きのうは、タラとじゃがいものトマト鍋。
削りぶしのだしをいれると、「死ぬか」とおもうほどウマイのである。
タラとじゃがいもの鍋にすることにしたのである。
タラは、芋と相性がいい。日本なら「芋棒」、棒ダラと海老芋の煮物は古くからの定番料理だし、イギリスのパブ料理「フィッシュ・アンド・チップス」、白身魚のフライとポテトチップスのとりあわせも、話としてはおなじだろう。
これを煮込みにするのがまたウマイわけで、味付は、タラも芋もクセがないから、まずまちがいなくどのようなものでも合う。
和風のしょうゆ味はもちろんだし、ニンニクに塩だけで味付した、洋風のうす味や、クリーム味、韓国のキムチ味もいい。
これをきのうは、「トマト味」にすることにしたわけだ。
ただし、タラだけだとコクが足りない可能性が高い。タラは、だしがあまり出ないのだ。
トマト煮なら、ふつうはニンニクをいれるだろう。でもニンニクは、ぼくは使わないことにしている。
そこできのうは、「削りぶし」のだしを使った。
そうしたら、「死ぬか」とおもうほどおいしいトマト煮ができたのだ。
だしは、昆布は使わない方がいい。トマトも昆布も「植物系」どうしだからなのだろう、味が衝突するのである。
おなじ理由で、しょうゆやみそ、みりんなどもオススメできない。
トマト缶に、これらがうまく合わないのは、ぼくは徹底的に研究済みだ。
ただし、酒だけは、少しいれる。
すると、魚の臭みが、ウソのようにきれいにとれる。
鍋に多め(大さじ3くらい)のオリーブオイルを引いて弱めの中火にかけ、
- 玉ねぎみじん切り 4分の1個分
- ショウガじみじん切り 大さじ2くらい
- セロリみじん切り 大さじ2くらい
を、じっくり炒める。
5分ほど炒めたら、カットトマト1缶(400g)をくわえ、さらに5分くらい炒める。
香味野菜は、じっくりと火を通すことで、含まれている成分が変化しておいしくなるのである。
炒めたら、トマトと同量(2カップ)の、削りぶしのだしをくわえる。(もちろんザルで濾して)
酒大さじ2をいれ、味をみながら塩(小さじ1くらいだと思うけれど)をいれて味を決める。
タラは、ほんとなら「あら」を使えば、煮込むには一番うまい。
でもきのうは、あらが手に入らなかったから、ふつうの生タラ。
タラと、2センチ大くらいに切ったじゃがいも、1センチ幅くらいに切った厚揚げ、くし切りにした玉ねぎをいれる。
20~30分煮て、じゃがいもが柔らかくなればできあがり。
薬味は青ねぎでももちろんいいが、セロリを使えば、葉が余っているだろう。
これがじつに、おあつらえ向きの薬味になる。
酒は、熱燗はバッチリ合う。
ご飯のおかずにも最高。
これは本当にうまいから、ぜひ試してみてもらいたい。
2~3日前から、1ヶ月ほど見かけなかったちびニャンが、また姿をあらわすようになった。
以前のように、キャットフードをがつがつ食べ、ほかの猫がいればケンカしていく。
さらにちびニャンばかりか、「黒いの」も再びあらわれるようになった。くわえてちびニャンとおなじくらいの大きさの、ぶちの子猫「ちびニャン2号」も新たに来はじめた。
ちびニャンの親ネコ「デカイの」は、相変わらず毎日くるから、4匹のネコが、かわるがわるエサを食べる。
見るたびにエサ皿は空になっていて、キャットフードの減りも早い。
しかしどうして、あるときみんな一斉に来なくなり、それがまた来るようになったのか、不思議だったのだ。
「近所で誰かが、急にエサをやりはじめ、それがまたやらなくなったのか、、、」
などと考えていた。
しかし、理由がわかった。
「エサを変えたから」のだ。
元々やっていたキャットフードは、
「味わいパウダーでとびっきりのおいしさ」
というやつだ。
これをやっていたときは、ネコは全員、毎日きていた。
それを一回、これより少し安い、「味わいパウダー」の入っていないものにしたのである。
そうしたら、ちびニャンや黒いのは、突然こなくなった。
それが、最近になり、またこの味わいパウダーの入っている、元のキャットフードにもどしたのだ。
するとふたたび、ネコはゾロゾロ来るようになったわけだ。
要はエサが不味かったから、ほかのエサ場のもっとうまいものを食べていたということだろう。
そういえば、エサを変えた直後にしばらく、エサが皿のまわりにバラまかれていることが何度かあった。
これはネコたちによる、「不味い」という抗議だったのだろうか。
「ネコはグルメ」と聞いていたが、ここまで贅沢で、しかも現金なものとはおもわなかった。
しかもちびニャン、エサ皿が空になると、「にゃー」とかわいい声で鳴き、催促までするのである。
まったくぼくは、「都合がいいオトコ」にされた気分だ。
「ネコだっておいしいものが食べたいよ。」
そうだよな。
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