きのうは、水菜の鍋焼きうどん。
使えなかった残りモノは、捨てたらいいのだ。
自炊をしようと思うと、けっこう大きなハードルになるのが、「残りモノの処理」だと思う。
特に一人暮らしの場合、スーパーなどで売っている食品のパックの量が一人分には多すぎて、どうしても余してしまいがちになる。
これが、かなりのストレスになるはずだ。
初心者だと、レシピを見ないと料理ができない。材料を使い回せないから、おなじ料理を毎日作るハメになったり、残りモノ処理をしようと思うと、残飯のような炒め物や煮物になったりもするだろう。
それがイヤで、自炊をあきらめてしまう人も少なくないのではないかと想像する。
もちろんこれは、まず第一に、材料をできるだけ使い切る工夫をすることは必要だ。
一人暮らしの場合なら、買い物の段階で、「残りモノを出さないようにする」ことが大きなポイントになってくる。
買い物では、できる限りその日に使い切れる分だけ買う。一人用の少量パックを、割高でも選ぶのがオススメだし、安売りをしているからと、使わないものまで買い込まないようにすることも大切だ。
また、使う材料の点数を減らすことも有効だ。
レシピには、たとえば肉と、野菜何種類かが使われていたとする。この「何種類」を、思い切って一つか二つに絞るのだ。
そうすれば、使い切りやすくなるから、残りモノは減るのである。
それから缶詰や、冷凍がきく肉類・魚類を常備するのも、残りモノを処理するためには役に立つ。残り野菜と合わせて、簡単に一品ができるようにするのである。
缶詰ならおすすめはツナ缶、冷凍できるものなら竹輪やさつま揚げ、ちりめんじゃこ、ソーセージなど。
これを残った野菜と合わせれば、和え物、炒め物、汁物などの副菜がすぐに作れる。
野菜の保存方法も、多少は気をつかう必要があるだろう。基本は、スーパーで冷やして売っていれば冷蔵庫の野菜室で、常温で売っていれば常温で保存する。
包むのは、スーパーで包まれていた包装シートをそのまま使うのがいい。あのセロファンみたいな包装シートは、湿気を吸う効果があり、下手にビニールなどに入れ替えるよりも長持ちする。
あと、賞味期限は、あまり気にしない方がいい。
ほとんどのものは賞味期限を大幅に過ぎても食べられるから、食べられるかどうかの判断は、クンクンと臭いを嗅いでする。
しかし、これだけのことをしても、どうしても使い切れなかった残りモノが出るはずだ。
残りモノからご馳走をこしらえるのは、実はけっこう高度なことなのだ。レシピに頼らず考えなければいけないから、料理を始めて1~2年はたたないと、できるようにならないと思う。
その場合におすすめなのは、
「罪悪感をもたずに捨てること」
なのである。
食品は、もちろん捨てない方がいい。でも残りモノがストレスになり、自炊がイヤになるくらいなら、捨ててもいいのだ。
「捨ててもいい」と思えると、気がラクになる。
そうすると、残りモノ処理も、楽しくなったりもすると思う。
さてきのうは、夜になってもあまり腹が減らなかった。何しろおととい、昼に大盛りラーメンと餃子を食べ、夜はゴーヤチャンプルーに白めし。
さらにきのうの昼は、残ったゴーヤチャンプルーと白めしで、チャーハンにした。
これだけ食べれば、腹が減る方がおかしいだろう。
それで軽く麺類ですませたいと思ったら、うどんが冷凍庫に入っている。鶏肉に油あげも入れたいと思ったら、それもある。
水菜にシメジでも入れたいと思ったら、何と、それも残っていた。
というわけで、きのうは残りモノで、水菜の鍋焼きうどん。
卵も割り落とそうと思っていたが、残念ながら、それは忘れた。
まずはだしを取る。
一人用の土鍋などに2カップ半の水と10センチくらいのだし昆布を入れ、昆布がビロンと伸びるまで、15分くらい弱火で煮出す。
ザルを入れ、削りぶし1つかみ(ミニパック4袋分)を入れ、5分くらい、さらに煮出す。
削りぶしは絞ってとり出し、
- 酒 大さじ2
- みりん 小さじ2
- 淡口醤油 大さじ2弱
で、煮詰まることを見越して少しうすめに味付する。
その汁で、まず食べやすい大きさに切った鶏肉と油あげを、5分ほど煮る。
冷凍のうどんを入れ、ほぐれるまで煮たら、、、
ほぐしたシメジとざく切りの水菜をサッと煮る。
最後に味をみて、塩加減すれば出来あがり。
青ねぎと、一味をかける。
黄金のやさしい味で、うまいのは言うまでもない。
箸休めは、キムチ。
酒は、冷や酒。
こんな簡単なものであっても、「食べたい」と思って作ったものは、幸せな気持ちにさせてくれる。
そうなると、つい、酒も進むわけである。
「飲み過ぎの言い訳だけはうまいよね。」
ほんとだな。
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