苦い味が持ち味のゴーヤは、その苦味が夏に落ちがちな食欲を増してくれるわけだが、それだけでなく、夏に不足しがちな栄養を補ってくれるとのこと。何とビタミンCがトマトの5倍も含まれていて、しかもそれが野菜で唯一、加熱しても壊れないのだそうだ。
このゴーヤ、ピリ辛のマーボー味にすると、実にうまいのである。
夏はビタミンCが不足しがちなのだそうだ。まず消費量が増えるからで、夏の強い紫外線によって発生する活性酸素を分解するのに、冬場の2倍のビタミンCが必要とされるという。
にもかかわらず、夏場はビタミンCが豊富な食べ物が少ないとのこと。みかんや柿、ブロッコリー、ほうれん草などビタミンCが豊富なものは、全部冬のものだから、ビタミンCの摂取量も、夏は少なくなりがちなのだという。
そこで登場するのが「ゴーヤ」なわけで、ゴーヤにはレモンの4倍、トマトの5倍のビタミンCが含まれているとのこと。
さらにこのゴーヤのビタミンC、野菜の中では唯一、加熱しても壊れないとか。
となれば夏は、せっせとゴーヤを食べなければいけないわけだ。ゴーヤは値段もわりと安いし、一人分なら、1本で2食分の量になるから、お助け食材ともいえる。
このゴーヤ、食べ方としてやはりまずはゴーヤチャンプルーが定番だし、八百屋のご主人に教わった、「サッと塩ゆでしておかかポン酢で食べる」というのもうまい。
その他に、ゴーヤは「ピリ辛味」が合うのである。ピリッとした辛味がゴーヤの苦味を和らげてくれるところがあるし、また苦味と相まって、夏に落ちがちな食欲を増してくれる効果もある。
ピリ辛味といえば、代表の一つは、やはり「マーボー」。
そこできのうはマーボーゴーヤにしたのだが、これがまたウマイわけだ。
要は、完全に普通のマーボー豆腐にゴーヤを入れただけである。しかしゴーヤは、豚肉および豆腐との相性が、ゴーヤチャンプルーで証明されている通り完璧なわけで、「マーボーゴーヤは定番料理ではなかったか」と思うくらい、味のバランスが取れている。
割り落とした生卵は、マーボー自体ですでに味は整っているから、オプションだ。しかし落とせば、ねっとりと濃厚な味になり、さらにおいしい。
マーボーは、普通はニンニクを入れるけれど、ショウガをたっぷり入れればニンニクはなしで問題ない。香味野菜は長ねぎを使うのが普通だが、これを玉ねぎにするのは、味が優しくなるからおすすめだ。
コク出しは、ゴマ油に味噌、オイスターソース。それにニンニクを入れない分、みりんを入れて甘みをつける。
作り方は、調味料をあらかじめまぜ合わせておく他は、下処理など必要ない。材料を順番に切ってフライパンに入れていくだけだから、初心者にもおすすめの料理ではないかと思う。
フライパンに、
- ゴマ油 大さじ2
- 豆板醤 小さじ2(中辛)
- ショウガみじん切り 2センチ大
- 玉ねぎみじん切り 4分の1個分
- 豚ひき肉 200グラム
を入れ、中火にかける。
豚肉はスプーンで潰してほぐしながら、5分くらい、水気が飛んで「ジュー」という音が収まってくるまでじっくり炒める。
ゴーヤ2分の1本は、タテ半分に切ってスプーンでわたを取り、あとから煮込むことを見越して3~5ミリくらい、少し厚めの半月切りにする。
切ったゴーヤをフライパンに入れ、1分ほどサッと炒めたら、
- 味噌 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
をまぜ合わせておいたのを入れ、さらに1分ほど炒めて味をなじませる。
水・1カップを入れ、食べやすい大きさに切った豆腐・2分の1丁を入れて、弱火で5~10分ほど、ゴーヤが好みのやわらかさになるまでコトコト煮る。
最後に味をみて塩・少々を加え、火加減を中火に戻して、
- 片栗粉 大さじ1
- 水 大さじ1
をまぜ合わせた水溶き片栗粉を、スプーンで少しずつ、加えては混ぜしてトロミをつける。
好みで生卵を割り落とす。
ゴーヤは、煮込んでやわらかくなったのもまたウマイのだ。(でもビタミンCは壊れない)
あとは、とろろ昆布の吸物・焼麩入り。
野菜サラダ・梅酢ドレッシング。
ドレッシングは梅酢1にオリーブオイル2、砂糖と塩コショウで味を整える。
それに、キムチ。
もちろんご飯も。
酒は、冷や酒。
きのうもまた、ほぼ意識をなくすまで飲むわけだ。酒もタバコも両方、たっぷりとやるおれのような人間は、芸能人の訃報などを見ていても、だいたい60くらいで死ぬと相場は決まっているようだ。
それはまったく構わないわけで、長生きしたいなどとは露ほども思わないが、死ぬまでは元気でいたいわけである。
それでチマチマ、ゴーヤなどを食べたりするわけだ。
「効果ないと思うよ。」
そうだよな。
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