菜の花にハマっているのである。今年の秋冬はあまりゆっくり料理をする時間がなく、青菜をイマイチ食べ損ねているので、せめて菜の花は食い尽くそうと思っている次第。
それでその菜の花、これまでほたるいかとかカキとか、魚介に合わせる料理ばかり作ってきたのだけれど、もちろん菜の花はほうれん草などと同様青菜の一種としてみてもよく、ほうれん草の食べ方をそのまま流用することもできる。
ほうれん草といえば、豚肉・卵とあわせる「ポパイ炒め」が何といっても王道だ。
ポパイ炒めは京都の呼び名だと思うのだが、沖縄なら、ポーク(スパム)・卵と合わせるチャンプルーということになる。
そこで、菜の花のチャンプルー。
結論を言ってしまうと、これがたいっ・へんうまく、256,241回は死ねる。
菜の花は炒めると、よくステーキの添え物として出てくるクレソンと似た味になるわけで、脂っこい肉、そしてもちろん卵によく合うのだ。
作るコツは、とにかく炒め過ぎないこと。
半生くらいの、苦味がつよく残る加減に仕上げるのがオススメだ。
- 菜の花 1パック(10本ほど)
は、たぶん10センチくらいの長さがあると思うので、花と葉の部分と茎の部分とに切り分ける。
菜の花の花と葉は、極端にいえば生でも食べられるほどやわらかく、一瞬で火が通るのに対し、茎はちょっと硬いから、火を通すタイミングを分ける必要があるのである。
茎が直径5ミリ以上ある太いものの場合は、さらにタテ2つ割りとか4つ割りとかにして、直径3ミリ程度にそろえておく。
フライパンに、
- オリーブオイル 大さじ1
- にんにく 1~2かけ
- 減塩スパム 80グラムとか(=340グラム入り1缶の4分の1。3ミリ厚さくらいの短冊にする)
を入れて弱めの中火にかけ、2~3分、スパムとにんにくに軽く焼き色がつくまでじっくり炒める。
菜の花の茎を入れてひと混ぜし、
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- オイスターソース 小さじ1
- 塩 小さじ4分の1(ひとつまみ)
を加えてさらにひと混ぜしたら、菜の花の花と葉の部分を入れ、1~2混ぜする。
ここで炒め過ぎないことが肝心なのだ。
このあとも引きつづき炒めるから、花と葉はまったくしんなりしなくていいから、油がちょっとからまった程度のところで、
- 溶き卵 2個分
をまわし入れる。
あまり細かくかき混ぜず、オムレツを作る要領で、全体を大きく上下に返しながら火を通し、卵が固まったら皿に盛る。
粗挽きコショウをかけて食べる。
これマジでうまくて、作るのも簡単だから、試してみるのはおすすめです。
そしてこの菜の花のチャンプルー、言うまでもなく酒に死ぬほど合うのである。
ここまで酒に合ってしまうと、「飲みすぎない」ということが恥ずかしいことのように思えてくるから不思議である。
「恥ずかしいのは自分でしょ」
そうだよな。