きのうはイカとトマトのもやしサラダ。
炒めたイカを、野菜に乗せるとうまいのである。
イカは、どういうわけか、酒に非常によく合い、定期的に食べたくなる。おまけにスルメイカなら、一人分には十分な1杯が200円ほどだから、財布にも優しいのがありがたい。
イカも食べ方は山ほどあり、甘辛いタレで焼いたり、煮付けたり
するのは定番だし、ワタと一緒にスペイン風
や、甘辛いみそ味
で炒めるのも、濃厚なコクがあってたまらない。
それから逆に、サッとゆでたのをショウガ醤油で食べる
のも、これまたサッパリとしていいと来ていて、イカの守備範囲たるやどれだけの広さなのかと舌を巻くのである。
きのうはスーパーでイカを買い、それからあまり何も考えずにもやしも買った。家に帰ってイカの食べ方を考えたのだが、思い出したのは、「酒房京子」の女将京子さんのやり方だ。
「イカをサッと炒め、千切りキャベツの上に乗せ、ショウガ醤油をかけるとうまい」
とのことで、お店でも、それを少しアレンジしたのを食べたことがある。
「これがいい」と思ったのだが、残念なことに、キャベツがない。
しかしそこで思い出したのは、もやしである。もやしをゆで、キャベツの代わりにしても、問題はなさそうだ。
シメジも冷蔵庫に余っていたから、それももやしと一緒にゆでることにした。もやしとシメジの上に炒めたイカを乗せ、ショウガ醤油と青ねぎをかける・・・。味的には悪くはなさそうなのだが、どうも色目が地味すぎるだろう。
トマトもあるから、それをもやしに加えようとも思ったが、すると今度は、ゆでたもやしと生のトマトが、味的に合わない気がする。
どうしようかと思った結果・・・。
トマトをイカと、炒めることにしたのである。
トマトとイカは、サッと炒め合わせると、とてもうまい。
トマトも火が通っていれば、もやしとよく合いそうだ。
さらにタレは、ショウガ醤油だけでなく、ゴマ油と酢を加え、中華風にしてみたら、うまいのではないだろうか。
京子さんは、イカにはショウガ醤油を、そして下のサラダには、ドレッシングをかけていた。
それならば、初めからドレッシングをかけてしまえば、もっと簡単なのである。
もやし一袋とシメジ少しを、塩を振った水でサッとゆでる。
ザルに上げ、よく冷ましてから、優しく絞る。
イカは丸ごとのを買ってきたから、捌かないといけない。
でもこれは、大して難しい話でもないのである。
まずイカの前面、胴と中身がくっ付いているところがあるから、胴の中に指を入れ、手がとどく範囲で外す。
左手で胴を、右手で中身を持ち、横に引っ張ると、するりと抜ける。
胴の中には、タテに長細い軟骨が入っている。
これを折らないように気を付けて、真横に引きぬく。
中身は目から上を切り落とし、足の根元にあるクチバシを取り除く。
あとは、胴は輪切り、足はぶつ切りにすればいいのである。
残ったワタは、今回は捨てるのだが、そのままゴミ袋に入れてしまうと臭ってくる。
ビニール袋にでも入れて、冷凍庫に入れておけば、問題ない。
ドレッシングも作っておく。
分量は、ゴマ油としょうゆ、おろしたショウガ、酢を大さじ1ずつ、砂糖を小さじ1。
フライパンに、サラダ油少々と鷹の爪1本を入れ、強火にかける。
もうもうと煙が出てきて、鷹の爪が黒くなってきたところで、捌いたイカと、8等分のくし切りにし、種を除いたトマトを入れる。
20~30秒、サッと炒めて、イカがピンクに色付いてきたところで火を止める。
もやしの上に、炒めたイカとトマトを乗せ、青ねぎとドレッシングをかける。
予想通りバッチリうまく、また酒が進んだのである。
あとは、ナスの吸物。
吸物は、昆布だしで煮て、あとから削りぶしをかけるのが手軽なのだ。
鍋にだし昆布を敷き、2カップの水を入れて中火にかける。
煮立ってきたら、酒と淡口しょうゆを大さじ2ずつ、みりん小さじ2を入れて、皮を剥き、1~2センチ幅に切ったナスと、食べやすい大きさに切った油あげを煮る。
お椀によそい、削りぶしと青ねぎをかけ、おろしたショウガをほんの少し盛る。
万願寺とうがらしのしょうゆレモン。
まだレモンが残っていたから。
万願寺はタテに割り、ヘタとワタを取り除いて、大きいものなら食べやすい大きさに切る。
フライパンにサラダ油少々を入れて強火にかけ、1~2分、炒め過ぎに気をつけて、サッと炒め、しょうゆを鍋肌からまわし入れて味を付ける。
削りぶしをかけ、レモンを絞って食べる。
みょうがの冷奴。
冷奴の上に、タテにうすく切ったみょうがを乗せ、一味と味ポン酢をかける。
酒は、焼酎水割り。
きのうも言うまでもなく、飲み過ぎた。
「のんきだね。」
ほんとにな。
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