昨日は仕事を終え、いつも行く四条大宮のバー「スピナーズ」へ向かった。
バーはぼくなどのように独りで暮らしている者にとっては、つくづくありがたい場所だとおもう。
今はツイッターやフェイスブックなどもあり、ぼくはブログもやっているから、そこでかなりのやり取りはあり、心のつながりを感じられる人もたくさんいて、寂しさはそれほど感じない。
でもやはり、言うまでもないことだが、生身の人間とふれ合い、肉声で話すことは、ネットのやり取りとはまた全くちがうのである。
昨日もスピナーズへ行くと、マスターのキム君がぼくを心配してくれる。
「『高野さんが危ないんじゃないか』と、ブログを見ている常連さんとも話をしているんですけど、大丈夫ですか?」
ぼくが失恋をし、幻聴まで聞こえるようになってしまった件である。
ぼくは「もう彼女に連絡しない」と決めて以来、じんましんが回復していて、今日は薬を飲まずに4日めだが、時々出てくる発疹も、症状は前より軽く、さらに出てきてもまた、すぐに引っ込むようになっている。
そのことを説明すると、キム君はすこし安心したようだった。
常連さんの一人である松下奈緒に似た女性も、ぼくに声をかけてくれる。
「高野さん、ずいぶん引きずっているじゃない。意外にナイーブなんだよね。」
松下奈緒は、傷心のぼくを励まそうと、サービスポーズを提供してくれる。
この写真はこれから家宝にするつもりである。
元カノとのことについては、自分としては、ほぼ吹っ切れたのではないかとおもっている。
結論は、
「人を平気で傷つけるような女性と、1年も付き合ってしまった自分の、見る目のなさを恥じる」
である。
そう思えたら、胸のつかえがスッと下りたような気がして、さっきすこし涙が出た。
とはいえこれも、1年付き合い、それで初めて至った境地なのだから、この1年で、ぼくも様々なことを学び、成長したのではないかとおもう。
昨日はキム君が松下奈緒に、長い髪をモヒカンに結ってもらっていた。
友人の結婚式に近く出席予定のキム君は、スピナーズの近くで美容室を経営する松下奈緒に、髪型の相談をしているのである。
お客さんがいる時に、マスターが持ち場を離れるのはどうかということもなくはないが、これがスピナーズの良さでもある。
マスターであるキム君が、ただサービスするだけではなく、自分自身も居心地よくあろうとするからこそ、お客さんも居心地よくなれるのだとおもう。
スピナーズで2時間ほど過ごしたあと、家へ帰って晩酌の支度をした。
昨日は鶏モモの一枚肉を、塩焼きすることにしていた。
鶏肉も、自炊するには嬉しい食材の一つである。
まず値段が安く、一番高いモモ肉でも、100グラム100円程度、ムネ肉、手羽先、手羽元などならもっと安い。
また鶏肉はクセがないから、扱いやすいのもいいところで、和食にもバッチリ合うし、中華や洋食にももちろんいい。
皮を除けば、カロリーが低めなところも、嬉しい人は多いとおもう。
さて鶏モモ肉の、最も簡単でうまい食べ方はといえば、「塩焼き」である。
これは日本のお父さんが、焼き鳥屋で最もお世話になるメニューでもあり、王道中の王道といえる。
鶏モモ肉の塩焼きは、ただ塩をふって焼くだけだから、本当に簡単なのだが、ただ多少のコツは必要になる。
鶏モモ肉は分厚いから、焼き加減がむずかしいのだ。
焼き過ぎるとパサパサになるし、焼き足りないと生焼けになる。
やはりどちらでもなく、ちょうどいい、ジューシーな加減に焼きたいところだ。
さらに鶏モモ肉は、皮をパリっと仕上げたい。
皮はパリっと、中はジューシーという状態が、一番うまいわけである。
鶏モモ肉をそのように焼くためには、オススメの方法がある。
それは、
「弱火でフタをせずに焼く」
ことである。
弱火だと、じっくりと火が通って行くから、焼き加減が見極めやすい。
またフタをすれば、その分早く火は通るのだが、中にこもった蒸気のせいで、皮がフニャフニャになってしまうのだ。
まず鶏モモ肉の両面に、それぞれ小さじ2分の1くらいの塩をすり込む。
コショウをふるのも、臭みがとれて悪くはないが、鶏肉は大して臭いものでもなし、ぼくはいつも、塩だけでやっている。
フライパンには油を引かず、皮を下にしてそのまま入れ、弱火にかける。
鶏モモ肉は、皮から大量の脂が出てくるから、脂は必要ないのである。
それからだいたい15~20分くらい、皮にこんがりとキツネ色の焼き色がついたら裏返す。
