5分でできて31回は死ねるツマミ特集・第2弾(第1弾はこちら)。酒は毎日飲んでいるのだ。
冷奴
冷奴か厚揚げ焼きは、毎日食べる。何しろ安いしウマイし酒に合うしで、豆腐はほんとにいい奴だ。
厚揚げもうまいのだが、やはり揚げられている分個性が出て、食べ方が限定されるように思う。その点無垢な豆腐は無限とも思える食べ方があるわけで、豆腐を中心に一つの小宇宙が形成されているといってもいいほどだ。
冷奴の食べ方として定番なのは、削りぶしとおろしショウガ、それにネギを盛り、ぽん酢か醤油をかけること。このショウガをわさびにすると、目先が変わってまたうまい。
上のはオクラとみょうがを細く刻んでネギのかわりにかけたもの。オクラは下ゆでしないとやや硬いのだが、しょうゆやぽん酢を上からかければ、その塩分でやわらかくなってくれる。
それから盲点なのは、この納豆の冷奴。「納豆は納豆と同じだから薬味にならないじゃないか」と思うかもしれないが、これがかなりウマイから、ウソだと思うならやってみるべき。
要は豆腐もみそも原料はおなじとなる豆腐のみそ汁と考え方としてはおなじで、原料が同じものどうしは相性がいいのである。納豆はネギと添付のタレ・からしを加えて普通にねり、味が足りなければさらに上からしょうゆをかける。
ゴーヤのさっとゆでたの
ゴーヤの食べ方として「ゴーヤチャンプルー」しか思いつかない人も多いだろうが、ゴーヤはさっとゆでたのも酒のツマミに非常になる。2ミリ幅くらいに刻み、塩2~3ツマミをふった水で1分くらいゆで、かつお節とおろしたショウガ、ポン酢をかける。
ヅケ
スーパーで見切り品になっている刺し身を食べる場合には、どうせ干からびて、ちょっと色も変わったりしているわけだから、ヅケにするべき。みりんをちょっと垂らしたしょうゆに、5分~10分つけておく。
万願寺とうがらしの焼いたの
万願寺とうがらしは何といっても「炊いたん」が有名だが、簡単に食べるなら、圧倒的に焼いたの。焼くのはレンジにグリルがついていればそれでいいし、焼き網を使ってもいい。
でも焼くのは、フライパンでもきれいにできる。油も何もひかないで、万願寺とうがらしを種もヘタも取らずにそのまま入れて、フタをして、弱めの中火くらいにかける。
ひっくり返したら、フタをせずに焼くと水気が飛ぶ。かつお節とおろしショウガ・ぽん酢で食べる。
キュウリ塩もみ
キュウリは自分で塩もみにすれば、漬物など買う必要がない。2~3ミリ幅に切り、塩1つまみをもみ込んで10~20分くらいおき、水洗いしてよくしぼる。
上はかつお節とおろしショウガ・ぽん酢をかけたもの。
ツナ缶とマヨネーズ・レモン汁・粗挽きコショウで和えたりしてもまたうまいのだ。
ナス
夏のナスは、アクがほとんどないから塩もみが大変うまい。キュウリと同様3ミリ幅くらいに切り、1つまみの塩をもみ込んで、こちらは5~10分で水洗いしてよくしぼる。
しょうがとぽん酢だけかける。夏のナスの甘みとみずみずしさを味わうには、あまり余計なことをしない方がいいともいえる。
それからナスは、じゃこ炒めも手軽でうまい。フライパンにゴマ油・大さじ1くらいを入れて弱めの中火にかけ、まず1つまみのちりめんじゃこ、それから3ミリ幅くらいに切ったナスを入れ、しんなりしてくるまで炒める。
酒と薄口しょうゆそれぞれ大さじ1を入れ、さらに汁けがなくなるまで炒めたら皿に盛り、一味をかける。最後にネギを加えてもいい。
そしてこのナスじゃこ炒めを冷奴に盛ると、これが天上天下天地無双、エクセレントにうまいのだ。何といってもナスじゃこ炒めと冷奴はやわらかいもの同士だから、食べごたえが非常にいい。
しかもナスじゃこ炒めは温かくて、豆腐は冷たい。これはまさに「ツマミ界のシロノワール」というべきで、絶対にやってみるべきである。