きのうは昼にどうげんぼうずで、つまみを食べてビールを飲み、チャーシュー麺を食べて、さらにそこにご飯を入れた。さすがに腹がふくれて夜になってもあまり腹が減らなかったから、晩飯にはごくごく軽いものを食べることにした。
軽いものとなると、「あさりうどん」に決まりなのだ。
うどんが軽い食事であるのは言うまでもないとして、メインの具とだしが「あさり」であるのが、一層のサッパリ感をかもし出す。
味つけは薄口しょうゆベースの「関西風うどんだし」で、ここにニンニクを1かけ加え、一味とうがらしを多めに振る。ニンニクとあさりは「ボンゴレ」の組み合わせで、よく合うのだ。
さらにここに生のトマトをサッと煮るだけで加えると、さわやかな酸味がついて、非常にウマイ。あさりとニンニク、それにトマトは、「ボンゴレロッソ」の黄金のトリオなのだ。
しかもこのあさりとトマトのうどん、作るのが死ぬほど簡単。塩水にひたしてあさりの砂抜きをするのに多少の時間はかかるものの、あとは鍋にトマト以外の材料をすべて入れて煮て、最後にトマトを入れるだけ。
これよりも簡単な料理は、インスタントラーメンくらいではないかと思う。
材料は、あさりとトマトのほかには、きのうは油あげ、それに薬味の青ねぎ。少しコッテリさせたければ豚肉を50グラムくらい入れるといいが、なくても十分コクがある。
コツはあさりの殻が開いてから煮すぎないことで、最後にモタモタしないことが肝心だ。
- あさり 200グラム
は、
- 水 2分の1カップ
- 塩 小さじ2分の1
くらいの塩水に15分~1時間ひたして砂抜きし、水を4~5回替えながら、両手で殻をガシガシとこすり合わせてよく洗う。
あさりの旬は、すでに終わっているけれど、あさりは旬のときは「特においしい」という話であって、ほかの時期でも問題なくおいしく食べられる。
鍋に、
- 水 2カップ
- ゆでうどん 1人前
- 洗ったあさり
- 油あげ 2分の1枚 (5ミリ幅くらいに切る)
- ニンニク 1かけ (かるく潰してうす皮を取る)
- 酒 大さじ2
- みりん 小さじ2
- 薄口しょうゆ 大さじ1
を入れて中火にかける。
煮立ってきたらかるく煮立つくらいの弱火にし、出てくるアクを取りながらあさりの殻が開くのを待つ。
あさりの殻が全部開いたら味をみて、塩気が足りなければ薄口しょうゆ・少々で味つけする。
中火にし、
- トマト 2分の1個 (ヘタを取り、1~2センチ幅のくし切りにする)
を入れ、30秒ほど煮て再沸騰してきたら火を止める。
器によそい、小口切りの青ねぎと、たっぷりの一味をかける。
これはほんとに、つくづく死ねる……。
サッパリとしているのに、あさりのだしとトマト、油あげ、ニンニクによる文句のないコクがある。
その味を吸ったうどんが、またマジでたまらない。
そしてこのあさりのトマトうどんが、酒が何杯でも進むやつなのだ。
腹は減っていなくても酒は飲みたくなるわけで、これを飲まずに我慢するのは、トイレを我慢するのとおなじくらい難しいのではないかと思う。
「全然ちがうよ。」
そうだよな。