沖縄の代表的な家庭料理チャンプルーの味つけは、塩コショウにだしの素(またはかつお節)、それにしょうゆを少し入れる場合もあると沖縄の人から聞いた。
沖縄の料理は基本はうす味、スパムや卵・豆腐・野菜などの素材の味を活かしたものだ。
それに文句をつけようというわけでは、もちろんない。それどころか沖縄で、色んな店でチャンプルーを食べるのは大変楽しく、かつうまい。
ただし僕は、沖縄の料理は残念ながら、内地の悪影響を受けていると思うのだ。それは、ニンニクを使わないということだ。
ニンニクは医食同源の代表ともいえるものであり、それは特に、沖縄でふんだんに使われる豚肉と合わせることにより、強力に体を温め、疲れをとる。
沖縄の料理がやはり影響を受けている中国でこれでもか、というほど使われるのはもちろんのこと、世界の料理でニンニクを使わないのは日本くらいのものである。
その日本でニンニクが使われないのは、鎌倉時代に禅宗の高僧が使わないと決めたからだ。
理由はよく知らないが、封建社会であった当時の日本で年寄りが決めることなど、ロクなものであるわけない。
沖縄の料理には豚肉がふんだんに使われるわけだから、そこにニンニクを使わないのは、本当にもったいないと僕には思える。
そこでもやしのチャンプルー。
ニンニクを入れるのである。
すると僕に言わせると、ニンニクを入れないより14倍は絶対うまい。
ニンニクの入れ方は、ちょっと洋風にするのがおすすめだ。チャンプルーはスパムを使うわけだから、基本的に洋風っぽい味なのだ。
油はオリーブオイルを使い、コショウをきかす。
ここにかつお節に加えて酒とみりんを入れることで、バッチリとコクがつく。
作り方は、まずスパムと豆腐を炒めてから、野菜を入れる。
もやしを炒めすぎないようにするのがコツだ。
作り方
フライパンに、
- オリーブオイル 大さじ1
- ニンニク 1かけ(みじん切り)
- スパム 100グラム(=3分の1缶。減塩のを選ぶのがおすすめ。5ミリ厚さの短冊に切る)
- 木綿豆腐 2分の1丁(食べやすい大きさにちぎる)
を入れて中火にかけ、豆腐の水気を飛ばしながら2~3分、豆腐に軽く焼き色がつくまで炒める。
- 玉ねぎ 4分の1個(タテのうす切り)
- もやし 1袋
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- 塩 小さじ2分の1くらい
を入れて、2分ほど、もやしがしんなりし始めるまで炒める。
- ニラ 2分の1束
- かつお節 2.5グラム入りミニパック1袋
- 粗挽きコショウ わりとたっぷり
を入れ、ひと混ぜして皿に盛る。
これは、マジでウマイのだ。
スパムに塩気があるから、塩を入れすぎないようにするのもポイントだ。
そしてこれが、言うまでもなく酒に合う。
ここまで酒に合ってしまうと、最後に記憶をなくしてしまったとしても、誰も文句は言えないのだ。
「笑われてるよ」
そうだよな。