名護市の沖縄そば店まわりをしている。野菜がほとんど入っていない沖縄そばしか食べていなくて、栄養的に不安を感じないことはないのだけれど、栄養のことなどあまり気にかけすぎてはいけないのだ。
きのう行ったのは、「新山(しんざん)そば」。
この店も、ネットで検索すると、評判はかなりいい。
沖縄そば店に行く際は、やはり沖縄だと車で行くことになるわけで、駐車場が気がかりだ。
新山そばは、店の前が広い駐車場になっていて、その点まったく心配ない。
お店を入ると、まず食券を買って……、
窓口に提出し……、
自分でお水orお茶をコップに汲んで、好きな席にすわる。
この放っておかれる感じが、とてもいいのだ。
店内は、他の有名店にくらべて空いている。
行列ができたりもしないらしい。
決して評判が悪いわけではないのだ。でもネットのレビューにも「いつも常連さんが何組かいるだけで、観光客はほとんどない」と書いてあるから、たぶん観光ガイドなどに掲載されていないということなのだろう。
広々とした店内に、適度に放っておかれながら勝手にすわり、そばが出てくるのを待ちながら、壁の色紙や、ほかのお客さんが食べる様子をちらちら眺めたりする2~3分。
「ホッ」と落ち着き、時間がゆったりと進むような感じがした。
頼んだのは、「そば定食」。
これはネットのレビューに「おすすめ」と書いてあった。
まず沖縄そばと、沖縄風炊き込みご飯である「ジューシー」。これは沖縄そば店では定番の組み合わせなのだけれど……、
さらにまぐろの刺身がついてくるのだ。
このまぐろが、沖縄で獲れる近海もの。きちんと歯ごたえがある新鮮さで、バッチリうまい。
しかもツマに、ゴーヤーをうすく切ったのが、千切りの大葉・大根と一緒にそえられている。これがまた、コッテリとしたまぐろの刺身によく合うのだ。
そして沖縄そば。
載っているのは、この店が別々のメニューとしても用意している、テビチ(豚足)とソーキ(スペアリブ)、それに三枚肉。
どれもウマイが、特にテビチは「とろとろ」で、926回死んだ。
だしは名護風のうす味だが、ややカツオの風味が強く出たもので、これがまたしみじみウマイ。
麺は、これも名護風の平麺。
これも一般の沖縄そばよりやや柔らかめで、この店は、あくまでもしみじみとした、やさしい味が特徴だ。
場所は名護の中心街で、観光の途中に立ち寄るにも便利なところ。
この店に来ることで、腹を満たすだけでなく、心も癒やされることと思う。