昨日は「スルメイカと青ねぎのオイスターソース炒め」を肴に酒を飲んだ。
飲みながら、「ぼくは世界を変えたいのだ」と、ハタと思い当たったのである。
魚屋へ行ったら新鮮なスルメイカがあったから、それを買ってきたのである。
スルメイカが「新鮮かどうか」を見分けるポイントは、「色」だ。
お店に置いてあるのが濃い茶色なら、それは市場からその日に入荷した、新鮮な物なのだが、白っぽくなっているのは翌日以降の物となる。
スルメイカは新鮮であるかないかで味が天地ほども変わるから、おいしく食べようと思ったら、やはり新鮮なものを選ぶことが必要なのだ。
さて問題は、「これをどうやって食べるか」だ。
和風なら、まずは里芋や大根などと煮付けるのが定番である。
またサッと焼き、甘辛い味やショウガ醤油の味をつける手もある。
しかし昨日は、もう少しコッテリとしたものが食べたい気分がしたから、オイスターソースで炒めることにした。
カキやアサリ、そしてイカなどの魚介を食べるやり方として、「オイスターソース炒め」は王道中の王道だといえると思う。
魚介がややコクに欠けるところを、オイスターソースは完璧に補ってくれる。
一緒に合わせるのは、ニラや青ねぎ、セロリ、ブロッコリーなど、クセが強めの野菜がいい。
また野菜が青いと、オイスターソースの茶色にうまく映えることになる。
ただしオイスターソース炒めは「中華」だから、元々のやり方は「ニンニク」を使うことになる。
日本の食卓で、料理にニンニクを使うかどうかは、考え所ではないだろうか。
ぼくはニンニクは嫌いではないけれど、家では基本は使わないことに決めている。
ニンニクは味と風味が強いから、サイドメニューが和食だと、その淡い味わいを完全に消し去ってしまうからだ。
ただし元々のレシピから、ただニンニクを取り去ってしまうと、味と風味が足りないことになってしまう。
そこでゴマ油と唐辛子、砂糖と酢でそれを補うようにするのである。
イカは中身を外し、胴は内側にタテに入っている軟骨をぬいて両脇をひらき、1センチ幅くらいに切る。
中身は目の下のところで2つに切り分け、足は根元にあるクチバシを取り去って、ぶつ切りにする。
昨日は青ねぎとしめじを炒め合わせることにして、たっぷりの青ねぎはざく切りに、しめじは石づきを切り落としてほぐしておく。
合わせ調味料は、オイスターソースと酒を大さじ1、砂糖としょうゆ、酢、おろしショウガを小さじ1、塩小さじ4分の1に片栗粉小さじ1をくわえて、よく混ぜ合わせておく。
炒めるには、「スピード」が肝心だ。
モタモタしていると、イカも青ねぎも、火が通りすぎるからである。
フライパンにゴマ油と輪切り唐辛子少々をいれ、強火で熱する。
煙が出てくるくらい熱くなったら、イカとしめじをいれる。
30秒ほど、上下を返しながら混ぜ合わせ、イカがピンク色になってきたら、すかさず青ねぎと合わせ調味料をいれる。
全体を混ぜ合わせ、トロミがついたら出来上がりとなる。
プリプリのイカに、たっぷりとコクが付いている。
これは酒の肴はもちろん、ご飯にも合うのである。
新鮮なイカならば、「ワタ」を使わない手はない。
昨日は赤だし味噌(八丁味噌)と炒めることにした。
ワタ袋に切れ込みをいれ、中身を器にしごき出す。
ここに赤だし味噌と酒、みりん、砂糖を大さじ1ずついれ、よく混ぜ合わせる。
フライパンを弱火で熱し、このワタ味噌を、焦がさないようにじっくり炒める。
水気が飛び、「もっちり」とした感じになったら火を止める。
一味をふる。
これだけで、ご飯も酒も、何杯でも行けるのである。
あとは一昨日の残りの粕汁。
わさび醤油の冷奴。
もやしの酢の物。
もやしはサッとゆでてよく絞り、塩もみして水で洗った少量のニンジンとちりめんじゃこを加え、酢大さじ1、砂糖小さじ1、塩ほんの少々で和える。
酒はぬる燗と決まりである。
昨日はこれを飲みながら、
「ぼくは世界を変えたいのだ」
と、ハタと思い当たったのである。
さて「世界」だが、変えようとして変わるものではないことは言うまでもない話だが、酔っぱらいは真剣である。
ぼくは今の政府に怒っているのだ。
政府は秘密保護法の可決により、国民の権利を侵害する意思をはっきりと示したとぼくは思う。
「独裁体制はいったん確立してしまったら、壊すのは難しくなるから、そうなる前に、行動が必要なのではないか・・・」
ぼくはそう思うのである。
だがこれは、ただ日本政府だけでなく、「アメリカ」の動きも関係があるのだろう。
アメリカに追随することで、日本の立場を高めたいと、現政府は思っている・・・。
そうだとすれば、日本の問題を、日本国内で解決するのは難しいことになる。
世界で最強の力をもつアメリカを、変えることなど出来ようはずがない・・・。
「しかし・・・」
とぼくは思うのである。
「世の中何が起こるかわからない・・・」
一時はアメリカとならぶ巨大勢力だったソビエトも、あっという間に滅びてしまった。
アメリカは今、世界でやりたい放題をやっていて、すでに暴走を始めているようにぼくには見える。
「おごれる者は久しからずだ・・・」
今は盤石に見えるアメリカも、いつほころびが見えないとも限らない・・・。
アメリカがつまずいて、力の空白ができる時が来るかもしれない。
「チャンスはその時だ・・・」
その時までに力を蓄えることができれば、世界は大きく変わる可能性があると、ぼくは思ったのである。
その時、横にいたチェブ夫の目がキラリと光った。
「でも底辺のライター稼業で、金も権力も何もない、51歳のおっさんが、世界で何ができるって言うのさ。」
チェブ夫は冷たく言い放つのである。
ぼくはしばらく考え、やがてチェブ夫に次のように答えた。
アメリカが強いのは、単に軍事力や政治力だけのことではない。
はっきりとした「価値観」を持っているからだ。
「科学精神」にもとづいて、社会に「自由と平等」を実現する・・・。
それを世界の人が、支持しているからでもある。
しかしその行き着く先が、無実の国に戦争を仕掛けて、国家を転覆させることなら、それはどこかが間違っている。
次の時代に必要なのは、アメリカの価値観に代わる、「新しい価値観」を見つけることなのではないか。
ぼくはそれが、日本の、「生活」のなかに見つけられると思っている。
それならぼくも、十分できる範囲にあると思う・・・。
それを聞いても、チェブ夫は納得していない様子だった。
「まあ、よくわからないけど・・・、がんばって。」
くるりとあちらへ向き直り、トコトコと歩いて布団に入り、すぐにスヤスヤと寝てしまった。
ぼくもその頃には、だいぶ酔いが回っていた。
「何事も、やってみないと分からないのさ・・・」
そう呟くと、布団に入り、やはり夢の世界へと入っていった。
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コメント
アメリカが暴走していると言いますが
それよりも隣の国の方がもっと暴走しているように見えますけどねえ・・・
高野さんは隣の国が行っているチベット侵略などの問題をどうお考えなのですか?
そうですね、中国もたしかに暴走していると思います。
いつもブログみてるとおっさんの部屋に居るみたい。チェブ夫は世界を変えたいおっさんをなんて言ってますか?(笑)
「バカじゃない」です(^o^)
暴走中国、パクリの中国が一番嫌いな国だが、商売では
なくてならない国とは日本も情けなく成谷した。