを1~2分、油が絡まるまで炒める。
米に油がしみ込んだら、
- カットトマト 1缶(=400グラム)
- 酒 大さじ1
- オイスターソース 小さじ1
- 砂糖 小さじ2分の1
- 塩 小さじ2分の1
を、一旦煮立ててから入れる。
水分の量は、パエリアの場合、米の1.4倍が標準だから、トマト缶に固形物があり、全部水分に換算できないことを考えると、だいたいこんなものである。
きのうは煮立てなかったが、やはり煮立てたほうが、火が通りやすい。
中火のまま、フライパンを揺すって混ぜながら、1~2分しっかり煮立て、そのあと弱火にする。
フタをして25分炊けば、もう蒸らさずに食べられる。
コショウ少々を振り、たっぷりの青ねぎをまぜ込む。
ホックリとしたじゃがいもが、またこの上なくウマイ。
あとは、キムチととろろ昆布の吸物。
とろろ昆布の吸物にキムチを入れるだけのことだが、これがまたしみじみうまい。
それに、わさび醤油の冷奴と、
すぐき。
酒は、冷や酒。
きのうは仕事が早めに終わり、いつもより早い時間から飲みはじめたのに、結局寝たのは、いつもとおなじ時間になった。
時間があると、その分よけいに飲んでしまうからである。
「ぜんぜんダメだね。」
ほんとだな。
◎関連記事
タラとじゃがいものトマト鍋 ~削りぶしのだしをいれると「死ぬか」とおもうほどウマイのである
鶏とナスの蒸し物トマト入り/夏に酸っぱいものを食べるのはいいのである。