男は浮気したほうがいいのである。(生節と豆腐の煮物)

生節と豆腐の煮物 菜の花添え その他魚料理

 
昨日は「春の予感メニュー」として、生節と豆腐の煮物に菜の花を添え、ホタルイカをぬたにした。

生節と豆腐の煮物 菜の花添え

これを肴に酒を飲みながら、「男は浮気したほうがいい」と改めて思ったのである。

 
寒さは「ここに極まれり」と言いたくなる有り様だが、立春も過ぎ、日差しは明るさを増して、春の気配を感じるようになりつつある。

梅も咲き始めているようだし、これからやっと暖かくなるのだろう。

花粉症の人にとっては鬱陶しい季節の到来となるのだろうが、ぼくは春が一番好きである。

本当は夏が一番好きなのだが、夏はあっという間に終わってしまい、すぐに寂しい秋がやってくるから、夏を楽しみにできる春がいいというわけなのだ。

 

季節が移り変わるのは、魚屋や八百屋の店先をながめることでもはっきりと感じることができる。

個人商店は季節のものを中心として取り揃えるし、それを一番手前に持ってくるから、季節がわかりやすいのである。

今も店先は、冬のものに混じりながら、春のものが場所を広げつつあるところだ。

そこで昨日は、それらをまとめて食べることで、春の予感をたっぷりと味わうことにした。

 

まずはやはり、生節である。

生節

生節はカツオを蒸し上げたもので、春にフキと炊き合わせるのは定番中の定番だ。

ただカツオの季節にはまだ早いから、今出回っているのはソウダガツオだろうと思う。

これを豆腐と炊き合わせ、ようやく出回りはじめた菜の花を添えることにする。

 

それからホタルイカ。

ホタルイカは青ねぎと合わせてからし酢味噌で和え、ぬたにするのである。

 

生節を煮るには、とにかく「煮過ぎない」ことが最大のコツとなる。

すでに火が通っているから、煮過ぎるとパサパサになってしまうのだ。

 

鍋にだし昆布を敷き、生節と、生節とおなじくらいの高さに切った豆腐をならべる。

生節と豆腐の煮物 菜の花添え 作り方

生節と豆腐がギリギリかぶるくらいの水をいれ、中火にかける。

調味料をいれずに火にかけるのは、生節のだしを取るためで、水が沸騰すれば、もうだしは取れている。

だしが取れたら弱火にし、入れた水が2カップなら、酒とみりん、砂糖をそれぞれ大さじ2ずついれ、2~3分煮てまずは甘みをしみさせる。

 

甘みがしみたら、しょうゆ大さじ2をいれて、ひと煮立ちさせて火を止める。

生節と豆腐の煮物 菜の花添え 作り方

あとはしばらく煮汁にひたし、味をしみさせるようにする。

 

菜の花は、あっという間に火が通るから、ほんとに一瞬、塩ゆでし、水で冷やしてよく絞る。

生節と豆腐の煮物 菜の花添え 作り方

食べる前に煮汁であたため、生節に添える。

 

ほっくりとした生節と、味がしみたやわらかな豆腐は、たまらない取り合わせなのである。

生節と豆腐の煮物 菜の花添え

またこれに菜の花が、「この上なく」と言いたくなるほど、生節と豆腐によく合うのだ。

 

それからホタルイカのぬた。

ホタルイカのぬた

ぬたは魚介の食べ方として、「王道」といえると思う。

 

ホタルイカはボイルしたのを買ってきたから、さっと水洗いするだけでいい。

眼を取るのを忘れたのだが、小さなことは気にしなくてもいいのである。

青ねぎ1~2本は斜め切りにして、ほんの一瞬湯通しする。

水気を拭きとったホタルイカと青ねぎを、西京みそと酢を大さじ1ずつ、砂糖小さじ1、からし小さじ2分の1で和える。

 

あとはとろろ昆布の吸物。

とろろ昆布の吸物

お椀にとろろ昆布とうすくち醤油をいれ、お湯をそそいでよく混ぜて、かつお節と青ねぎをかける。

 

コンニャクの炒り煮。

コンニャクの炒り煮

中火にかけたフライパンで、スプーンでちぎったコンニャクをから炒りし、水気が飛んだらたっぷりのしょうゆをいれて、さらに水気がなくなるまで煮る。

 

すぐき漬け。

すぐき漬け

しつこく食べる。

 

そして酒は、ぬる燗だ。

酒はぬる燗

これを飲みながら、ぼくは

「男は浮気した方がいい」

と改めて思ったのである。

 

さて「浮気」なのだが、ぼくの友達で、

「オレは絶対浮気しない」

と言う奴がいるのである。

もちろん人にはそれぞれに考えがあるのであり、それを「間違いだ」と言うつもりは毛頭ない。

ましてやぼくは結婚に失敗しているわけだから、人の結婚生活をえらそうに批評できるわけもない。

しかしぼくは、

「男は浮気した方がいい」

と断固として思うのである。

 

これは要は、男と女の「生理のちがい」によるものだ。

「致したくなる」までに要する期間が、多くの場合、男と女では全くちがう。

男はすぐに致したくなるのに対し、女はしばらく致さなくても問題ない。

男が、女が致したくなるまで気長に待つことができるなら、それはそれでいいのだけれど、そうでない場合には、男は女に、何か働きかけることになるだろう。

 

その働きかけに、多くの場合、「無理」が出ることになるのである。

「致させてください」と下手に出るか、「オレはお前一人で我慢しているのだから致すのは当然だ」と上手に出るか、どちらかになりがちなのではないだろうか。

そのどちらも、女にとっては面白くないわけだ。

すると女は致すのを断り、それで男は傷ついたりすることになる。

 

致すのは、お互いが致したくなったときに致すのが、やはり、いい。

そのためには、男は浮気するのが一番手っ取り早いのだ。

浮気をすれば、女が致したくなるのを気長に待てる、心の余裕ができてくる。

無理をしてギクシャクすることもなくなるというわけである。

 

ただしもちろん、浮気はバレないようにしないといけない。

万が一バレたとしても、絶対に認めてはいけないのである。

 

「ずいぶん都合がいい考えだよね。」

チェブラーシカのチェブ夫

ほんとだな。

 

 

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コメント

  1. zzz より:

    国家が認めた公娼制度 ≒ 婚姻制度
    給料を貰って、持って帰って・・・・って でしょう?
    富国強兵のセオリーか

    女は巣を維持したがり、男は巣を作らせて・・・・
    本能だなあ

    その友人は、幸せモンですね。国家反逆罪に問われなくてすむのだから。
    反逆罪におびえなくてすむのだから。
    男性の10%程度がその幸せに浴するのかな と思っています。

  2. 匿名 より:

    彼女が致したくならない理由を、自分の技量が足りないからと思うことは男性はないのでしょうか?

    • 匿名 より:

      少なくともこのおっさんは、そう思ってないんだろうねー (白目

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