料理本は、それこそ山のように出ています。でも意外に、自分の好みに合うものを見つけるのは難しいもの……。
そこでここでは、「チェブ夫流」の料理本おすすめランキングを紹介します。チェブ夫の超独断で選んだものなので、このブログを「おもしろい」と思える人なら、おもしろく読めるはずだと思います。
第1位 檀流クッキング(檀一雄)
これはチェブ夫が激烈におすすめする料理本。『火宅の人』などで知られる無頼派の作家・檀一雄が書いたもの。9歳から料理をはじめた檀一雄の料理への熱い想いはハンパなく、全国・全世界を放浪したのも各地の市場をまわり、料理を食べ歩いてつくり方を学ぶためだったとか。「さすが作家」の文章力で、まず「料理の楽しさ」を感じられ、次に世界各国の料理のつくり方も学べ、さらに檀一雄の繊細な人間性にも触れられる、1冊で何度もおいしい本です。
第2位 食卓の情景(池波正太郎)
やはり作家の池波正太郎が書いた、これは正確には料理本ではなく、「食」についてのエッセイです。自分で料理こそしなかったものの、食について並々ならぬ情熱をもっていた池波正太郎の「食の哲学」は、まさに必読。食を生活の中心におくことの大事さ、豊かさを、しみじみ感じさせられます。
第3位 そうざい料理帖(池波正太郎)
つづいても池波正太郎。こちらは池波のエッセイの中から、具体的な料理について語っているものを抜き出して、イラストによるつくり方を加えた、ちょっとレシピ本的な体裁になっているもの。特に「小鍋だて」について、学ぶものが多いです。
第4位 大好きな炒めもの(ウー・ウェン)
中華料理に挑戦したいと思っているなら、絶対に読むべき本。中国人が、中華料理店ではなく一般家庭で、どのように料理をしているのかが分かります。中華鍋も強い火力も必要としない料理法は、目からウロコが落ちることが多いです。
第5位 向田邦子の手料理
料理好きで数々のオリジナル料理を編み出した、脚本家・故 向田邦子の遺したレシピを、没後妹さんがまとめたもの。山の手のおキャンな女性・向田邦子の才気あふれるレシピの数々は、自分でレシピを考える際の参考にもなるはず。「わかめ炒め」「レバーのウスターソース漬」など名作も多いです。
第6位 料理の四面体(玉村豊男)
東大で言語学を学んだのち、世界を放浪してさまざまな料理を食べ歩いた玉村豊男。その知見を元にして、「すべての料理に共通する構造」を考察したのがこの本です。理論の是非は別として、「世界中すべての料理は基本はおなじ」という考え方は、やはり新たなレシピを考えだすのに本当に役立ちます。
番外 おっさんひとり飯(高野俊一)
高野のブログから人気レシピをピックアップし、新書サイズにまとめたもの。和・洋・中一通りの料理を掲載しています。初出のエッセイもあり。自分で言うのも何ですが、いい本です 笑