鯛あらの小鍋だて ~小鍋だては一人でやるものなのである

2014/12/16

きのうは、鯛あらの小鍋だて。

鯛あらの小鍋立て

小鍋だては、一人でやるものなのである。

 

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きのうも、起きたらかなりの二日酔い。酒がたっぷり残っていたのだけれど、家を出てまずむかった先は、もちろん選挙。

とにかく自民党に、

「ナメたまねしてんじゃない」

と言わないといけない。

 

「野党がだらしない」のは、たしかにその通りである。今回の選挙でも、「投票したい候補者がいないから」と、選挙へ行かなかった人も多いだろう。

しかしそういう人たちは、「民主主義」を勘違いしている。

 

民主主義とは、「国民が主権者である」ことだ。主権者とは、会社でいえば「株主」だ。

株主は、経営陣を監視して、もし経営陣が自分たちの利益に反することをするようなら、経営陣に警告をあたえるなり、経営陣を交代させるなり、しないといけない。

経営陣を交代させようとして、もし自分たちの意にかなう人が見当たらないようならば、それを探して連れてくることまでが、株主の責任だ。

それを怠ってしまったら、株主が不利益をこうむることも、「みずからが撒いたタネ」だといえるだろう。

 

民主主義もおなじである。もし野党がだらしないなら、「それを育てる」ところまでが、国民の責任だ。

だらしないなりに、どこかには投票し、意思表示はしないといけない。

それを何だか、「AKB48の総選挙」みたいなものと勘違いして、選挙をすべてお膳立てしてもらうものだと思う人は多いだろう。

それは「お客さん」の態度であり、「主権者」がとるべき態度ではないのである。

 

今回の選挙では、とにかく自民党に、「国民が反対している」ことを伝えなければならなかった。

ぼくは祈るような気持ちで、一番反対してくれそうな共産党に、小選挙区も比例区も投票した。

 

夜になり、選挙の投票時間がまだおわらないうちから、「自・公圧勝」の速報が流れてくる。

しかも投票率は、戦後最低だった前回を、さらに下回るとのこと。

投票率が低くなれば、組織票がつよい自民党、公明党が有利である。

ぼくははじめ、ちょっと暗い気持ちになった。

 

しかし選挙結果が明らかになるにつれ、それほど捨てたものではないことがわかってきた。

 

まず公明党は、議席をのばした。これは強力な組織票をかんがえれば当然だろう。

しかし自民党は、わずかに議席を減らしている。組織票がつよいはずの自民党が、投票率が低いのに議席を減らしたということは、自民党の支持者だった人のかなり多くが、自民党に反対票を投じたことを意味するだろう。

 

それから次世代の党は、完全に壊滅。次世代の党は、自民党より過激なくらいの極右・ネオナチ路線を訴えていたから、国民は、それにはっきり「NO」を言ったことになる。

さらに民主は増、共産党は大幅躍進。

自民党に反対する勢力は、きちんと増えている。

 

議席数だけみれば、自民・公明両党が安定多数を維持したことにはかわりがない。

しかし今回の選挙結果は、投票率の低さに負けず、国民の自民党にたいする「警告」には、ちゃんとなったのではないだろうか。

 

ぼくは「ホッ」としたのである。

 

さて選挙結果を気にしながらも、きのう用意した晩飯は、「鯛あらの小鍋だて」。

鯛あらの小鍋だて

冷蔵庫に鯛あらと豆腐がはいっていたから、ほぼ自動的にこうなるのである。

 

「一人の鍋はさびしい」と思う人は、多いのではないだろうか。たしかに鍋には、「一家団らん」のイメージがある。

もちろんぼくは、家族で鍋をつつくことが「まちがっている」などと言うつもりはない。一人身にはうらやましいくらいの幸せなひとときだろう。

 

しかしだからといって、「べつに一人の鍋はさびしくない」のだ。

ぼくは鍋に家族団らんのイメージがついたのは、戦後になってからのことではないかと睨んでいる。

 

だいたい戦前は、家長は家族とはちがう場所で、家族とちがうものを食べることはふつうだったようである。

江戸時代までの昔でも、たとえば京都・二条城には「将軍が食事するための部屋」があり、そこでおそらく将軍は、侍女に世話をさせながら一人で食事をしたのだろう。

鍋もおなじで、大鍋をワイワイつつくのとは別に、「小鍋だて」があり、これは1人か2人で食べるものだったそうだ。

池波正太郎によれば、

「好きな女と火鉢をかこんで小鍋だてをするのは、粋なもの」

だったとのこと。

 

それが戦後になり、アメリカ式の「スマートな会話をしながら食事する」流儀がはいってきて、「一人鍋はさびしい」となったのではないだろうか。

しかし話などしながら食事をすれば、料理の味もよくわからなくなり、ロクなことはないのである。

 

と、これはもちろん、一人身のやっかみだが、とにかく、「小鍋だてはいい」のである。

鍋は自由度がたかいから、人といっしょに食べると、食べ方を誰も管理せずにめちゃくちゃになってしまうか、または一人の鍋奉行のやり方にしたがわなければいけなくなるが、一人鍋なら、初めから終いまで、自分の好きにすることができる。

腹を減らしながら、目の前で、料理が出来あがるのを眺められるのもいいし、出来たての熱々を食べられるのもいい。

何より、キャンプファイアーや焚き火と同様、火をみているのは心が落ち着くものがあるし、小鍋だては、非常におすすめなのである。

 

小鍋だては、具をあれこれ入れ過ぎないのがコツとなる。中途半端に具がたくさん入った鍋は、かえって見すぼらしくみえるからだ。

鯛あらの小鍋だて

きのうは鯛あらに豆腐、三つ葉。

鯛あらは湯通しして水洗いし、ウロコをていねいに取っておく。

 

酒をたっぷり入れた水で煮るのも十分うまいが、きのうは昆布だしをとった。

鯛あらの小鍋だて

多めにとって、煮汁が少なくなったら注ぎ足すようにする。

 

鍋にだしをいれ、酒をすこし加えて、火にかける。

鯛あらの小鍋だて

まずは一回で食べきれるくらいの量の鯛と豆腐を、10分くらい、弱火で煮る。

 

たっぷりの三つ葉をいれ、火を止める。

鯛あらの小鍋だて

 

ポン酢をかけて食べるのである。

鯛あらの小鍋だて

鯛はほっこり、豆腐にも味がしみている。

 

煮汁に塩で味をつけ、うどんを煮ても、もちろんいい。

鯛あらの小鍋だて

うどんに鯛の味がしみたのが、またたまらないわけである。

 

シメは、やはり塩ですこし味をつけ、ご飯にかける。

鯛あらの小鍋だて

きのうはこれで、完全にノックアウトと相成った。

 

酒は、熱燗。

酒は、熱燗

「小鍋だてに熱燗」は、ほんとうに幸せだ。

 

「ほんとは彼女と小鍋だてしたいんでしょ。」

チェブ夫

そうなんだよな。

 

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