裏返したら、付け合せの野菜、これは圧倒的に、ぶつ切りの長ねぎがいいと思うけれども、を鶏の脂でいっしょに焼く。
裏面は、たぶん皮目の半分くらい、7~10分で、やはりキツネ色に焼き色がつく。
そうしたら取り出して、包丁でひと口大に切る。
鶏モモ肉の焼き加減をたしかめるのには、色々なやり方があるのだけれど、弱火で焼くと、「焼き色」だけで確認できるのがいいところなのである。
ただこれは多分、初めの1回か2回は、多少焼き過ぎたり、焼き足りなかったりすることがあるとは思うから、焼き色と焼き加減の関係は、何度かやって自分なりに確認する必要はある。
ここでフライパンには、鶏の脂が残っていることになる。
これはカロリーを気にする向きには、有無をいわさず廃棄処分となるわけだが、鶏のうまみが凝縮されているわけだから、カロリーをそれほど気にしないのなら、使わない手はまったくない。
そこで昨日は、この脂でそうめんを炒めた。
固めにゆで、水で洗ったそうめんを、ほんの少しの塩をふってサッと炒め、鶏肉の下に敷けば、これがまたうまいという話である。
昨日は大根おろしをのせ、青ねぎと一味、ポン酢醤油をかけた。
面倒なら、ポン酢しょうゆだけでも問題ない。
皮はパリっと、中はジューシー・・・。
これは本当に、毎日食べても飽きないくらいなのである。
それから昨日は、これが大変うまかった。
ナスのキムチ炒め。
ゴマ油を引いたフライパンを中火にかけ、5ミリ幅くらいに切ったナスをじっくり炒める。
ナスがしんなりしてきたら、キムチを入れ、醤油少々を加え、皿に盛ってゴマをふる。
キムチが冷蔵庫に余っていたから作ってみたのだけれど、キムチとナスは、ウソのように相性がよい。
あとは長芋千切り。
一味にポン酢醤油で。
「またいい女性に会えるといいね。」
焦らないでのんびり探すよ。
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コメント
いつも楽しみく拝見しています。
高野さんはいつも食べたいものを食べていらっしゃいますが、
今日はなにも食べたいものが浮かばない~ということはありませんか?
自分は時々そうなります。そんなときにはコレを必ず食べるみたいなものがあれば是非ご紹介してください。
よろしくお願いします
ぼくは、食べたいものが思い浮かぶまで、時間がかかっても考えますねー。
だから食べたいものが思い浮かばなかったことは、ないんですよ、一回もww
前の人を忘れたと思ってても、そんなに簡単に忘れられるものではないですよ。忘れたつもりでも、ひょっこり思い出が顔をのぞかせたり・・・。そのうち他に好きな人ができたり、時間とともにゆっくり心を癒してください。元カノさんもきっといろいろ考えていると思いますよ。見る目がなかった・・・ではなくてそれでも出逢えてよかったと思ってほしいなぁ~。私も最近突然フラれてしまいましたが、次の恋が始まりそうでも、やっぱりいろいろ考えます。でも、この時間が人としての味わいなのでは・・・と。高野さんは、すでに良い味わいですけどね。
こんにちは。いつも楽しく拝見している、44歳バツイチの女です^^
元カノさん、いきなり連絡が取れなくなり、高野さんつらい思いをされましたね。
でも、もし別れる理由を明確にされ伝えられても、やはりつらかったでしょうし、うまく別れたら別れたで(またやり直せるのでは?!)という気持ちが残ったりして、結局つらい思いをしたのではないでしょうか?
別れる時は、「相手になんて思われてもいい」ぐらいの覚悟が、別れようとする方にも必要で、(こんな女(男)だったのか)と思ってもらう=自分が悪者になるほうが、もしかしたらつらいかも???と思ったりしました。
高野さんにいぃ出会いがあること、お祈りしています。
毎日,楽しく拝見しています.
恋愛に関しては,中々難しいですね.特に年齢差のある女性の気持ちは私も良く判りません.
料理に関しては,いつも勉強になっております.
私は広島ですから,以前のブログがかなり参考になりました.
今後も高野さんのブログを楽しみにしていくと思います.
最近,旅に出るとか元カノの事等,,いろいろ悩むのが中年なのか初老なのか私も同年代なので微妙ですが,私は高野さんのことを応援しております.
今後も前向きに行ってください.
振ってくれて良かったじゃん。
別れてくれない辛さに比べればね。
マジ恐怖だよ。