万願寺とうがらしの食べ方は、「炊いたん」が定番中の定番。でもこれをガッツリとして主菜にふさわしいものにしようと思えば、マーボー万願寺が絶対におすすめで、まちがいなく553回死ねる。
万願寺とうがらしがマーボーに合うのは、万願寺とうがらしも辛くないとはいえ唐辛子だからなのだ。「同種や近縁の食材どうしは相性がいい」の法則が適用できる。
しかも万願寺とうがらしは「炊いたん」がそうであるように、クッタリとやわらかく煮込むとうまい。マーボーも、豆腐やナスでわかる通り、やわらかい材料がよく合うのだ。
というわけで、万願寺とうがらしもそろそろ季節が終わるから、今朝はマーボー万願寺。
作るのは難しいことはまったくないから、試してみた方が絶対にいいと思う。
作り方
フライパンに、
- サラダ油 大さじ1
- 豚ひき肉 100グラムくらい
を入れて弱めの中火くらいにかけ、3~4分、ひき肉の水気が「ジュージュー」とする音が収まってくるまでじっくり炒める。
マーボーはとにもかくにも、ひき肉をよく炒めるのが最大のポイントなのだ。
ヘタだけ落とし、3センチくらいの食べやすい大きさに切った適当と思われる量の万願寺とうがらしを入れ、さらに2~3分炒める。
万願寺とうがらしはワタもうまいから、取るのはヘタだけでいい。
フライパンを傾けて油を集め、もし油が足りなければサラダ油をちょっと加えて、
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- 豆板醤 大さじ1
を弱火で2~3分じっくり炒めて味をひき出す。
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 薄口しょうゆ 大さじ1
- オイスターソース 小さじ1
を入れ、1~2分炒めて味をふくませ、水・1カップを加えて10分程度、万願寺とうがらしがクッタリとするまでフタをして弱火で煮る。
弱火のまま、
- 片栗粉 大さじ1+2分の1
- 水 大さじ1+2分の1
を、全体を混ぜながら少しずつ加えてトロミをつける。
- ゴマ油 小さじ1
- 酢 小さじ1
を加えてひと混ぜして皿に盛り、粗挽きコショウをたっぷりかける。
これはマジで、553回は死ねるのだ。
マーボーの味を含んだ、クッタリとしながらも弾力がある万願寺とうがらしはタマラナイ。
そしてこれが、まちがいなく酒の肴にバッチリなのに、今朝も「朝だから」という何のことだかわからない理由で酒を飲まなかったのだ。
きっと僕は、とうとうバカになってしまったに違いない。
「なってないよ」
そうだよな。