「海のミルク」と呼ばれ、亜鉛やタウリンなど貴重な栄養を豊富にふくみ、食べるとすぐさま身体がポカポカと温かくなってくる牡蠣。
牡蠣をごはんのおかずとして食べるには「牡蠣フライ」が定番となっているところ、「牡蠣のオイスターソース炒め」が牡蠣フライよりはるかに手間がかからずに、しかもガッツリご飯のおかずになるのは以前紹介したとおり。
しかし「ご飯のおかずになる」といえば、代表選手は「マーボー」だ。そしてこの「マーボー牡蠣」
は、ウルトラ級にご飯のおかずになるわけで、しかもマーボー味と牡蠣はよく合い、554回は死ねる。
「マーボーと牡蠣」は初めて聞くと、ミスマッチのようにも思えるかもしれない。でも牡蠣は、韓国などではチゲ鍋にも入れるわけで、ニンニクベースの辛い味とは相性がいい。
それにマーボーを作るとき、コク出しにオイスターソースを入れるのは定番だ。オイスターソースは「牡蠣のエキス」なのだから、実はマーボーと牡蠣とは「黄金の相性」ということができるのだ。
作り方は、いつも通りにマーボーを作り、いちばん最後に牡蠣を入れる。牡蠣は煮すぎると小さく縮んでしまうから、火を通しすぎないことが肝心だ。
それから野菜は、長ねぎとシメジを入れた。マーボーは、メインの具材以外の野菜は入れないのが普通だが、べつに具だくさんにしてもまったく問題なくうまい。
それからこの味つけは、しょうゆをベースとしたもの。マーボーは豆みそ(甜麺醤)で味つけするのが普通だけれど、しょうゆベースの味つけも、サッパリして非常にウマイ。
作り方
フライパンに、
- サラダ油 大さじ1
- ニンニク 1かけ(みじん切り)
- 豆板醤 大さじ1
- 豚ひき肉 100グラムくらい
を入れて強めの弱火くらいにかけ、スプーンやヘラでひき肉を押しつぶしながら、5分くらい、ひき肉から水気が出る「ジュージュー」という音が収まり、やや焼き色がつくくらいまでしっかり炒める。
水気に臭みがあるわけで、これをしっかり飛ばすのが、マーボーを作る際の最大のコツなのだ。
- 酒 大さじ1
- みりん 小さじ1
- 薄口しょうゆ 大さじ1
- オイスターソース 小さじ1
を加えて1分くらい炒めて味をなじませ、
- 長ねぎ 2分の1本(斜め切り)
- シメジ 3分の1袋(石づきを取ってバラす)
を入れて1~2分炒めて味をからめる。
- 水 1カップ
を入れて火を強め、煮立ってきたら強めの弱火くらいに戻して2~3分、長ねぎがやわらかくなるまで煮る。
- 牡蠣 1パック(100グラムとか。生食用なら水でサッと洗うだけ、加熱用なら片栗粉・少々をまぶしてもみ洗いし、そのあと水を2~3回替えてすすいでから、ザルに上げて水気を切っておく)
を入れ、そのあと間髪入れずに、
- 片栗粉 大さじ1+2分の1
- 水 同量
の水溶き片栗粉を、スプーンで少しずつ入れては混ぜしてトロミをつけ、
- ゴマ油 小さじ1
- 酢 小さじ1
を加えてひと混ぜする。
牡蠣は余熱でも縮むから、これも間髪入れずにご飯を添えた皿に盛り、粗挽きコショウをたっぷりかける。
牡蠣とマーボー、それにご飯のコラボレーションは、マジでたまらないですよ。
そして今朝は、マーボー牡蠣を作るあいだ、酒を飲んだ。やはり朝だからといって酒を飲まないのはバカげでいるとつくづく思うが、おかげできょうも、また2時間昼寝をした。
「仕事もしてよ」
そうだよな。