スペインの料理はアラブの影響を受けているそうで、ヨーロッパの他の地域とは異なり米を使った料理が多いのが特徴。パエリアは誰でも知っているし、その他にも色んな種類のごはん料理があるらしい。
作り方の基本はどれも一緒で、オリーブオイルでニンニクと香味野菜、具、生米を炒め、お湯を入れて塩コショウで味つけし、炊くという段取り。具はかなり色んなものが使用可能で、油を使うからこってりするし、日本の炊き込みごはんとは違ってメインの一品に十分なる。
しかも作るのは簡単なのだ。生米を洗わずにそのまま炒めるから、日本の炊き込みごはんを作るよりもむしろ手早くできるくらい。
おまけにスペイン風というだけで、何となくオシャレな感じもする。奥さんや彼女のために作る料理としても向いているから、覚えておいた方がいいのではないかと思う。
きのう作ったスペインごはんは、具は鶏もも肉とジャガイモ。
それだけだとちょっと寂しいので、ウインナーも追加した。
ちなみにこれは、ウインナーとジャガイモだけでも、ちょっと手軽な感じにはなるけれど大変うまい。あとはアサリを使うとまたうまく、アサリだけでももちろんいいし、アサリとジャガイモとか、アサリと鶏肉とジャガイモとか、とてもいい。
さらにお湯の量を増やせば、これはそのままリゾットになる。作り方も炊き時間も全くおなじでお湯だけを3～4倍に増やせばいいので、試してみたらいいと思う。
作り方は難しいことはないから、米と水の分量さえ間違わなければ大きくは失敗しないのではないか。鍋は、一人分なら小型のフライパンを使うとちょうどいいし（ただしフタは必要）、一人用の土鍋でも問題ない。
炊き時間は、「25分」。これは普通のごはんでもリゾットでも同じのマジックナンバーで（スペイン料理屋のマスターに教わった）、オコゲができ、しかもやや芯が残ったちょうどよいアルデンテに炊き上がる。
スペインの料理には、どうしてもパセリは必要。生のやつの方がうまいがそれだと使い切れないので、きのうは乾燥タイプのものを使った。
鍋に、
- オリーブオイル 大さじ3
- ニンニク 1かけ （みじん切り）
- 玉ねぎ 4分の1個 （みじん切り）
- セロリ 5センチほど （あれば。ピーマン1個でもいい。みじん切り）
を入れて強めの弱火くらいにかけ、2～3分じっくり炒める。
鶏もも肉・1枚（＝250グラムとか。表と裏にそれぞれ塩小さじ4分の1、黒コショウ・少々をすり込み食べやすい大きさに切る）を皮を下にして入れ、弱火で10分くらい、皮がややきつね色になるまで焼く。
- ウインナー 2～3本 （5ミリ幅くらいの小口切り）
- ジャガイモ（中） 1個 （1～2センチ大）
を入れ、強めの弱火くらいで1～2分炒めたら、米・1カップ（洗わずそのまま）を加えてさらに2～3分、米が油を吸うまで炒める。
熱湯・1.4カップ（水ではなく熱湯である必要がある。米の1.4倍量が基本）を入れて中火にし、1～2分、鍋を揺すって全体を混ぜながら沸騰させる。（この時ヘラなどで混ぜると米に粘り気が出てしまうので注意）。
沸騰させながら塩、黒コショウそれぞれ少々（塩は味を見ながら。たぶん小さじ2分の1くらい）で味をつけ、フタをして弱火にし、25分間炊く。
25分たったら、蒸らさずにもうそのまま食べられる。
皿に盛り、パセリをかけて食べる。
鶏肉とウインナーでコクも十分、その味がしみた米とジャガイモは、マジでたまらないっすよ。
あとはレタスの吸い物。
レタスは汁物に入れたり、白菜のかわりに鍋の具材にしたりするのも大変うまい。
水・2＋2分の1カップを煮立て、カツオ節・10グラム（2.5グラム入りミニパック4袋分）を入れて弱火で30秒くらい煮立てたら火を止めて2～3分置き、だし殻をかるく絞って取り出して、
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ2
- 薄口しょうゆ 大さじ2 （濃口醤油なら小さじ2＋塩少々）
- おろしニンニク 1かけ分
で味をつける。
まず細く切った油あげ、つづいて斜め切りにした長ねぎを煮て、最後に大きめにちぎったレタスをさっと煮て器によそい、一味をかける。
このスペインごはんが、ごはん物でありながらバッチリ酒に合うという危ないやつなのだ。
飲み過ぎて二日酔いになっても責任は持てないので、注意しよう。
「自分がね。」
そうだよな。
