ゴーヤとスパムは、ゴーヤチャンプルーの名コンビ。それにトマトが、ゴーヤのクセをやさしく中和してくれて、またよく合う。これをピラフに炊き込むと、ほっこりとやわらかく、ほろ苦いゴーヤの味に、9211回くらい死ねるのだ。
洋風炊き込みごはんのピラフは、要は炒め煮できるものなら何でも入れられるのである。今の時期なら、炒め物といえばやはりゴーヤチャンプルー。
ゴーヤは苦味と、シャッキリとした歯ごたえが身上といえば身上だ。でもウリ科だから、冬瓜をやわらかく煮るのとおなじ話で、煮込んでほっこりとさせるのも、またイケル。
ゴーヤチャンプルーには、トマトを入れるとまじでウマイ。ピラフもオリーブオイルを使えば、トマトは最高に合うわけで、そこでゴーヤとスパム・トマトのピラフ。
具はすべて、ゴロゴロとでっかく切る。炊き込みごはんは、具がでかいのもまたウマイのだ。
作り方
炊き込みごはんは、とにもかくにも水加減がポイントだ。ピラフの場合、基本の水加減は米の1.5倍くらい。
ただし下のレシピは1人前・米が2分の1カップと少ないから、蒸発する分を計算に入れ、水は2倍となっている。もし1カップ以上の米で作る場合には。水は1.5倍量に修正するのがいいと思う。
炊き込みご飯の水加減は、鍋や火加減によっても変わってくるから、初めのうちは失敗することもあるかもしれない。失敗は、焦げつくよりやわらか過ぎるほうがマシだから、迷う場合は水を多めに入れるのがおすすめだ。
フライパンに、
- オリーブオイル 大さじ1
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- 玉ねぎ 4分の1個 (みじん切り)
- スパム 100グラムくらい (5ミリ厚さくらいの食べやすい大きさに切る。スパムは「減塩タイプ」を選ぶのがおすすめ)
を入れて、強めの弱火くらいで5分ほど、じっくり炒める。
つづいてタテ半分に切り、スプーンでわたをかき出して、3ミリ幅くらいの半月切りにしたゴーヤ・2分の1本を入れて、さらに2~3分、ゴーヤに油がまわるまで炒めたら、米・2分の1カップを洗わずにそのまま入れ、さらに1~2分、米が油を吸って透き通ってくるまで炒める。
- 水 1カップ
- 塩 小さじ4分の1 (スパムに塩があるのでこのくらいでいい)
- コショウ 少々
- トマト 1個 (8等分のくし切り)
を入れて中火にし、1分ほど、鍋を揺すりながらしっかり煮立てる。
フタをして弱火にし、25分炊く。
皿に盛り、粗挽きこしょうとみじん切りのパセリをかける。
これは、ウマイ……。
ほっこりとやわらかく、ほろ苦いゴーヤの味に、9211回くらい死ぬ。
具がゴロゴロなのが、食べ応えがあってまたタマラナイ。
そしてこれがまちがいなく、酒によく合うにもかかわらず、今朝もまた「朝だから」というだけの理由で飲まなかった。
こんなことをしていては、僕はいよいよダメ人間になるのではないかと心配だ。
「あきれるね」
ほんとだな。