きのうはスルメイカを炒めたのが食べたくなり、魚屋が休みだったからスーパーで買った。合わせるのは万願寺とうがらしにシメジと決め、これも八百屋が休みだったからスーパーで買ったのだが、ここまで決まれば、あと問題は、味付となる。
これは家で、酒を飲みながらじっくり考えるのである。
スルメイカを炒めるなら、味付の王道はオイスターソースとなる。
ニラは魚介類にもよく合うのである。(イカとニラのオイスターソース炒め)
これは間違いがないから、やったことがない人は、やってみたらいいのだけれど、ぼくはやり尽くした感があるから、違うものを試してみたい。
それからスルメイカや魚介全般、甘辛酸っぱい味付が合い、これはエビの入ったトムヤムクンを思い出してみるとわかると思うのだが、オリーブオイルで、唐辛子、オイスターソース、それにレモンを利かせて炒めたものなどなかなかイケるし、
こないだはオイスターソースにトマトを入れて炒めてみたが、
これも大変うまかった。
トマトはもう一度やってもいいかと思ったが、でもやはり、もう少し違うものにしてみたいわけである。
「酸味を利かせる具材となると、まずは酢、それにレモン、トマト・・・」
並べ立ててみるうちに、思い出した。
「梅干しだ!」
これは実は、前に作ったことがあり、『おっさんひとり飯』
にも載せたのだが、ハモを梅ダレで食べるように、さっぱりとした魚介に梅干しは、かなりの相性なのである。
梅干しは、それ自体でかなりの塩気があるから、しょうゆは使わず、コク出しに砂糖とオイスターソース、ショウガを入れることにする。
油も、ゴマ油などだと梅の味を邪魔しそうだから、サラダ油でさっぱりと行く。
万願寺とうがらしは、タテ2つに割り、ヘタと種を取り去って、大きい物なら食べやすい大きさに切る。
その上で、サラダ油少々で、強火でサッと、20~30秒炒めておく。
梅ダレも、あらかじめ用意しておく。
梅干し(大)の梅肉を、包丁でよくたたいてペースト状にして、酒大さじ1、砂糖とオイスターソース、おろしショウガそれぞれ小さじ1ずつと、よく混ぜ合わせる。
イカは、スーパーに売っているのは、すでにぶつ切りしてあった。
もし丸ごとのを買うのなら、中身を出し、胴は内側にタテに入っている軟骨を引き抜いて輪切り、目より下のゲソのところは、足の根元にあるクチバシを取り外し、ぶつ切りにする。
ここからは、一気である。イカは炒めすぎると硬くなるから、スピードが勝負となる。
フライパンにサラダ油少々と鷹の爪一本を入れて強火にかけ、煙がもうもうと上がってきたら、イカと、炒めた万願寺とうがらし、それに石づきを落としてほぐしたシメジを、全部入れる。
20~30秒炒め、イカが赤く色付いてきたら、梅ダレを入れ、全体を混ぜてタレをからめて火を止める。
あと作ったのは、ナスと油あげの吸物。
ナスは、皮を完全に剥いてしまうと、やさしい味になって吸物によく合う。
5センチ角くらいのだし昆布を敷いた鍋に、水2カップを入れて中火にかけ、煮立ってきたら、酒と淡口しょうゆを大さじ2ずつ、みりん小さじ2を入れる。
皮を剥き、食べやすい大きさに切ったナスと、やはり食べやすい大きさに切った油あげを2~3分煮て、お椀によそい、削りぶしと青ねぎ、一味をかける。
酢ダコ。
ゆでダコとゆでワカメは、1回に使う分づつを冷凍しておくようにするといい。解凍は、流水でやる。
キュウリをうすい輪切りにし、塩もみして5分ほどおき、水で洗って水気を拭きとる。
ぶつ切りにしたタコ、食べやすい大きさに切ったワカメと合わせ、砂糖小さじ4、酢大さじ4、塩少々で和え、器に盛ってすりゴマを振る。
十六ささげのツナマヨ和え。
サッと塩ゆでした十六ささげ(インゲン)を、ツナとマヨネーズ、塩コショウ少々で和える。
酒は、焼酎水割り。
献立を考え、さらに料理を作るあいだも、延々と飲んでいるから、食べ始める時点では、ほぼ出来上がっているのである。
イカと万願寺の梅ダレ炒めは、バッチリとうまかった。
やはり夏は、酸っぱい味付のものがいい。
「強くもないのによく飲むね。」
ほんとにな。
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