ほうれん草とひき肉をマーボーの要領でカレーうどんに仕立てたもの。超ホクホクで、これはマジで、ちょっと死ぬ。
マーボーは汎用性が高い料理で、一度覚えてしまえば幅広く応用がきく。まず入れる具が豆腐やナスなどの定番はもちろんのこと、白菜やもやし、大根やカブなどやわらかいものなら何でもイケる。
それからカリッと焼いた焼きそばにかけるのもウマイし、汁を増やしてラーメンを入れてもいいから、食べ方のバリエーションも色々ある。
そしてさらに特筆すべきは、まったくおなじ作り方でカレー粉を加えるだけで、「おいしいカレー」になるということ。
そのカレーというのが、「マーボー味のカレー」ではない。徹頭徹尾、ふつうのカレー。
なのでこのカレー粉を加える技をつかえば、マーボーのバリエーションは一気に倍になるのである。
というわけで、きのうはこのバリエーションの一つ、ほうれん草とひき肉の中華風カレーうどん。
「ほうれん草と挽肉の中華風カレー」は、「カレー味のマーボーほうれん草」と言い換え可能。
そしてカレーとなれば、「冬はうどん」となるわけだ。
作り方は、マーボーとほんとに同じ。カレー粉は、ひき肉を炒める最後の段階で醤油などの調味料と一緒にくわえる。
具はタケノコをきのうは加えた。タケノコは、ほうれん草や菜の花など、青菜全般との相性が非常にいい。
ほうれん草は、あっという間に火が通る。
なのでクタクタにし過ぎないよう、初めにサッと炒めておいて、最後に加えるようにする。
まずは干し椎茸のだしを取る。
鍋に、
- 水 2+2分の1カップ (2カップのだしが取れる)
- 干し椎茸(中) 3枚
を入れ、フタをして中火にかけ、煮立ったら火を止めて15分くらい置く。
並行してほうれん草を炒める。
フライパンにサラダ油・大さじ2分の1くらいを入れて中火にかけてよく熱し、ざく切りにしたほうれん草・2分の1把を、まず根の部分、つづいて茎、さらに葉と入れていく。
これはとにかく炒め過ぎないことが肝心。
1分くらいで炒め上げ、皿にとり出しておく。
あらためてフライパンに、
- サラダ油 大さじ1~2 (油は多い方がうまいが、あとはカロリーとのトレードオフ)
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- ショウガ 1~2センチ大 (みじん切り)
- 長ねぎ 5センチくらい (みじん切り)
- 豆板醤 小さじ1~2 (カレー粉が入るのでマーボーよりはやや少なめにする)
を入れて弱火にかけ、2~3分じっくり炒めて味をひき出す。
つづいて豚ひき肉・100グラムを入れ、スプーンで押しつぶしてほぐしながら5分くらい、ひき肉の水分が「ジュージュー」と弾ける音が収まってくるまでじっくり炒める。
- 酒 大さじ2
- みりん 小さじ2
- 薄口醤油 大さじ1
- オイスターソース 大さじ1
- カレー粉(S&B赤缶) 大さじ1
- もどした干し椎茸 (汁気をしぼり、石づきの先端だけ切り落としてみじん切り)
を入れ、さらに2~3分じっくり炒めて肉に味を含ませる。
マーボーは、肉をじっくり炒めることがとにかく肝心。
タテ半分に切り、2ミリくらいの厚さに切ったタケノコ・4分の1本を加えて1~2分、サッと炒めて味を絡ませる。
干し椎茸のもどし汁・2カップを加え、中火にして煮立ってきたら弱火に戻し、4~5分煮て味をなじませる。
中火にしてゆでうどんを入れ、1分煮る。
1分したら火を弱め、すかさず、
- 片栗粉 大さじ2
- 水 大さじ2
を溶き混ぜた水溶き片栗粉を、スプーンで少しずつ混ぜながら入れてトロミをつける。
(トロミをつけるのはうどんが伸びるのを止める効果もあるから、すかさずやること)
皿にとり出しておいたほうれん草を戻す。
- ゴマ油 小さじ1
- 酢 小さじ1
を入れ、ひと混ぜして火を止める。
どんぶりによそい、好みで粗挽きコショウをかける。
これはマジで、ちょっと死ぬ。
コッテリとコクのあるとろみがついたカレーの汁が、プリプリうどんに絡みまくり。
超ホクホクに温まり、やはり冬はコレなのだ。
ただしこのカレーうどん、欠点が一つある。
酒に、あまりにも合うのである。
おかげできのうは、酒が進むこと、進むこと・・・。あり得ないほど飲んでしまい、きょうは二日酔いで気持ちが悪いという有様だ。
「いい年なんだからわきまえて。」
そうだよな。