「ゆきの」は今のところ僕が知るかぎり、名護の居酒屋で「一番店」といえると思う。まず人気店であるのは間違いなく、予約を受け付けていないから、下手な時間に行ってしまうと入れないこともある。
お客さんは、団体客はもちろんのこと、カップルや若い女性2人などさまざま。酒の肴だけでなく、定食メニューも充実していて、車社会の名護のこと、お酒を飲まない人にとっても使いやすい。
しかしなぜ僕が「ゆきのが一番店」だと思うのかといえば、高江の仲間が、何かというとゆきのへ行くのだ。「飲む」というと、ゆきのになる。
「3日連続ゆきのへ行った」とか、「たまにはゆきのではないところへ行こう」とかいう話もちょくちょく。
高江に来るのは、沖縄がはじめての人も多いから、そういう人を連れて行くのにゆきのは間違いないということなのだと思う。
だから名護に来て、沖縄料理を食べてみたいと思ったら、ゆきのへ行くのは絶対おすすめ。
ただし先にも言った通りすぐに満席になってしまうから、7時よりは前に行った方がいい。
先日も、東京から来た先輩とゆきのへ行った。酒は泡盛。
泡盛は「きつい」というイメージがある人も多いと思う。でも実は、泡盛は米を使った焼酎で、芋焼酎などにくらべるとよっぽどまろやかな味がする。
度数も20度~25度で、べつに強いわけでもない。飲み方は、半々の水割りが飲みやすいし、沖縄でもそうして飲む人が多い。
頼んだのは、まずは「もずくの天ぷら」。
これがサクサクとしつつしっかりとした味があり、非常にウマイ。
それからヤギの刺し身。
ヤギは「臭い」と思う人も多いと思う。じっさいヤギのチーズなど、鼻が曲がるかと思うほど臭くて、好んで食べるフランス人は、それを食べられない外来の人を見て笑うそうだ。
ヤギのチーズは、ちょうど日本の「納豆」に相当するのかと思う。
でもことゆきののヤギの刺し身に関していえば、2度食べて、2度とも臭みはまったくなし。味わいはむしろあっさりしていて、「鳥刺し」に近い感じだ。
沖縄では、やはりヤギは名物の一つ。食べてみるのがいいと思う。
豚の角煮。
豚の三枚肉をコトコト煮た料理というと、沖縄には「ラフテー」が有名だ。でもこれはそれとは別に、「豚の角煮」というメニュー。
たぶん料理の仕方が少しちがうのだと思うのだが、味がしっかりしみていて大変うまい。
こちらはラフテー。
これがまたビックリすることに「トロトロ」だ。ラフテーは泡盛で煮るのだそうだ。
豚の角煮とのちがいは、「泡盛か水か」なのかもしれない。
ゴーヤーチャンプルー。
まっ白に仕上げられた、上品な味。
そしてシメは、沖縄そば。
三枚肉と、カマボコやら卵やら、もやしやらが入っている。
そしてもちろん、飲み過ぎるわけである。
いっしょに飲んだ先輩が、これまた酒が強いので有名で、僕も多少の覚悟はしていた。べつに無理やり飲まされはしないのだが、話し上手でこちらも気分がよくなって、4合瓶はすぐに空き、さらに4合瓶をおかわり。
上の写真の沖縄そばが、記憶がなくなる寸前で、あとはどうやって帰ったのかもまったく覚えていない始末。
次の日は、二日酔い。
でも酒を飲み、酔っ払うのは人生の楽しみだから、それでいいのだ。
「仕事もしてよ」
そうだよな。
ゆきの
- 住所 沖縄県名護市字宮里450-8
- 電話 0980-52-3486
- 営業時間 11:00~翌2:00/火曜日のみ 17:00~翌2:00
- 定休日 無休(正月のみ休み)