ゴーヤの鶏そぼろあんかけで酒を飲んだ。
ゴーヤの鶏そぼろあんかけには、油あげを入れたほうがいいのである。
鶏ひき肉が冷凍してあったから、これを使ってメイン料理を作ることにした。元々つみれ汁を作ろうと思って買ったのだが、暑いから、それはちょっと食べる気がしない。
つくねも考えたけれど、やはりパッとしないとなれば、「そぼろあんかけ」となるだろう。
ちょうどゴーヤが半分残っていたからそれを使い、さらにナスと油あげも入れれば、夏らしいおかずになるだろう。
ゴーヤはタテに割り、スプーンでワタをかき出して、1センチ幅くらいに切る。
塩を振った水を煮立て、サッと30秒くらい、湯通ししておく。
ナス1本は、皮をトラ刈りに剥き、タテに割って、やはり1センチ幅くらいに切る。
これはゴマ油とサラダ油少々で、サッと炒めておく。
フライパンにゴマ油とサラダ油少々を引き、中火にかけ、鶏ひき肉をほぐしながらじっくり炒める。
肉汁が出なくなったら、酒とみりん、淡口しょうゆを大さじ1ずつ、オイスターソースと砂糖を小さじ1ずつ、おろしショウガ小さじ2分の1を入れ、さらに炒めて肉に味をつける。
水1カップを入れ、ゴーヤとナス、それに食べやすい大きさに切った油あげを入れ、落としブタをして4~5分煮る。
最後に、片栗粉と水大さじ1ずつの水溶き片栗粉を、混ぜながら少しずつ入れてトロミをつけ、味を見て塩加減をする。
一味を振り、さあ食べよう。そう思ったら・・・。
この段になって気付いたのである。
「油あげを入れ忘れた・・・」
まあトロミをつけたのだし、べつにいいか・・・。初めはそう思おうとした。
しかしホッコリと煮えた、苦味のあるゴーヤ、油を含んだコッテリとしたナス。これにどう考えても、じんわりと汁を吸った油あげがあったらうまかった。
「飲みながらやっているのだから、そういうこともある・・・」
残念な気持ちを、そうやって慰める。
「次は絶対、油あげを入れよう。」
心に決めたのであった。
あとは、梅干しととろろ昆布の吸物。
お椀にとろろ昆布と削りぶし、梅干しに青ねぎ、淡口しょうゆを入れ、お湯を注ぐ。
梅干しととろろ昆布はとてもよく合い、「ホッ」と癒やされる。
鯛あらと豆腐の煮付の残り。
魚の煮付は、煮汁に浸して一晩置くと、塩分で身がしまってちょうど干物のような食べ応えになる。
煮え立ての、ホックリ柔らかいのはもちろんうまいが、このしまったのも、またうまい。
ツナとトマトで煮た万願寺の残り。
冷やして食べると、これが温かいのより、さらにいい。
酒は冷や酒。
ツイッターを相手に飲むと、いい具合に酔うのである。
「飲まずに作れば間違わないのに。」
そうなんだよな。
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