イカは、ワタと一緒に炒めると凶暴な味になる。この場合、味つけは「キムチ」が最強だ。
イカをワタごと炒めると、さばかなくていいから調理も簡単。きゅうりを炒め合わせると、また夏に打ってつけの涼しげな味になる。
このところ肉が続いていたから、スルメイカを買ってきた。
昔なら毎日肉でも問題はなかったのだが、この頃は、それだとエネルギーが強すぎる感じがするようになったから、年は取りたくないものだ。
スルメイカは、きのうは1パイ180円、まず値段が安い上に、酒に合うことこの上ない。酒のつまみの代表が「スルメ」であることからもそれは明らかなわけで、どのように料理しても、最高の酒の肴になるのである。
このイカを、きゅうりと炒め合わせることはまず決めた。イカはブロッコリーとかセロリとか、ちょっと青臭い野菜とよく合うわけで、これはきゅうりも例外ではない。
きゅうりはよく炒めると、ちょうど冬瓜のような、味をよく吸いながらも涼し気な味になる。夏にはまさに打ってつけなのだ。
しかし、一つ迷ったことがあった。
イカのワタを使うか、使わないかだ。
イカをきゅうりと炒め合わせるのなら、まずはそれこそ冬瓜の煮物みたに、オイスターソースをちょっと入れた塩ベースの味で、あっさり仕上げてしまう手がある。これなどまさに夏向きの、涼し気な炒めものになるだろう。
しかし、イカはワタを使わないのはもったいないのだ。ワタにより、イカは一気に凶暴な味になるわけで、このワイルドさが、イカの本来の持ち味だろう。
イカをワタと炒めるなら、キムチを使うのが最強だ。ワタの臭みを、キムチが見事にうま味に変えてくれるのだ。
迷ったのは、キムチときゅうりが合うかどうかだ。あっさりとしたきゅうりと、キムチは正反対のようにも思えた。
でもこれは、迷うまでもないことだった。
きゅうりのキムチ、「オイキムチ」があるわけで、きゅうりとキムチは最高の相性なのだ。
ワタを使う場合、イカは新鮮であるのに越したことはない。でも塩辛のように生のままで使うのでなかったら、スーパーで買ったイカでも、その日に使う分には問題は何もない。
イカをワタごと炒めようと思ったら、イカをさばく必要がなくなるから、調理は非常に簡単だ。
まずイカの胴の内側に、タテに入っている軟骨を、胴と中身を指がとどく範囲ではずした上で、端っこを爪で剥がし、つまんでひっぱり出す。
この時、軟骨が途中で折れてしまいやすいから、真横にひっぱり出すようにするのがコツだ。
それから、足の根元に硬いクチバシが一対ある。
それもむしり取っておく。
その上で、端からブツブツと、足はぶつ切り、胴はワタごと5ミリ幅くらいの輪切りにするだけだ。
このイカとワタを器に入れ、
- 酒 小さじ1
- みりん 小さじ1
- 淡口醤油 小さじ1
- キムチの汁 小さじ1
- 塩 小さじ4分の1
を加えてもみ込む。
さらに20~30分置いておくと、味がしみてよりウマくなる。
フライパンに、
- ゴマ油 大さじ2
- タテに割り、さらに斜めに5ミリ幅くらいに切ったきゅうり 1本
- キムチ イカと見た目同量くらい
を入れ、中火にかける。
2~3分じっくり炒めて、きゅうりに火を通し、キムチの味をしみさせる。
火加減を強火にし、漬け込んでおいたイカを入れる。
さらに2~3分、汁気を飛ばしながら炒め、最後に味をみて塩加減して、火を止める。
皿に盛って、早速食べる、、、
これはウマイ!
コックリとやわらかくなり、イカワタとキムチの味をばっちり吸ったきゅうりは、たまらない。
あとは、セロリの葉の卵炒め。
ざく切りにしたセロリの葉と、茎の細いところをオリーブオイルで炒め、砂糖と淡口醤油それぞれ少々で味をつけ、溶き卵2個を加えて炒め上げ、皿に盛って粗引きコショウをかける。
それにとろろ昆布の吸物と、、、
キムチ。
酒は、冷や酒。
きのうは食べ終わったら、そのままソファで寝てしまった。3時頃に目が覚めて、それから皿を片付け、歯磨きをする始末。
しかし酒を飲み、そのまま寝てしまうことこそ、いかにもダラダラしていて気持ちがいい。
ダラダラするのが好きなのだから、それも仕方がないのである。
「もう少しシャキッと生活しなよ。」
そうだよな。