マーボーが止まらない。きのうは昼と夜の2連続マーボーだ。
いやもちろん、まずは「マーボーが好き」ということはある。しかもこのマーボー、しょうゆベースのカツオ節を使ったうす味で、コクは十分でありながらクドくなく、飽きが来ないというやつだ。
しかしそれ以上に、面白くなってしまっているのだ。マーボーを「しょうゆベースのピリ辛味」と、味つけのみを独立に取り出すと、しょうゆ味の料理には、軒並み応用できることになる。
何しろこのマーボーで使っている調味料は、酒とみりん、しょうゆにカツオ節と、完全に和風のものだ。豆板醤は、しょうゆ味の煮物などに七味をかける、その七味を強力に増幅したものだと思ってもいいわけで、このマーボーは、和風しょうゆ味と完全に変換可能なのである。
肉豆腐しかり、肉じゃがしかり。「むしろしょうゆ味よりこちらがうまい」というくらい、うまかった。
そしてきのうは、やはり和風料理の定番、ニラ玉。
これもマーボー味は、抜群だ。
作るのは簡単で、まずは具なし、ひき肉だけのマーボーを作って、トロミまでつけてしまう。そこにあらかじめ炒めておいた卵と、それにニラを入れて絡めるという話で、考え方としては、天津飯にちょっと近い。
皿に盛り、たっぷりの粗挽きコショウと、好みで酢をかけながら食べる。天津飯で分かる通り、卵はピリ辛酸っぱい味によく合うのだ。
マーボー共通のコツは、ひき肉をとにかくじっくり炒めること。ひき肉が炒め足りないと、味がボケてしまうから注意が必要だ。
フライパンに、
- サラダ油 大さじ1
を入れて中火にかけ、
- 溶き卵 3個分
を流しれる。
あまりガチャガチャかき混ぜず、しばらく放置してから大きめにまとめ、しっかりと火を通して皿に取り出す。
あらためて、フライパンに、
- サラダ油 大さじ1
- 豚ひき肉 100~150グラム
を入れ、中火で5分くらい、水気が完全に飛んで焼色がついてくるまで、しっかり炒める。
つづいて、
- サラダ油 大さじ1
- ニンニク 1かけ (みじん切り)
- 豆板醤 大さじ1
を加え、弱火で2~3分じっくり炒めて味をひき出す。
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
- しょうゆ 大さじ1
- カツオ節 2.5グラム入りミニパック1袋
- コショウ 1~2振り
を加え、火をやや強めて1~2分炒めて味をなじませ、
- 水 カップ1
を加えて煮立て、弱火で2~3分煮る。
味をみて塩加減し、
- 長ねぎ 5センチくらい (みじん切り)
を加えてひと混ぜし、
- 片栗粉 大さじ1強
- 水 大さじ1強
の水溶き片栗粉を混ぜながら少しずつ加え、さらに20~30秒火を通してしっかりとトロミをつける。
弱めの中火くらいにし、
- 取り出しておいた卵
- ニラ 2分の1把 (ざく切り)
を入れ、混ぜてトロミを絡ませる。(ニラは生っぽくて全然OK)
- ゴマ油 小さじ1
を垂らして火を止める。
たっぷりの粗挽きコショウをかけ、好みで酢をかけながら食べる。
これは、たまらん……。
ホンワリ卵としゃっきりとしたニラに、マーボー味は言うことなし。
ひき肉が絡んでくるのが、また死ねる。
またこれが酒に合うのは、あらためて言うまでもないことだ。
これだけ酒に合うツマミと一緒に飲まれれば、酒も幸せというものだ。
「屁理屈はよくないよ。」
そうだよな。