きのうは、鯖のコチュジャン煮。鯖はみそやショウガで煮たのもいいが、コチュジャンで煮るとまた死ねる。
きのうは、昼寝を3時間もしてしまったのである。
これはたぶん、日曜まで東京にいた疲れが、きのう出たのだ。年を取ると、疲れが遅れて出るようになる。
それにはじめて気が付いたのは、30代後半に入ったころ。ある日急に、筋肉痛になった。
ところが筋肉痛になる覚えがない。その日は週の半ばで、前日はもちろん、数日のあいだ普通に仕事をしていた。
それでよく考えてみると、4日前の日曜日、ちょっとした運動をしていたのだ。
筋肉痛は、若いうちは、運動の翌日になるものだ。ところが年を取ると、4日も遅れて出るのである。
きのうも、日曜日から数えてまさに4日目。疲れが出てくるころ合いだ。
昼間に3時間も寝てしまうと、さすがに仕事が立ち行かない。しかも3時間も寝たのに疲れは取れず、体はダルいままときている。
おかげできのうも、仕事はほんのちょっぴりしかできなかったということだ。
毎度のことながら、おれはどうやって生きていけばいいのかと、自分で自分を殴りたくなる始末である。
とは言うものの、これも毎度のことながら、時間になったら飯は食う。
きのうは、鯖のコチュジャン煮にした。
魚をコチュジャンやキムチなど、韓国的な味で煮るのは大変うまい。青魚にはこの味はまちがいなく合い、とくにサンマやいわしの場合だと、日本式に山椒や梅で煮るよりうまいと思う。
鯖はそれほどクセがないから、みそ煮やショウガ煮でも十分うまい。だから鯖のコチュジャン煮は、「それよりうまい」とまではいかないにせよ、これまた死ねる。
鯖も手頃な魚だから、食べる機会は多いと思う。
そのレパートリーの一つとして、コチュジャン煮を備えておくのはおすすめだ。
コチュジャンで煮るばあい、在日の人に聞いたところによれば、コチュジャンの他に「ヤンニョム」を入れるそうだ。ヤンニョムは要は「唐辛子ニンニク」で、コチュジャンだけだと甘くなってしまうところ、ピリッと辛味をつけるために使うらしい。
ヤンニョムは、韓国人は自分で作ったりもするそうだし、韓国食材店へ行けば手に入る。
でもおれは、調味料や食材は、ぎりぎりスーパーで手に入るものでなんとかしたい主義。韓国的に作るにしても、ヤンニョムや韓国唐辛子までは手を伸ばしたくないのだ。
そこできのう使ったのが、「豆板醤」。これはよかった。コチュジャンの甘い味に、ピリッとした刺激が加わる。
ヤンニョムには、ニンニクの他にゴマだのしょうゆだのも入っているらしい。それは日本式に、あとからべつに加えれば、問題は何もないわけだ。
ちなみにコチュジャンは、在日コリアンが作る甘めのが、日本人には使いやすい。
スーパーなら「YOUKI」のが売ってるし、おれは豊田商店のを使っている。
鯖といっしょに煮るものは、まずは大根。
その他に、もやしやえのき、ニラなどを加えると、薬味的になって非常にうまい。
鍋に、
- コチュジャン 大さじ3
- 酒 大さじ3
- しょうゆ 大さじ3
- 豆板醤 小さじ2
- 包丁の腹で押しつぶしたニンニク 1かけ
- 包丁の腹で押しつぶしたしょうが 1かけ
を入れ、スプーンでコチュジャンをよく溶きのばしてから、水・1カップを入れて、火にかける。
煮立ってきたら、
- 皮にバツの切込みを入れた鯖(切込みを入れるのは、皮が縮んで反り返らないためと、味をしみさせるため) 2切れ
- 5ミリ厚さくらいに切った大根 5センチほど
を入れて弱めの中火くらいにし、落としブタをして10分煮る。
もやしとえのき、ニラを入れ、サッと煮たら、ゴマ油・小さじ1~2をまわしかけ、火を止める。
ホックリと煮えた鯖に、コチュジャンの味が、たまらない。
味がしみた野菜も、言うまでもなくうまい。
あとは、残り野菜の豚汁。
頭とわたを取った煮干しとニンニクを10分ほど煮た水に、酒と赤出しみそ、それにコショウ少々で味をつけ、きのうは厚揚げ、白菜、それにシメジ、最後に豚こま肉を煮て、青ねぎとゴマ、一味をかける。
それに、白めし。
酒は、焼酎水わり。
仕事がはかどらない時に限って、その反動か、ダラダラと酒を飲んでしまうのだ。
おかげできょうも、仕事がはかどらない可能性は大である。
「本当に困ればわかるよ。」
そうだよな。
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