豆腐のかわりにもやしを入れた麻婆を、焼いた中華麺にかけたもの。「黄金」といえるうまさで、絶対に作るべき。
シャキシャキとした太めのもやしに、ピリ辛みそ味のそぼろあんがドロリと絡みついている・・・。想像しただけでウマそうだ。
というわけで、それをカリッと焼いた麺の上にたっぷり乗せた、麻婆もやしのカタ焼きそば。
これは絶対作ってみるべき。
まず麻婆ともやしは、大変よく合う。中華屋で、なぜこれをメニューにしないのかと思うくらいだ。
濃い目のピリ辛みそ味ともやしの淡白な味がまずよく合うし、食べ応えとしても「シャッキリ」と「ドロリ」の対比がいい。「黄金メニュー」といえると思う。
しかも、安い。もやしなど1袋で50円もしないわけで、これを1袋ドカンと使い、食べ応えは満点なのに、原価は200円くらいのものだ。
さらにこれを、焼きそばの上にのせるのが、またウマイのだ。
ちょうど「ジャージャー麺」みたいな感じになり、濃い目の麻婆と焼きそばは、やはり「黄金の取り合わせ」だと思う。
ごちそう感も高いし、作るのはわりと簡単。
これを覚えてしまったら、中毒になってしまってしょっちゅう作る人が出るのではないかと思う。
麻婆もやしを作る工程は、初めにひき肉をじっくり炒めて味をつけ、それからもやしを入れて炒めにする、という2段階。これはメリハリをつけるのが肝心だ。
肉を炒めているあいだは、火も弱めで、どんなにゆっくりやっても構わない。下処理や洗い物が間に合わない場合には、火は何べん止めてしまってもいい。
でももやしを入れてからは、もやしは火を通しすぎるとクタクタになってしまうから、ある程度のスピードが必要。
「まだ固いかな」というくらいで火から上げてしまうのがおすすめだ。
まず干し椎茸のだしを取る。
鍋に、
- 水 1+2分の1カップ (1カップのだしが取れる)
- 干し椎茸(中) 2枚
を入れ、フタを閉めて中火にかけ、煮立ったら火を止めて15分くらい置く。
並行して中華麺を焼く。
フライパンに、サラダ油・大さじ1を入れて強めの弱火くらいにかけ、焼きそば用中華麺・1人前を入れる。箸でゆっくりとほぐしながら焼き、完全にほぐれたら丸く形を整える。
フライパンをときどき揺すって焦げつきを防ぎながらさらに焼き、こんがりときつね色になってきたらひっくり返す。裏面もおなじようにこんがり焼いて、皿にとり出しておく。
あらためてフライパンに、
- サラダ油 大さじ1
- 豆板醤 大さじ1
- ニンニク 1かけ(みじん切り)
- 長ねぎ 5センチくらい (みじん切り)
を入れて弱火にかけ、2~3分じっくり熱して味をひき出す。
- 豚ひき肉 50~100グラム (きのうは70グラム)
を入れ、スプーンでほぐしながら5分くらい、水気が「ジュージュー」と弾ける音が収まってくるまでじっくり炒める。
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 八丁赤出しみそ 大さじ1
- 濃口醤油 大さじ1
- コショウ 1~2振り
- もどした干し椎茸 (みじん切り)
を加え、スプーンで八丁みそを溶きのばしながら、さらに2~3分じっくり炒めて肉に味を含ませる。
弱火のまま、
- もやし 1袋 (太めのがおすすめ)
をフライパンに入れ、1分くらい、上下を返しながらよく混ぜる。
(ここでは肉と油をもやしに絡めることが目的なので、もやしがしんなりとする必要はなく、「和える」感覚でやればいい)
中火にし、
- 干し椎茸のだし 1カップ
を入れ、混ぜながら1~2分、もやしがややしんなりとしてくるまで煮る。
火をちょっと弱めて、
- 片栗粉 大さじ1+2分の1
- 水 同上
を混ぜた水溶き片栗粉をスプーンで少しずつ、混ぜながら入れてトロミをつけ、
- ニラ 4分の1把 (ざく切り)
- ゴマ油 小さじ1
- 酢 小さじ1
を加えてひと混ぜし、火を止める。
焼いた中華麺の上にかけ、粗挽きコショウをたっぷり振る。
シャキシャキのもやしにドロリとした麻婆、あんでやわらかくなった麺の三位一体は、死ぬ。
それでまたこれが、酒に最高に合うわけだ。
きのうは食べながらガンガン杯が進んでしまい、今でも酒がたっぷり残っている有り様なのだ。
「あきれるね。」
ほんとだな。