きのうは、さんまの塩焼き。さんまは、フライパンできれいに焼ける。
おれは今でこそ、コンロが2口に魚焼き用のグリルもついたガスレンジを使っている。引っ越しをして台所が広くなり、そうしたら、それを見た読者の人がいらなくなったのをくれたのだ。
だから魚はもっぱら、グリルで焼いているのだが、以前は違った。
前に住んでいた部屋は、レンジはIHの低出力のが1口のみ。これでは料理は難しいから、その上にカセットコンロを置き、料理にはそれを使っていた。
それでほぼ問題はなかったのだが、やはり困ったのは魚を焼くとき。
初めのころは、焼き網を使っていた。しかしそれだと、魚から脂が落ち、コンロがベタベタになってしまう上、火がついて煙が出るから、魚がまっ黒になってしまう。
そこで試行錯誤のすえ、魚をフライパンで焼くやり方を体得した。魚はフライパンでも、問題なくきれいに焼けるのだ。
きのうはサンマを買い、塩焼きにすることにした。
これをきのうは、久しぶりにフライパンで焼くことにしたのである。
フライパンは、まずテフロンなどのコーティングをしてあるやつを使う必要がある。
おれのはシルバーストーンだから、テフロンよりは優秀だが、それでも1年くらい前、スーパーで1,000円で買ったもの。コーティングはかなりヘタっているが、べつにそれでも問題ない。
油などは、引く必要はまったくない。引かなくても、くっつかずにうまく焼ける。
ただし最大のコツがあり、それは、
「魚を乗せる前に、フライパンを十分熱すること」
なのだ。
魚をフライパンに乗せたとき、「ジュッ」と音がしないといけない。それさえ守れば、フライパンで、魚はきれいに焼けるのである。
フライパンだと、火が鍋肌からしか伝わらない。だからまず、フタをして蒸し焼きにし、魚の中まで火を通す。
でもそれだとどうしても、湿気で魚が水っぽくなってしまうし、臭いもこもる。なので魚をひっくり返したあとは、フタを外して焼いて、水気と臭いを飛ばすようにする。
さんまは塩を振り、半分に切る。
さんま一匹まるごとだと、フライパンには入らないから、これは仕方がないことだ。
フライパンを中火にかけ、手をかざして「熱い」と感じるまで熱して、さんまを入れる。
入れてから、ちょっと動かしたりすれば、あとは決してくっつかない。
フタをして4~5分、下面にこんがりと焼き色がつくまで焼く。
ひっくり返すタイミングは、「音」を聞いていると分かる。水気が出て「ジュー」と大きな音がしていたものが、だんだん鎮まってくるからだ。
魚の内部から水分が抜けることが、「焼ける」という意味である。
下面が焼けたらひっくり返し、出ている脂はペーパータオルなどでふき取って、反対側を、フタをしないで焼く。
大方火は通っているので、たぶん2~3分で、きれいな焼き色がつくはずだ。
皿に盛り、大根おろしとすだちを添える。
これは、たまらない、、
まさに、秋の味。
ほっくりと焼き上がり、焼き加減も申し分ない。
あとは、ウインナーの赤出しみそ汁。
鍋に、
- 水 2+2分の1カップ
- 頭をワタを取りのぞいた煮干し 1つまみくらい
- 食べやすい大きさに切ったウインナーソーセージ 3本
- 食べやすい大きさに切った豆腐 2分の1丁
- 食べやすい大きさに切った玉ねぎ 小1個
を入れて中火にかけ、煮立ってきたら弱火にし、10分くらい煮る。
玉ねぎがやわらかくなったところで、
- 酒 大さじ2
- 八丁赤出しみそ 大さじ2~3(味を見ながら)
- 割り落とした生卵
を入れ、2~3分煮て火を止める。
お椀によそい、青ねぎと一味をかける。
それに、じゃがいもご飯。
研いだ米1合を、ふつうに水加減して20分くらい置き、
- 1センチ角くらいのサイコロに切ったじゃがいも 1個
- 酒 小さじ1
- 塩 小さじ2分の1
を入れて、ふつうに炊く。
酒は、冷やした日本酒。
酒は、おれにとっては「友」というより、「恋人」に近い存在だ。こちらを気持ちよく酔わせてくれる、甘美なもの。
なので銘柄は、辛いものよりは甘めが好き。いまは、月桂冠の上撰だ。
おなじ銘柄を飲み続けると、酒は一層うまくなる。飲み続けることにより、体がその銘柄になじむからだ。
そういう古女房のような存在だから、酒は勝手に飲み終わってはいけないのだ。きちんと酔うまで飲まないと、酒に失礼なのである。
なのでどうしても、飲み過ぎてしまうわけなのだが、礼儀なのだから仕方がないのだ。
「バカだよね。」
そうだよな。
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