今年もまた梅干しを漬けはじめた。
梅干しは、檀一雄流の漬け方をすれば手間がかからないのである。
梅の季節となっている。八百屋やスーパーの店先には、梅が並んでいるだろう。
これを買い、自分で梅干しを漬けてみるのは悪くない。スーパーで売っているものと違って添加物がゼロだし、値段もだいぶ安くなる。
梅干しを漬けるというと、「面倒臭そう」と思う人も多いと思う。容器を消毒したりなどしないといけないと思うだろう。
しかしそういう時こそ、檀一雄の出番である。『檀流クッキング』に載せられているやり方は、格段に手が掛からない。
要は塩の量を増やすのだ。檀一雄は塩分30%で梅干しを漬けている。
これを20%とか10%とか減塩するから、カビ対策が必要になるのであって、30%なら、容器はただ洗うだけでいい。
塩分30%の梅干しは、ジャリっと塩が歯に当たるくらい塩っぱいが、味はいい。
もし塩っぱすぎるようなら、サッと水で洗っても、水に浸して塩抜きしてもかまわないわけである。
作業の手順は、まずは塩漬け。それからもうじき赤じその時期になるから、そうしたらそれをアク抜きして加える作業がある。
さらに土用の頃、1日2日、天日干しして完成となる。
ただしもし今年、「梅干しを漬けてみよう」と思うのなら、今すぐお店へ走る必要がある。
梅の季節は、もうほとんど終わりかけになっているからだ。
梅は、今年は1キロにした。大きさは3Lのが、やや高いがやはりいい。
買った梅が青ければ、常温の部屋に3~4日置いて熟れさせ、色が黄色からオレンジがかるくらいにする。そうした方が、梅干しはやわらかく漬かることになる。
梅が黄色くなったところで、まず水に浸して一晩置く。
それからそれを水で洗って、竹串などでヘタを取る。
次に梅を水で濡れたまま、漬物用のバケツに入れる。バケツはスーパーにはなかったが、金物屋で600~700円で売っていた。
ここに塩300グラムを入れ、梅干しとよく混ぜる。
中ぶたをし、上に重石、これも金物屋に600~700円で売っているが、それを置く。
フタをして、これをしその時期まで、そのままにしておくわけである。
今日開けてみたら、一日ですでにずいぶん梅酢が上がってきた。
梅酢を料理に使うのも、また楽しみであるわけだ。
「早く出来たの食べたいな。」
もうしばらくの辛抱だからな。
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