きのうはこないだ買った鍋の材料がまだ余っていたから、鶏のひき肉だけ買って「つみれ鍋」にした。
これをつついて酒を飲みながら、「アホにはアホなりの生き方がある」と、あらためて思ったのである。
鍋は肉でも野菜でも何でもぶちこんで、ぐつぐつ煮て食べればうまいもので、この「自由さ」が身上なのだが、やはり「ひと手間」かけるとよりうまくなるのは間違いない。
料理はどんなものでも手間をかければうまいのは決まっているが、無限に手間をかけるわけにはいかないから、この「手間のかけどころ」をどう選ぶかが、考えるべきポイントになってくるというわけだ。
鍋の場合、手間のかけどころとして有力なものの一つに、「つみれにする」というのがある。
肉でも魚でもつみれにすると、鍋の味はだいたい8倍にはなるのである。
つみれは「和風煮込みハンバーグ」という話で、ハンバーグは「簡単な家庭料理の代表」でもあるわけだから、手間もかからないし難しいこともまったくない。
みじん切りにした材料をただ「グチャグチャ」とこねまわし、だしに落として煮るだけなのだが、これがただ肉を煮るより、断然うまいわけである。
口当たりはほんわりとし、さらにプリプリ感もあり、色々混ぜ合わせてあるから味もいい。
「ごちそう」とでも言いたくなるような風格すら、漂わせるようになってくる。
このつみれを作る場合、「最大」ともいえるポイントがあり、それは
「香味野菜をいれること」
なのである。
何はなくとも、これだけは欠かしてはいけないのだ。
まず基本はネギか玉ねぎなのだが、これだけでは足りない。
ここに、今回はゴボウをいれたが、ニンジンでも、しいたけでも、ピーマンでもセロリでも、なにか一つ香味野菜をいれるだけで、つみれの味は激変する。
嘘だと思うなら、実際に香味野菜なしでつみれを作り、「あり」の味と比べてみればいいのだが、この味の変わりようこそ、「肉と野菜の得もいわれぬ不思議な関係」を示しているといえるだろう。
世の中には「肉だけ」、または「野菜だけ」しか食べない動物も多いわけで、肉と野菜が何かの因縁をもっているとも思えないが、肉と野菜はおたがいが、おたがいを引き立て合うようになっている。
さらに細かく、「特に相性がよい」肉と野菜があったりもするわけだ。
肉も野菜も、「人間に食べられるため」に生きているわけでもないだろうに、力を合わせ、こちとら人間を喜ばせてくれるわけである。
つみれを作るには、鶏ひき肉200グラムを溶き卵2分の1個分、みじん切りにした白ねぎとゴボウ10センチ分くらい、おろしショウガ小さじ2分の1、酒としょうゆを小さじ1、塩小さじ4分の1、それに片栗粉大さじ1とよく混ぜ合わす。
ネバリ気が出るほどこねまわしたあげく、しばらく置いて味をなじませる。
鍋にだし昆布を敷き、水を張り、酒をたっぷり振りいれて沸かしたら、スプーンで好きな大きさに形をととのえ、つみれを入れていく。
5分ほど煮たら白菜やネギなど何でも好きな野菜をいれ、さらに5分ほど煮たら出来あがりである。
つみれから、いいだしが出るのである。
味つけポン酢に大根おろし、一味をかけて食べるとうまい。
シメはうどん。
青ねぎと味つけポン酢、一味をちょっとかけるのである。
箸休めは芋棒煮汁のおから煮と、すぐき。
おから煮は、酢と一味をちょっとかけると、クドい感じがまったくなくなる。
酒はぬる燗。
きのうはこれを飲みながら、
「アホにはアホの生き方がある」
と、あらためて思ったのである。
さて「アホの生き方」なのだが、ぼくは「アホ」にかけては、人後に落ちないところである。
まず自分を「天才」だと思っている。
次に「最強の運の持ち主である」と自認している。
したがって、「かならず成功する」と確信しているわけである。
そしてぼくは、「世界を変えたい」と思っている。
「生活の論理」を明らかにすることで、これまでの「科学」を含みこむような、新たな思想を展開したいと考えている。
それが「実現する」と信じているから、目の前で起こるすべてのことは、「成功へ向けてのプロセス」となっている。
さらにぼくは、
「成功しても、おごって人が変わったりしないようにしなくちゃな」
と、今から気を付けているのである。
ただしぼくは、「積極的に世界を変えたい」わけではない。
世界を変えることについては、「消極派」である。
ぼくは4年前、退職金を食いつぶしながら飲み歩いているときに、つくづく実感したのである。
「ぼくは金がいくらでもあるならば、毎日うまい酒が飲め、横にきれいなオネエちゃんでもいれば、それでいい・・・」
しかし金はいくらでもないから、仕事はしないといけないわけで、どうせやるなら、「やりたいことがやりたい」と思っているだけなのだ。
というわけでこのブログにも、「アホなこと」ばかりを書くことになっているわけである。
書いている人間がアホなのだから、それは「仕方がない」という話なのだ。
それに付き合ってくれる人がこれだけたくさんいるというのも、全くのところありがたいことだと思う。
したがってぼくは、これからは、これまで以上に「アホ」に磨きをかけていく所存ですのでどうぞよろしくお願いします。
「開き直るのはよくないよ。」
そうだよな。
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コメント
いつも楽しく拝見しております。生活の論理の解き明かし楽しみにしております。
僕も酒飲みのアホは治りませんが、しょうもない叩きに負けず、頑張ってください!